アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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「すき家の春」に続け!―我が職場の人権宣言

2014年04月08日 23時17分06秒 | 職場人権レポートVol.3
 今日、バイト先に出勤したら社員から下記の文書を渡されました。私だけでなく他のバイトや派遣会社・協力会社のバイトにも全員に社員から直接手渡しで渡されました。



 文書の内容は部長からの業務通達でした。私のバイト先は某大手スーパーの物流センターですが、「昨年度からの大規模な改装工事やシステム変更もようやく無事に乗り切る事が出来たが、ミスや事故が依然として減らない。この3月だけでも商品の誤配や破損が全体で98件も発生している。そのうち我々バイトによる商品仕分けミスだけでも61件もある。このままでは信用問題に関わる。業務を請け負っている大手スーパーの仕事も失いかねない。何とかミスや事故を減らすように各自頑張ってほしい」云々という、部長からの直々のお達しでした。
 そして裏面で各部門別のミス・事故件数を列挙した後に、「基本動作を忠実に行え」との喝や、「意見や提案があれば書いて欲しい」との欄があり、最後に「私は最低これだけは実行する」との決意表明記入欄で締めくくっていました。

 これを読んで「何を今さら」と思いましたね。今までも散々色んな「意見」や「提案」をしてきたのに、「言い訳」ばかりして何もして来なかった会社が、今更何を言っているのかと思いますね。確かに会社も、「文句があるなら辞めろ」一辺倒だった前所長とは違い、床の凸凹補修等、ある程度は改善もしてくれるようになりましたが、それでも根本的な体質は全然変わっていません。
 むしろ今まで以上に、コスト削減でギリギリまで人員を絞り込んでおきながら、作業終了時間の厳守ばかりをやたら言ってくるようになりました。荷崩れを起こさない様に商品の積み方を手直ししていても、「そんな事をしていたら配送の出発時間に間に合わない」と言われたり。今まで定期的にやっていた清掃も、時間がないから誰もしないようになり、気がつけばゴミだらけの作業場になっていました。(但し、上から言われて先週からまた一斉清掃するようになったがこれも後述の有様)

 また、物流センターなのに基本的な作業マニュアルもなく、出荷場所と納品場所が同じエリアにある為に、いつも商品の搬入出で身動きがとれなくなる等、「果たしてこれで本当に大手スーパーのセンターなのか?」と思う事も一度や二度ではありません。
 それだけ問題が山積しているのに、うちの社員と来たら、ただ上から言われた事をそのまま下すばかりで、現場の意見を言ってくれる事はまずありません。
 そのくせ、基本的なマニュアルもないのに、やたら細かなルールばかり決めたがリ、決めても決めっぱなしで後の点検やフォローもなく。ミスや事故が起こるたびに、予防策と称して「屋上にさらに屋(おく)を重ねる」ようなルールにしてしまい、その繁雑なルールに気を取られて更にミスを誘発するような事もしばしば。そのルールもしょっちゅうコロコロ変わり、変わった事も全然伝わらず・・・そういうのがずっと積み重なって、今回の事態に立ち至ったのです。

 それで、お尻に火がついてから、ようやく「知恵を出してくれ」「意見や提案があれば書いて欲しい」と言っては来たものの、その記入欄も申し訳程度にたった二、三行では、単なる「アリバイ工作」と見られても仕方ないでしょう。
 それでもまあ、せっかくの機会なので、ダメ元で、その二、三行には「別紙参照、何でもバイト個人に責任転嫁するな」として、「今日中に提出」を求めながら白紙の紙も用意していなかったので、ごみ箱から適当な紙を拾ってきて下記内容の意見を別紙添付の形で具申しました。(文字化け防止の為に、箇条書きの番号表記を丸数字から囲み数字に変えて転載します)

作業での改善要望の詳細

☆ 搬送・格納に関して言えば、(←注:実は今起こっているミスの大半がこの作業に関するものです)

 (1) 待機場のライン表示が旧レイアウトのままで全然修正されていない。
 (2) 今のレイアウト自体も実態にそぐわないままずっと放置されてきた。
   (商品の多い店舗が隣同士になっていたり特定の場所に集中していたり)
 (3) 納品バースと出荷バースが同じ所になっていてきちんと区分けされていない。
   だから、荷受けの邪魔だからと商品をあちこち移動して混乱。
 (4) ドーリーの種類が増えているのにモギリの仕様はそのまま。
   ○、ド、無印、3種類の表記が混在。
   無印のモギリに搬送者がわざわざ○印を記入したりしている。(←ムダ!)
 (5) ドーリー仕分け場所が狭い。

