新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

アンフェタミン流チーム医療戦術シート:実際は難しいかな、人が足りなくて

2012-01-25 08:01:19 | 医学系

おはようございます

 

今日は式場見学目的でお休みをいただきました。冠婚葬祭関係ではしっかり休みをいただけて、ありがたい限りです。

 

昨日、一昨日と僕の中にはなかった知識をいろいろ教えていただいきました。医療に応用できそうだと思ったので、僕なりに医療に応用するとどうなるのかを考え、アンフェタミン式チーム医療戦術という形で書いてみようと思います。

あくまで個人の考えであり、僕が自分の理解を深めるために書いているだけですのであしからず

まぁ、あえて書かなくても多くの医師は頭の中でやっているのですが…チーム医療をするならばチーム全員がその患者さんに対して気持ちを一つに、そして方向性を見定めて治療は行うと思うので。

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1、この患者は何を目的として入院(外来)してきたのか(例:胃癌の手術、骨髄移植、腹腔鏡下手術・・・)

2、状況は(治療に関係しない純粋な状況)?

(1)患者の背景、家族、経済的背景

(2)治療施設の背景、スタッフ(自分たちのこの患者の治療をする上での背景、再生不良性貧血の免疫抑制療法で入院の患者と骨髄移植の患者では状況は異なると思います)

(3)患者さんの身体の問題(既往歴などもあるが、既往はなくとも問題があるところ、実は治療前にBNPが上昇しており・・とか)

(4)一般的な治療経過とその際に起きる対応(例:急性白血病の地固め療法、治療スケジュールだけでなく、何日ころに白血球が低下し、このくらいで輸血が始まり、このくらいの時期に感染症の可能性があり・・・と全員が確認し、その際の対応も確認する)、起きてほしくないけど・・・こういうことも起きるかもということの重要なところ(転倒リスクのある人の転倒、感染制御できなかった場合の敗血症性ショック、消化管悪性リンパ腫などで初回治療で穿孔するなど)

3、治療に関すること

(1)今回の治療に関して(例:何月何日をDay0として血縁間同種骨髄移植を実施)

(2)治療が終了して無事に退院するまでに行うことリスト(例:前処置、輸注、免疫抑制剤を安定させる、感染制御、疼痛管理、消化管障害の管理、生着後の対応(GVHD含む)・・・など、細かくするとさらにこまかくなっていきます)

(3)そのなかでも重要な本質はなにか(前処置、骨髄採取と輸注、免疫抑制剤の適切な投与、感染予防と対応、生着するかしないか、GVHD・・・)

(4)この患者で特に重要なことは(心臓が弱い人の輸注+その後の心機能とか、ハプロ移植なら免疫抑制剤+GVHDとか)

4、治療達成のために必要なことは?(3を考慮して)その処置はやらなくてはならないのか、やったほうが良いのか

5、制限事項は?(医師に対して要求すること、禁止すること、看護師さんに対して要求すること、禁止すること)

6、現時点で分かっていることの確認(事実として~~、おそらく~~であり、確認を要する)

7、上記を認識したうえで、現時点で行うべき物事のリスト(現在持っている情報と知っておきたい情報の差を確認)

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ですかね。

とりあえずチーム医療をやるうえで、上記を主治医(チームリーダーの医師)、研修医など(チームに所属する医師)、看護師、薬剤師・・・などなどが治療開始前に確認していればチームとして成立するだろうな~と。

 

逆にそのくらいできていなくてはチーム医療ではないなぁ

 

こんなことをやっている暇はないといわれそうですが(一人一人の患者さんに関してチームとして当たるためには作成時点で、みんながいる必要があります)、全員が一人の患者さんに対して同じ認識をしているからチームなんだと思います。そのために全員が共通して上記の情報は最低限必要かな…と思います

こんな話だったような~ではなくて、事実とその可能性がある…という問題点をすべて共有し、目指す目的地に向けて全員が歩いていける

 

このポイントは「どうやって行うか」は書かないところ。

 

最初のイメージと目指す最終のイメージを共有する。そこに向かうやり方に関しては無数にある。状況によっては自分が判断しなくてはならないこともある

その判断のためには全員が最低限知っておかなくてはならない情報は…これだろうな~というところです。

 

