時期的に、新規入会に関する問い合わせがよくあります。
コロナがあろうとなかろうと、子供さんの学力の現状に危機感を抱く親心には決定的な行動忌避には至らないようです。
ですが、電話にせよメールにせよ、頂く問い合わせで少なからず閉口気味に思えるのが、お聞きになる人自身が次の一言で、こちらから得られる言葉で全てを理解した気になっているのではないかと思う点です。
その一言とは「いくらですか?」。
「あのね」と言いたいです(勿論そんな言葉は使いませんが)。
電話にせよ面談にせよ、その時初めて言葉を交わす人に対して、その人が今何を考え、何に対して危機感を持ち、子供さんのどこをどう刺激し指導して、 今の時点に比較してどうこれを伸ばしたいと考えているのか、成績をいつどこまで上げていきたいのか、自宅学習の習慣や基礎があるのかないのかなど、こちらが知りたいこと、聞くべきことの殆ど、または全てに蓋をしたまま「いくらですか?」って、あまりに乱暴すぎませんか?
この閉塞感に満ちた世の中、必要性があることは分かっていても、一番大事な話のポイントが費用にあることは勿論理解できます。
ですから、そういうことを踏まえて私たちは「まず面談を」とお願いしています。
お子さんの得意な科目、不得意な科目が何なのかわからなければ、場合によっては最初からピントのずれた話になってしまいます。今の成績がオール3なのか4なのか、或いは2が混じって いるのかも知らないで、お尋ねになる方の心の中だけで「希望ヶ丘に合格させたいんですよね」なんて思われていても「犬と猫ではどっちがダチョウですか」みたいな「????」で終わってしまいます。
仮に「塾生個人の資質や個性や現状、それに保護者としての希望その他はこの際一切横に置いて 、ただただ塾のシステムの一環としての料金はいくらですか」という事でしたら、それはそれでお答えできますが、片側5車線の交通量の多い国道に、目隠しをして飛び込むような形での学習指導は初めからリスク満載ですし。