村山葉山はパウダー斜面では月山に負けない積雪量と急峻な斜面が連続して最近人気も上昇し、月山に飽き足らないスキーヤーが増えている。しかし、山スキーでは何度も訪れている村山葉山だが、雪のない時期に訪れたのは寒河江側の畑コースが1回のみ。こんな村山葉山だが、かつて4月に山スキーで登り損ねた山ノ内コースを歩いてみようと出かけた。
葉山は、山岳信仰の山として東北地方一円の尊敬を受けていた。
東北地方には、葉山信仰と呼ばれる信仰がある。葉山は「羽山」「端山」とも書かれ、里から離れた「奥山」に対し、里に近い山という意味をもつ。葉山には農業の神が住むとされ、季節の折々に山に登り、五穀豊穣を祈った。村山葉山は特に、役小角が山を開いて以降は修験道の山となり、山麓に寺院や宿坊が作られ、江戸時代初期までは羽黒山・月山とともに出羽三山の一山に数えられていた。のちに出羽三山の一山となる湯殿山を奥山に見立て、その手前にある葉山という形である。葉山の神は、「葉山薬師権現」と呼ばれていた。
初期には、天台宗・真言宗兼学の慈恩寺が葉山別当寺であり、この地を領していた大江氏、最上氏の庇護を受けつつ葉山修験の中心となっていたが、天文年間に慈恩寺が葉山と関係を絶ち、三合山(十部一峠)を奥の院としてからは葉山の山岳修験は衰退し、いつしか出羽三山からも外れることとなった。(ウキペディアより参照)
登山口は大鳥居(おんどり)から林道を進んで10台位は可能な駐車場からスタートする。まもなく沢を渡渉するが異様な光景で周りを見ると、沢全体が大規模な土石流が流れた後で荒れている。どうやらまだ最近の出来事のようで、稜線の直下から流れた様子で1300m程度の標高の割には規模がでかい。
最初は急峻な尾根を辿って行くとやがて烏帽子岩が頭上に姿を現し、急峻な基部をトラバースして急斜面を斜上すると尾根上に飛び出す。後は死火山となっている爆裂火口跡に沿って葉山神社と葉山の山頂を目指すが、見応えのするパノラマコースは刈払いもされていて快適で気分も良い。
途中会ったのは登山者ではなくタケノコ取りの方々が4名位で、畑コースと違って静かな山を満喫出来て今日は得した気分。気温はやや低めで汗かきの自分にとっては最適な環境で、葉山神社でキンキンに冷えた軟水で喉を鳴らして満足至極。左膝の不調で様子見の山歩きだったが、下りも比較的痛みもなく下れたので気を良くしてしまった。
(所要時間 5時間半)
【関連サイト】 東北アルパインスキー日誌