実際にはおそらく主治医に関してはこの程度のことはやっていると思います。ただ、全員が同じ認識をしてなくてはチーム医療ではないし、チーム医療でなくても治療にかかわる人はやはり最低限の情報というのが必要なのではないかと思ったりしています。

 

あくまで私見ですのであしからず~w

 

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志木市民病院:県立医療センターの医師派遣よりは常勤医1,2名の病院を集約化かな・・・

2012-01-23 22:07:06 | 医療

こんばんは

 

今日は関東圏内は雨ですね。朝は明日雨の予報だったので、油断していつも通りの自転車通勤をしておりましたが・・・

 

大雨ですね。雷までなっているしw

 

頭の先から足先までずぶぬれになって帰ってきました。

 

仕事が終わったのが8時過ぎだったので、さらに気温は下がっているし、足先とかは寒いではなく、冷たいも通り越して…痛くなってましたw

凍傷に注意(10度以下ならなるかも)しましょうw

 

さて、今日はもう一度先日の志木市民病院の件を掘り下げてみようと思います。

志木市民病院の件はこちらの記事に書きました「志木市民病院、小児科入院医療休止:本当に困る前に記事にならなかったものかね」「志木市民病院への応急処置:それ以外にできることを考える必要がある

 

そこで少し考えてみようと思います。

まず、志木市民病院の小児科に関して、当たり前ですがないよりあったほうが良いです。存在が絶対に必要かどうか・・・と言われれば、常識的には必要だよな・・・と。

 

そこでまず、今回出てくる市町村(志木、新座、朝霞、和光、富士見、ふじみ野の6市と三芳町)の小児科のある病院を調べてみます。

志木市は検索すると志木市民病院と7つのクリニック。朝霞は朝霞台中央病院と7つのクリニック。こちらは常勤医が二人かな?

新座が新座志木中央総合病院、新座病院、堀之内病院にもあるのですね。ほかクリニック多数。新座志木は常勤医の先生は一人、新座病院、堀之内病院も常勤医はいないのかな。

そういえばここら辺って都立清瀬小児病院がつぶれたよな・・・・。

和光市は埼玉病院が入院診療も含めてやっているみたい

http://saitama-hospital.jp/service/pediatrics_staff.html

けど、そこまで余裕はなさそうな気がする。

富士見市はイムス富士見総合病院以外は入院できそうにないが、ここも常勤医が一人ですね。三芳町はクリニックだけのようです。

 

そうすると確かに入院診療ができる病院は少ないですね。というか、確かに年間12000人(のべ)の入院患者を診ていたと書いてありますので、かなり頑張られていたのだと思います。

 

ここがつぶれてしまうと入院診療ができるかと言えば、常勤医一人では小児科の入院診療は無理でしょうし、そもそも救急を受けることはできないと思います。さすがに1年も持たないのではないでしょうか。それも命縮めますよねw

 

僕もあのころは本当に53kgまで減ったしなぁ。けど、自分のやっていた仕事にはプライドを持ってよくやっていたと今でも思います(病棟に様子を見に行くと看護師さんたちからも、よく言われます)。

 

この周辺の自治体も含めて子供たちの入院可能な病院がなくなった。12000人の子供の受け入れはどうなるのか。しなければ当然ながら、どこかに搬送するか、限界まで自宅で頑張るか…という選択肢になってしまう。

もちろん、生命にもかかわるかもしれない。

 

では、この選択の結果はどこから来たのかと言えば…やはり最初の記事でも書いたのだが責任は自治体の住民にもあると思う。もちろん首長さんたちにもあると思うし、情報発信してこなかったのも問題かもしれない

 

やはり、僕は3人の先生が交代で12000人/年の小児の患者の入院診療(加えて、外来や救急)をやってこられて、限界に達したということだと思うので、これ以上頑張るのが難しいという状況(限界)になるまで手を打たなかった自治体首長や地域住民の責任は大きいとやはり思わざるを得ない。

 

で、県立小児医療センターからの医師派遣…ということだが、それ以外にはオプションはないのだろうか?

