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最後にはやはり根性論に逃げ込む

2014年04月11日 10時39分03秒 | 職場人権レポートVol.3
 先の記事で取り上げた職場問題の続報です。
 私のバイト先(某大手スーパーの物流センター)で、商品の仕分け間違いなどの作業ミスが多いという事で、部長から直々の通達があり、何とバイトに個人面談までする騒ぎになっていますw。私なぞは、まさか個人面談までするとは思っていなかったので、通達に添付の意見記入欄に言いたい放題書いて出してしまった・・・という所までが先の記事の内容でした。今回はその後の展開についてお知らせします。

 個人面談そのものについては、心配したような「会社側からの恫喝(どうかつ)w」もなく、非常に友好的な雰囲気の中で、15分位で終わりました。私が指摘したレイアウトの不備や作業マニュアル未整備の問題についても、結構真剣に聞いてくれたように思います。社員が作業マニュアル一つ作ってくれないので、バイトの私が仕方なく手製のマニュアルで代用していた件についても、「我々もマニュアル作成の参考にしたいので、是非それを今度事務所に持ってきて下さい」と言われました。

 しかし、その後が問題です。個人面談の翌日ぐらいから、さらに社員が朝礼でバイトに色々言ってくるようになりました。
 例えば、商品の数を数えたら今までは検品表の個数欄にチェックのサインを入れるだけで良かったのが、これからは個数欄だけでなく出荷先の店名欄にもサインを入れなければならなくなりました。まあ、それぐらいなら、数だけ見て「思い込み」で他の出荷先に間違えて出してしまった事も実際に何度かあったので、それを予防する為には必要な措置だとは思います。



 でも、それぐらいならまだ分かりますが、積み分けた商品一つ一つのラベルにまで赤マジックでチェックのサインを入れなければならなくなったのは、さすがに少し行き過ぎではないでしょうか。
 左上写真の例で説明すると、○○○店行きのキャリーに農産のケースを積んだら、○○○店行きの床面表示とケースの行先店名シールを照合して、これからは店名シールにも赤マジックで一々サインを入れなければならなくなったのです。「今までよりも多少時間がかかっても構わないから、一度試しにやってみよう。もしそれで作業が間に合わないとなれば、また別の方法を考えるから」という事で。

 私、アホかと思いましたね。だって、

(1) 今までも積み終わって一杯になったケースを所定の置場に持って行くたびに、他店のケースが混じっていないかを持って行った人が目視で確認しているのですよ。別に積み分けるたびに一々シールにサインなぞ入れなくても。万一そこで積み間違いを見逃して違う店に行ってしまったとしても、次から目視を確実に行うように指導すればそれで防げる問題でしょうが。何故こんな二度手間な事をしなければならないのか。

(2) 逆に、一々ケースのシールにサインを入れなければならなくなった為に、サインを入れる事にばかり注意が行ってしまい、余計に積み間違える可能性があると思います。一件サインを入れるのに要する時間はわずか数秒でも、それが積み重なれば何十秒、何十分の遅れにつながるのですから。それで現場が混乱して、出荷ミスだけでなく衝突事故が起こるかも知れません。そんな事は、物流や配送の仕事をやっている人間なら誰でも直ぐ分かるはずなのに。

(3) そうすると会社は、「今まで目視がおろそかになっていたから積み間違いが防げなかったのだ。それを完全に予防する為にサインも導入したのだ」と言うかも知れませんが、その発想が完全に間違っています。肝心の目視がおろそかになっていた原因を追究せずに、いたずらに目先を変えた所で、今度は「おろそかなサイン」が増えるだけです。何故、目視がおろそかになっていたのか。バイト教育がおろそかになっていたのか。そもそも作業計画自体に無理があったのではないか。人員配置や作業レイアウト、入荷タイミングに問題はなかったのか。そこをまず見直すのが筋でしょう。

(4) そもそも、左上写真にある床面の行先店名シールを誰が貼ったと思っているのか!本来なら社員がすべき仕事なのに、社員が何もしてくれないから、仕方なくバイトの私がわざわざ少し残業までして全店分のシールを貼ったのじゃないか。それを今頃になって、何もしてくれなかった会社が「床面のシールと商品のシールを照合しろ」だと?ふざけるな!

(5) 何故このように、一律に「みんなこれからはこうするんだ!」みたいな形で、安易に目先を変えようとするのか。部長通達に書かれていたミス件数のデータからも、ミスが特定の時間帯や部門に集中しているのは明らかです。その特定の時間帯や部門にスポットを当て、問題点を洗い出し改善策を講じるのがまず先ではないでしょうか。

 右上の画像がそのミス件数の内訳です。
 3月度のミス件数98件のうち、時間帯では1便(夜勤)が82件、2便(昼勤)が16件と、夜勤の時間帯が大半を占めています。
 また、98件のミスのうち、誤って他の店に転送されていたのが判明した件数が全部で61件。それで見ても、2便がわずか8件なのに対して1便で53件も発生しています。物量自体も1便(夜勤)の方がはるかに多いので、ある意味「出るべくして出た数値」ではあるのですが、だったら何故、夜勤からまず是正しようとしないのか?

 その誤出荷判明分61件については部門別の内訳も出ています。それによると水産鮮魚だけで17件、塩干も合わせると水産部門だけで24件も占めています。今、水産部門は主に夜勤者によって担われていますので、昼勤シフトの私には作業の詳細は分からないものの、ミスの大半がここに起因しているのは明らかでしょう。何故、そこにスポットを当ててミス多発の原因を究明し対策を講じないのか?

 私が思うに、どうせまた下らない「縄張り争い」みたいなものが社内にあって、その裏返しとして、「夜勤がやるなら昼勤も同じ様な事をしなければならない」という変な「横並び」意識が働いているのではないでしょうか?
 それに加え、「どうせ私の会社はスーパーの下請け」「元請けに意見するなぞ畏(おそ)れ多い」という腐った奴隷根性の影響もあって、「何とか社内だけの問題で収めてしまおう」としているのではないでしょうか。
 しかし、たとえ下請けであろうと、商品を買う消費者や、そこで働く労働者の事を考えれば、言うべき事は言わなければならないはずです。これは何も労働条件だけに限った話ではありません。無理な納品スケジュールをゴリ押しした為に、製造が間に合わなかったり品質に問題のある商品が納入されて、それを買った消費者が食中毒でも起こしたら、一体誰が責任を取るのでしょうか。実際にそれで雪印(現・日本ミルク)が一度倒産の憂き目に遭っているでしょうが。

 そういう問題点や可能性があるのに、それを見て見ぬふりして、罪をすべてバイト個人に押し付けて、「お前ら、たるんどる!一度気合いを入れてやる」という安直な姿勢で、精神論や根性論ばかり振り回されたのでは堪ったものじゃありません。これでは、戦前・戦中の旧日本軍の中で横行した新兵虐めや、大阪市立桜宮高校体育科で起こった体罰事件の構図と何ら変わりません。社員の物の言い方こそ丁寧(ていねい)なものの、発想の本質は「しごき」そのものです。
コメント (1)
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