☆ その他、全般的に言える事では、

 (1) 決めた事をコロコロ変える。「行き当たりばったり」「その場しのぎ」の仕事になっている。
   (13時半からの一斉清掃が中止になった時も連絡は皆無)
 (2) 決めても決めっぱなしで後の点検もフォローもない。
   単に社員が権力をふりかざして偉そうに言うのは”フォロー”でも”指導”でもない。ただの嫌がらせだ。
 (3) 朝礼で作業手順の変更を社員が説明する際も、結論だけ押し付けて理由を言わないのは何故か?バイトは犬猫ではない。
   手順変更の際には理由もバイトに分かるように説明するのは当然の事でしょう。
   (例―××観音の節分会で交通規制がかかり××店の2便配送が中止になった時も、理由の説明が全然なかった)



 ちなみに、「ドーリー」とは下記左写真のオレンジ色の台車、ないしはそれに積まれた商品の事で、「モギリ」というのは同じく右写真の黄色のワッペンの事です。商品の積み間違い、積み忘れを防止する為に、カゴ車やドーリーに1台ずつ「モギリ」を貼って行きます。

 

 以上、社外のブログ読者にもなるべく分かるように書きましたが、それでも社外の人にとっては何が何だかよく分からなかったと思います。社外の読者については、業務の詳細については別に読み飛ばしてもらって結構です。会社の雰囲気さえ感じ取ってもらえればそれで良いです。

 こんな会社でも、誰かが何か行動を起こさない限り何も変わりません。逆に行動を起こせば、それなりの反応が返ってきます。
 先日、このブログで「すき家」バイトの大量退職問題について取り上げました。吉野家、松屋と並ぶ牛丼チェーンの「すき家」は、ブラック企業としても有名な会社です。バイトに残業代は払わないし、深夜には平気で一人で働かせたりします。いくら客の少ない深夜と言えども、たった一人で調理も接客もレジもなんて無理です。不用心な事この上もない。バイトがそれに怒って労働組合を結成したら、組合員に無銭飲食の罪をなすりつけて来るような会社です。
 そんな会社で、この冬に吉野家に対抗して、調理に時間のかかる新メニュー(牛鍋定食)を売り出した為に、ただでさえ少ない人員でやりくりしていた現場がとうとう回らなくなりました。それに愛想を尽かしたバイトがどんどん辞めて、閉店する店が続出。最初は「文句があるなら辞めろ」と言っていた会社も、次々閉店に追い込まれる中で、とうとう新メニューの一時終売に追い込まれる事態に。

 ここで何が言いたいかと言うと、たとえそんな会社でも、バイトがインターネットの繋がりを活かして「退職スト」の形に持ち込む事が出来れば、要求を勝ち取る事もできる―という事です。
 この「すき家」の「退職スト」を、数年前に中東アラブ諸国のチュニジアやエジプトで、国民が情報統制下でもインターネットの繋がりを活かして独裁政権を打倒した「アラブの春」になぞらえて、「すき家の春」と呼んだ人がいました。
 何も今すぐ大量退職せよとかストをしろという気はありませんが、いざとなったら、このアラブの民衆や「すき家」のバイトのように、会社の不法をやり込める事は可能なのです。その気になれば、いくらでも方法が思い浮かぶものです。但し、最初から諦めているようでは、もうずっとそのままです。
 また、古いタイプの活動家の中には、「退職するよりも組合を結成して闘わないとダメだ」という人もいるかも知れません。確かに私もそれがベストだと思いますが、これだけ個人がバラバラにされた中では、全員の団結なんてそう簡単に勝ち取れる訳ではありません。人間、本当に追い詰められたら「退職する」(逃げる)という事すら思い浮かばなくなる。過労自殺に追い込まれるのは大抵このパターンです。その中で、確かに一人や二人の規模では「泣き寝入り」にしかならない「退職」も、ネットの情報でみんな一斉に動き出せば「スト」と同じ効果を発揮する場合もあるという事です。
 今回、私が投じた一石がどこまで効果があるかは、当の私にも分かりません。しかし、「言論の自由」は憲法でもちゃんと保障されているのですから、まずは、出来る事から何かを始めてみなければ。黙っているだけでは何も変わりません。
コメント (2)
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