県立小児医療センターから常勤医を何人派遣してもらうつもりだろうか?

http://www.pref.saitama.lg.jp/page/11-04.html

正直専門病院だし、専門の診療科としての人数であれば多いとは言えないと思うのだが。そこから医師を減らせば(一人ずつ抜くとかね)、こっちが成り立たなくなりそうな気がする。埼玉の小児医療の崩壊になりかねないのではないだろうか。

 

もちろん、これは推論でしかない。実際の情報は不明だし、余力はあるのかもしれないが・・・・。正直な印象としては「無理じゃないか?」と思うのである。

 

目的はこの7つの自治体で入院診療可能な病院を作ることであり、早急にであれば・・・常勤医が一人もしくは2人の病院から小児科医を一つの病院に集約することくらいでしょうかね。僕がすぐ思いつくのは。

 

明日の朝が早いので(6時には家を出る予定)、中途半端ですが続きは明後日以降で・・・。明日はうちの職場で新年会をする予定ですw

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ブライダルの写真撮影をしてきました(まだ、籍入れてませんけど)

2012-01-22 23:00:10 | Weblog

こんばんは

 

今日は朝から挙式・披露宴会場の見学のための情報収集+予約、そしてせっかくなのでブライダルの写真撮影をしてきました。

 

記念にです。大事だと思いますw

 

ただ、こんなに時間かかるんですね。5~6時間は優にかかってしまい、19時ころ終わりました。そしてそこから食事で、先ほど帰ってきました。

 

今から風呂に入って、明日があるのでもう寝ます。

 

ただ、いろいろな日程の都合上…多分今週の水曜日、木曜日以外は1月と2月で二人同時に休みを取れそうなところがない!

 

ということで、明日出勤したら水曜日と木曜日に休みを取れないか交渉してみたいと思っています。多分、今週の水曜日と木曜日はどうにかなると思うのだが・・・?

 

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秋入学だと医師国家試験はいつうける?

2012-01-21 13:52:15 | 医療

こんにちは

 

何とはなしに昨日のアクセスに関して確認しておりましたが、昨日は志木市民病院に関しての検索で、このBlogにたどり着いた方が一番多かったようです(検索では)。

もちろん、いつも見てくださっている多くの方がいらっしゃるのはありがたいことだと思っております。

 

今日は読売新聞を読みながら、「どうすんだろう・・・・?」と思ったことをとりあえず記事に書いてみます。

入学、36国立大が検討…本紙全国調査

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120121-00000073-yom-soci

読売新聞 1月21日(土)3時3分配信

 秋入学への移行を学部で検討するかどうか、読売新聞が全国の国立大学に緊急アンケートを実施したところ、回答した73校のうち、49%の36校が検討しているか今後検討すると回答した。

 東京大が呼び掛けた協議会に参加する大学は、すべて検討するとしている。

 一方、秋入学を検討する予定はないとしたのは30校(41%)。7校(10%)は未定と回答した。

 東北大、名古屋大などは一部の学部で、留学生や帰国生向けに秋入学をすでに導入していると回答した。

 秋入学に慎重な大学は、地方の大学や教育大、医科大に多かった。理由は、「日本の社会の仕組みにマッチしていない」「教員養成課程は幼稚園から高校までの入学時期に合わせる必要がある」などが挙げられた。

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医師国家試験は卒業見込みの学生が2月に受験しております。

 

もし、秋に入学することになった場合、5年半経過した時点で受験でしょうか?それとも卒後に受験でしょうか

 

普通に考えると卒後受験では、医師資格を持たずにどの程度の実習経験ができるかなどが重要になってきますが…現状では難しいですね5年半で受けるとなると、医師国家試験まで半年学ぶ時間が少ない状態で受験ということになります。

 

個人的には医師国家試験はその気になれば受かるのは困難ではないと思っています

もちろん、下地があればですけど。半年短いからと言って、それほど合格が困難になるとは思わないので・・・。

 

ただ、5年半で医師国家試験を受けて卒業する半年前に「医師」の資格が手に入る・・・・。なんか微妙ですね。

 

うちの大学だったら間違いなく、その時点でみんなやめそうw

 

昔みたいに秋、春の2回の医師国家試験にする?

