雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

新・本と映像の森 140 大島真寿美さん『ピエタ』ポプラ社、2011年、<再録20110223>

2018年05月26日 21時39分42秒 | 雨宮日誌

 新・本と映像の森 140 大島真寿美さん『ピエタ』ポプラ社、2011年、<再録20110223>

「2011年02月23日 10時45分34秒 |

本と映像の森 139 大島真寿美さん『ピエタ』ポプラ社、2011年2月18日、337ページ、定価1500円+消費税

 「さよなら、ドビュッシー」「シューマンの指」と書いてきた「音楽小説」の感想の第3番目です。

 「ピエタ」はイタリア語で「慈悲・哀れみ」を意味するPietaという言葉です。これが転用されて、キリストがはりつけにされ死んだ時に、息子の遺体をかき抱く母マリアの像も意味するようになりました。
 
 ぼくもミケランジェロさんのあの哀しみに満ちたピエタ増は大好きです。

 この本は18世紀のイタリアの交易都市ヴェネチアとその孤児院「ピエタ」を舞台にしています。

 この孤児院で、主に孤児の少女たちによる「合唱・合奏」隊を指揮し、彼女たちのために作曲していたアントニオ・ヴィヴァルディさんがウィーンで死んだ知らせから物語は始まります。

 孤児のエミーリアは、成人してからも「ピエタ」で事務長のような立場で働いています。

 同じ孤児で合唱指揮をしているアンナ・マリーアや、裕福な貴族の娘で同じ世代で「ピエタ」に音楽を習いにきていたヴェロニカ、その3人を中心に、エミーリアがヴェロニカの失われた楽譜を探索しながら、自らやみんなの青春をさまよう<探索>の物語です。

 全編で、ヴィヴァルディさんのヴァイオリン協奏曲「調和の霊感」L'estro Armonicoが、鳴っているのが聞こえます。

 
 「ヴァイオリンの舟が光ってる
  ここにいるよと光ってる
  たましいの光
  うつくしい光」

 「空は遙か
  光りは遙か
  むすめたち、よりよく生きよ」

 「よりよく生きよ」

 おすすめです。

 ヴィヴァルディさんは、生涯で協奏曲を500曲以上、オペラを現在残っているだけで52、ソナタを73曲、とたくさん作曲しています。

 バッハさんとは違う明るさ、空の青さ、太陽のまぶしさ、鳥たちの素敵なさえずり…が魅力です。

 できたら全部聞いてから死にたいな。
 無理ですか…。」
 

 


雨宮日記 5月26日(土) 日課その1「新聞切り抜き」

2018年05月26日 11時53分53秒 | 雨宮日誌


雨宮日記 5月26日(土) 日課その1「新聞切り抜き」

 毎日の日課を少し書いていく。第1には「新聞をよく見て、切り抜き」だ。「新聞をよく読んで」ではない。

 脳出血後のリハビリ生活の日課としては優先順位が変かもしれないが、雨宮智彦の優先順位としては、これでいいのだ。ボクがボクであるかぎり。

 詳細にじっくり読むのは、切り抜いた後、だいたい同じ分野の記事をまとめて、である。1日分の記事だけ読むのでは、意味がないとまでは言わないが、意味がよく見えない。

 新聞は、よく見て、必要な記事を切り抜きして、昔は関連する本にはさんだり、昔は市販のスクラップ・ブックに貼ったりしていた。

 今は古い・いらない大学ノート(B5版)の開いているページに貼っていく。新聞記事だけでなく、チラシや資料も全部貼っていく。

 たとえば「浜岡原発」「原発」「ビキニ核被害」「憲法」「浜松基地」……これは一例です。

 ノートは、あとでパソコンでページ毎の内容をファイルにして後世に残す予定。といっても後世に利用してくれる人がいるかどうか、わからんけど。

 とにかく20才ごろ、こういう習慣を歴史学者の羽仁五郎さんに学んだ。羽仁さんはあ「新聞記事のなかを斥候戦をしながら進む」と言っている。名言だと思う。

 いまは日刊新聞は『しんぶん赤旗』と『中日新聞』を読んでいる。さらに3つめとして、最近は、ネットで新しいニュース記事を読むことも多くなった。

 2年前からは右手が不自由になって、左手だけではハサミがうまく使えないので、則子さんが数日に1度、新聞切り抜きと古ノートへの貼り付けをしてくれる。ありがとうございます。心から感謝いたします。

  < 補足 お昼12時02分 >

 95才の父も、自分で『朝日新聞 東京版』『靜岡新聞』をとっていて、切り抜きをしている。

 前は、父の読んだ後でその2紙も回してもらって見ていたが、脳出血後は、さすがにそれはやめて、自分たちのとっている『しんぶん赤旗』と『中日新聞』だけにした。

 なお日刊『しんぶん赤旗』は大学に入った頃からの40数年の読者で、『中日新聞』は3・11後に反原発・反安部のいい記事が載るので、取り始めた。夕刊はとっていない。