 

それも微妙ですよね。いや、秋入学の大学を作るならそれもありかもしれませんが・・・・医療システムがまたおかしくなりそうな気がする。

 

漠然と・・・・ですけど。

 

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志木市民病院への応急処置:それ以外にできることを考える必要がある

2012-01-20 21:27:14 | 総柏原化

こんばんは

 

今日は仕事で東京に行ったのですが、その移動で人身事故などの影響もあり、ひどい目にあいました。今日は僕が知っている限りで2件の人身事故があったようです。体のことはもちろん、多くの人の迷惑にもなってしまうので気を付けなくてはいけませんね。

 

今日は東京では久々に雪がふりましたね。乾燥に関してはよかったのかもしれませんが、本当に寒かったw

足元も滑りましたしね。

 

さて、本日は先日紹介しました志木市民病院の話の続きです。

参照:志木市民病院、小児科入院医療休止:本当に困る前に記事にならなかったものかね

夜間小児救急 存続を要望

近隣6首長 市民病院休止で志木市長に

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=53218

 埼玉県志木市が同市民病院の小児科の入院患者受け入れを4月から休止すると発表した問題で、近隣5市1町(和光、朝霞、新座、富士見、ふじみ野の5市と三芳町)の首長が19日、志木市の長沼明市長に、入院受け入れに伴う夜間小児救急医療を存続するよう要望した。

 また、新座市の須田健治市長は、志木市を加えた6市1町の首長が来週にも、上田知事に対し、医師派遣を要望する考えを明らかにした。

 長沼市長は16日の記者会見で、同病院の清水久志院長ら3人の常勤の小児科医が3月末で退職することを理由に、小児入院患者の受け入れ休止を表明している。

 19日の会談で、長沼市長は、5市1町からそれぞれ年1500万円の財政支援が示されたにもかかわらず独断で休止を決めたことに対し、「近隣自治体に情報を伝えられなかったことを深く反省している」と謝罪。財政支援を受け入れ、4月以降も小児救急体制を維持するための医師確保に「努力する」との姿勢を示した。

 だが、常勤医の確保は厳しい状況だ。17日には、長沼市長が、小児救急を行う準備を進めている菅野病院(和光市)で働く予定の清水院長に同病院で稼働するまでの間、非常勤で働いてもらうよう要請したが、断られた。

 また、18日には上田知事に、県立小児医療センターの医師を一定期間派遣してもらうよう要請し、知事から「協力する」との回答を得たが、具体的な医師派遣のめどは立っていない

 長沼市長は会談で、6市1町の圏域の小児救急を考えるシステム構築に向け「小児救急医療対策事務検討協議会」を発足させることを提案。須田市長は取材に対し、「まずは4月以降も小児救急を維持できるようにすることが大事であり、医師確保が最優先」と話し、協議会については慎重な姿勢を示した。

2012年1月20日 読売新聞)

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ママサンさんのコメントにもありましたが、受け入れられる状況だけを作ろうとしても結局は医師を疲弊させるだけになります。

 

こういうといい方が悪いかもしれませんが、せっかく「小児科医が不足、小児救急が維持できない。地元の人間が困ることになった」ということが認識できたのだから、地方自治体と地域住民はできることを考える必要があると思います。

東京の医療を守る会:全国総柏原化のあとは、救急医療を守るための診療報酬改定を(まだ、気が早いけどw)

特集:柏原・東金の取り組み :日本医療再生のために

北海道と埼玉県:埼玉県は!そして全国総柏原化へ!

 

需要と供給に関して、今までも供給のほうが多かった。

 

ママサンさんのコメント「たった三人の小児科医で、45床、12000の小児入院患者を受けるなんていうあの病院の体制を、行政も住民もが看過してきたことが無茶苦茶なことです。しかもオーバー50の医師ばかり」を抜粋させていただきます。

 

これから少人数の小児科医が来ても、結局は疲弊して埼玉県の小児科医が減るかもしれない(派遣されたことによって)。

派遣されてくる…と思うと、もしかすると柏原のような取り組みは行われないかもしれませんが…それではいけないのです。少なくともせっかく出てきた問題点を、そのまま応急処置として小児医療センターから「カツカツの運営ができる人数(だって、向こうも余裕はないでしょう)」の支援をもらうだけではだめです。

 

それは問題の先送りであって、痛みの原因に対して痛みどめを使用しているだけです。原因の対処をしていないから、原因が悪化してそのうち抑えきれなくなる・・・

問題点が見えてきたのであれば、それはチャンスです。

 

応急処置は必要かもしれません。しかし、それ以上に根本的な治療が必要です。根本的な治療を行わずに悪化させるのであれば、無駄に痛み止め(対症療法、この場合は小児科医派遣)なんかしないほうが良いかもしれません。

 

・・・とはいえ、地域の住民の皆さんが困ると思いますので(そうでなくとも、埼玉県は医師不足)、ぜひともこの6つの自治体は新たな動きをしてもらいたいと思います。

 

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診療報酬改定(パブリックコメント募集開始):メリハリって?

2012-01-19 20:57:18 | 医療

さて、続けます

 

いくつか気になった記事があったのですが、とりあえずこちらを紹介します。

 

 小宮山洋子厚生労働相は18日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)に2012年度診療報酬改定を諮問した。中医協は同日の総会で、これまでの議論をまとめた中間整理案を了承。これを受けて厚労省は、中間整理案へのパブリックコメントの募集を同日にも開始し、1週間の日程で意見を受け付ける。中医協は20日、愛知県津島市で公聴会を開く予定で、これらで集まった意見を踏まえ、診療報酬点数の配分をめぐる議論を2月以降、本格化させる。同月中旬までに答申する。

 同日の総会に出席した辻泰弘厚労副大臣は、「めりはりの利いた改定となるよう、精力的なご議論をお願いする」とあいさつした。

 了承された中間整理案は、社会保障審議会の医療部会と医療保険部会が決めた「診療報酬改定の基本方針」の項目に沿って、中医協での昨年末までの議論をまとめたもの。学会からの要望事項なども追記した。13日の総会での意見を踏まえ、文言に修正を加えた。

 診療側は診療所の再診料の引き上げや、看護職員の夜勤を月72時間以内にする要件の見直しを主張しているが、整理案には盛り込まれなかった。ただ、これらを求める意見があったことを、参考意見として提示することになった。厚労省の担当者によると、診療所の再診料見直しを今後、取り上げるかどうかは、診療、支払側の双方から意見を聞いて決める。

 中間整理案によると12年度報酬改定では、救急、周産期医療を推進する観点から、救命救急センターの機能強化や小児救急の充実を図るとともに、救急病院と後方病院の連携を推進。また、看護配置「13対1」以下の一般病棟や、療養病棟による軽症患者らの受け入れを新たに評価する。

 このほか、病院勤務医の負担軽減策の検討を算定の要件にしている加算を現在の8項目から拡大し、一層の負担軽減につなげるための具体的な体制整備を求める。また、勤務医の事務作業を補助するスタッフ(医療クラーク)を配置した病院が算定できる「医師事務作業補助体制加算」の評価を、現場の実態に合わせて見直す。

 昨年12月7日の中医協総会で厚労省は、医療クラークについて、一般病床の数に対し「30対1」などに配置した病院を新たに評価する一方、配置が手薄な「75対1」や「100対1」への評価は、引き下げや廃止を検討することを提案している。

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【中医協】支払側、再診料「下げるべきだ」- 診療側委員は診療所71点を主張

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36401.html 

 中央社会保険医療協議会(会長=森田朗・東大大学院教授)が18日に開いた総会では、支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)が、再診料を引き下げるべきだとの認識を表明した。一方、診療側の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は、診療所の再診料について、2010年度診療報酬改定で引き下げられる前の71点への「回復」を主張。再診料の点数設定をめぐり、診療側と支払側が13日に引き続き意見を戦わせた。

 18日の総会では、再診料の見直しは議題になく、中間整理案を取りまとめる過程で激しいやりとりがあった。

 再診料の点数設定は、10年度の前回改定でも焦点になり、決着は公益側の裁定に持ち込まれた。最終的に、病院(200床未満)の60点を9点引き上げる一方、診療所は71点から2点下がり、69点に統一された。
 18日の総会で安達委員は、12年度報酬改定の重点課題に位置付けられている病院勤務医の負担軽減に、診療所の貢献が不可欠だと指摘。「74点や75点に上げろというのではない。理由もなく下げられた2点を元に戻してほしいという趣旨だ」などと見直しを訴えた。

 これに対し白川委員は、「わたしどもは、再診料は引き下げるべきという意見だ」「69点という設定は不満。むしろ、もっと低くあるべきだ」などと真っ向から反論した。
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ちなみに僕は今回はパブリックコメントは出す気はないです。なぜって、そんなに深く考えていないもので・・・。
本気でどうにかしようというのであれば再診料を90円プラスにしたとか、20円マイナスになったとか・・・そういう次元ではないでしょうに・・・
僕はもともと開業医志向ではなく、どちらかというと大学などで教育、研究、臨床にかかわりたいと思っている医師です。そのせいもあると思いますが、この件に関してはあまり深く考えていません。
ただ、患者さんが仮に1日100人、週1回休みがあるとして月に2500人くらい患者さんが来るとします。2500×90円=225000円の増収。もっと大勢患者さんが来るのでしょうけど(多分、そうでないとこんなに大騒ぎしている意味が分からないw)、むしろメリハリの利いたというなら根本的にどうするのか決めてほしいような気もしますね。
ちょっと上げたり下げたり・・・。何がしたいのだか・・・
いや、病院だったら月にもっと大勢の患者さんが来るでしょうから…・もう少しはプラスでしょうか。それとも地方の病院はもっと少ないのでしょうか?
これで医療従事者の不満の矛先をかわすのであれば…そんなに馬鹿げたことを言う方はいないと思いますけどね。
診療所のマイナス分は20円×月の患者さんの人数となるのでしょうけど、これで大騒ぎをしなくてはいけないようであればやはり開業医さんは大変だと思います・・・。その減収が大きく響くということですから・・・
そう考えると・・・根本的にどういう体制にしたいのだろうか・・・とあまり力を入れていない分野ながらも、思ってしまいます。
皆さまの考えを教えていただけるとうれしく存じます。

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microRNAによる抗ATLL効果:あとはDDSの問題?

2012-01-19 20:41:41 | 医療

こんばんは

 

今日は風邪から立ち直って、大分元気になりました。しかし、腕立て伏せや懸垂はしましたが、走るのはやめました。調子を崩すと面倒なので。

 

さて、とりあえず今日はよい記事をまず紹介します。すぐに臨床応用されることはまだないと思いますが、もし不足しているmicroRNAを足すことで治療できる(新たな治療法)のであれば新たな可能性が出てくる…と思っています。

 血液のがん「成人T細胞白血病」(ATL)の細胞では、微小なリボ核酸(マイクロRNA)という分子の一種が正常な細胞に比べて激減しており、この分子を補充するとがん化した細胞を殺せたとの実験結果を、東京大などの研究チームが18日、米科学誌キャンサーセルに発表した。

 マイクロRNAが激減することで、がん細胞の増殖に関わる別の分子が活性化するといい、渡辺俊樹教授(血液腫瘍学)は「マイクロRNAを確実にがん細胞まで届ける薬を開発できれば、増殖の本丸をたたくことができる。新しい治療法につなげたい」と話している。

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むかし、siRNAを用いた実験をしていましたが、血液細胞(というか浮遊細胞)へのTransfection(導入)は難しかったと思います。最近はそれも改善したのでしょうか?

また、もし浮遊細胞にも導入できるとして、ここに書かれている通り確実に癌細胞まで届かせる「ターゲッティング」の技術(DDS:ドラッグ・デリバリー・システムといいます)が必要になります。

 

簡単方法で確実にこの癌細胞に届ける技術があれば、臨床応用につながるので頑張ってほしいところです。

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風邪が悪化(汗

2012-01-18 19:42:02 | Weblog

こんばんは

 

先程、目が覚めました。

 

朝方、体調が悪く動けませんでした。だる~い…と思って、熱を測ろうと思ったら体温計が行方不明(汗

 

だる~と思っているうちに7時になってきたので、今日は休もうと思って休みました。

症状は多分インフルエンザではないです。のどが痛くないインフルエンザなんて聞いたことがない・・・・。

 

そういうことで今日は休ませていただいて、寝てました。

15時ころ、目が覚めてうどんを食べ…また寝ましたw

 

で、今に至ります。今はそこそこ体調も良くなってきました。

 

病院にいると…油断していないから、本当にぶっ倒れるまでは休まないものですけど・・・・。今は休んでもよいよ~と言われていたので、ありがたく休ませていただきました。

 

明日は出勤できると思います。

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志木市民病院、小児科入院医療休止:本当に困る前に記事にならなかったものかね

2012-01-17 21:08:02 | 医療

こんばんは

 

完全に風邪をひきました。かといって、仕事は休めませんしね。

・・・もっとも、大丈夫だから休むように言われましたがw

 

日中は職場の自室で風邪薬+風邪のせいでフラフラでしたw

会議に参加中は鼻水+風邪薬の眠気と闘っていましたしw

 

今も若干体がだるいです。

 

寝る前に(さっさと寝ろ)一つ記事を更新します。

 

 志木市は16日、県南西部の小児救急医療を担ってきた同市立市民病院(同市上宗岡)小児科の入院医療を、4月から休止すると発表した。小児科の常勤医3人はいずれも3月末で退職し、和光市の菅野病院に移り救急医療を続ける意向。後任医師確保の見通しはなく休止は事実上の無期限となる。外来は非常勤医師の手で続けるという。同科の入院患者の8割が市外の小児といい、周辺5市1町は「困惑している」「資金援助をするので入院医療の存続を」と声を上げている。【高木昭午】
 志木市民病院の小児科は45病床を持ち、年間延べ約1万2000人の小児患者が入院している。記者会見した長沼明・志木市長によると、同病院の小児科は年間約1億6000万円の赤字といい、市民の患者が少なく「周辺70万人の小児救急を、人口7万人の志木市が引き受けるのはつらい」状態で市が財政負担を続けるのは苦しいと説明した。
 財政難を背景に、市側は昨年8月、小児科常勤医の1人である清水久志・病院事業管理者(64)に、3月末での事業管理者の打ち切りを通告。ほかの2人の常勤医師も、市側の方針に小児医療の先行きを懸念し同時に退職することにしたという。
 入院が必要な患者について市は「別の病院を紹介する」と説明するが具体的な見通しはない。退職する清水医師は「菅野病院では当面10病床程度から始めざるを得ない。富士見市などから遠くなるのも(救急対応の面で)心配だ」と話している。
 長沼市長は赤字対策として、昨年10月から11月に、新座、朝霞、和光、富士見、ふじみ野の5市と三芳町に、6自治体計年間9000万円の負担を要請。新座、朝霞、和光市は昨年12月に、富士見、ふじみ野市と三芳町は今月になって了承していた。だが長沼市長は「医師の退職が決まっており受け取れない」と断ったという。
 ◇周辺市町に衝撃「4月から困る」
 新座市の須田健治市長は「小児の入院救急は他に国立病院機構埼玉病院(和光市)が対応しているが週に2日程度。4月から困るのは目に見えている」と指摘。「5市1町の首長がまとまって、志木市に小児救急存続の要望書を出そうとしている矢先の休止発表で驚いている」と話す。
 ふじみ野市の宮崎光弘・健康医療部長も「小児の救急入院に対応できる病院は、周辺では埼玉医大川越医療センター(川越市)だけ。同センターの患者が増え過ぎパンクしないか心配だ」と話す。
 松本武洋・和光市長は「非常に当惑している。早急に対応を決めなければいけない」。星野信吾・富士見市長は「応分の財政負担を含め協力するので、小児救急医療体制の存続をお願いしたい」とのコメントを出した。

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いろいろ小児科医療は赤字になりやすいところはあると思います。

 

中原先生の「少子化と経営効率のはざまで(http://www5f.biglobe.ne.jp/~nakahara/isho.htm)(http://www5f.biglobe.ne.jp/~nakahara/yuigonjo.html」の文章は有名ですが本当に困るのは国民、地域住民です。

 

本当に困ってから騒ぎ出していつも後手に回るんですよね・。

 

風邪がしんどいので、これで終わります。

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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東大中村教授、アメリカへ:日本のことは若者に託す

2012-01-16 20:01:49 | 医療

こんばんは

 

昨日の疲れが出てきたのか、風邪をひきました。体調が悪く、体もだるいので今日は走るのをやめて帰ってきました。

 

しかし、Blogを書いてしまうw

今日は中村教授の記事を・・・。

拡大写真 東京大学医科学研究所の中村祐輔教授(ヒトゲゲノム解析、来4月渡米予定)インタビュー =28日午前、東京都港(瀧誠四郎撮影)(写真:産経新聞)
 国際競争力の高い医療産業の育成を目指し、昨年1月に政府主導で内閣官房に設置された医療イノベーション推進室の室長を務めていた、中村祐輔・東京大学医科学研究所教授(59)が昨年末で辞任した。数十年先を見据えた制度設計を目指そうとしたが、不安定な政権と省庁間の壁に阻まれ「無力さ」を感じた末の決断という。中村教授は抗がん剤開発などを目指し研究拠点を米国に移す。

 ヒトゲノム(全遺伝子情報)研究の第一人者である中村教授が室長を引き受けた背景には、日本の脆弱(ぜいじゃく)な医療開発基盤への強い危機感があった。

 中村教授は、新たながん治療法として世界中の注目を集めるがんペプチドワクチンの開発を日本で進めている。だが、政府は新薬開発に無関心で施策も基礎研究の担当が文部科学省、安全性は厚生労働省など所管がバラバラだ。

 中村教授は「推進室の設置は、この危機を打開し国家レベルの戦略を練る好機だと思った」と就任の経緯を話す。推進室では、各省庁をまたいでスタッフを構成。創薬支援機構創設などを政府に訴えた。

 発足3カ月目に東日本大震災が発生。中村教授は、日本の医療を進歩させる提言をまとめた。そのひとつが電子化・IT化で世界からの遅れを取り戻すためのもので、一カ所への診療情報集約だ。どの避難所に、どれだけの薬を配分すればよいかが分かる上に医療情報データも得られる。

 だが、民主党の議員らに提言を持ち込んだが、耳を傾けてくれなかった。省庁も動いてくれない。予算もつかない。「結局は霞が関や永田町は大きな視野で戦略を立てることはできない。推進室に自分は必要ない」と思ったという。

 中村教授は、今春米シカゴ大に移籍、がんワクチン療法確立に向けた研究現場に立つ。「日本での開発にこだわり、世界での競争に負けてしまえば何も患者に残せない」と話す。

 日本にとっては、貴重な研究者の頭脳流出だ。だが、日本が、がんに関する国家戦略的な取り組みをすることが、日本の誇りを示す上でも、医療経済を考える上でも最重要だと、中村教授は考えている。

 「幸い日本は基礎研究のレベルは高い。薬の実用化までの戦略・戦術がないだけ。将来の日本を担う若い力がリスクを切り開くことを望む」。そう次世代に託している。

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 ■省庁が軽視、予算権限なし、動かぬ政府

 政府は「新成長戦略」の一つとして「日本初の革新的な医薬品、医療・介護技術の研究開発推進」を掲げ、産官学が一体となった取り組みや、創薬ベンチャーの育成などを打ち上げてきた。しかし、思惑とは裏腹に、体制づくりは遅々として進まない。「医療イノベーション推進室」は新成長戦略の柱の一つだが、その象徴だった中村祐輔教授が辞任し、政府の思惑は“絵に描いた餅”となっている。

 問題点として多くの関係者が挙げるのが中村教授も批判した「推進室の軽視」だ。推進室に関わりを持つある官僚は「推進室には予算を含めた権限が与えられていない。予算を獲得するため、各省庁は推進室を素通りして財務省に日参する。これでは、省庁が推進室の下で縦割りを排除することはない」と話す。

 予算措置も脆弱(ぜいじゃく)だ。厚生労働省は平成24年度の概算要求で、新薬開発に必要な国際水準の臨床研究実施に際して中心的役割を担う「臨床研究中核病院」10施設の整備を求めたが、閣議決定された予算案では、半分の5拠点の整備にとどまった。

 新薬開発のポイントとなる創薬ベンチャー育成に関する各省庁の予算も事業仕分けで大幅に削減された。高い成長が期待できる研究開発の事業化を支援する官民出資の投資ファンド「産業革新機構」の、平成23年中の創薬ベンチャーに対する投資案件は1件だけだった。

 大手製薬会社で新薬開発にかかわった経験を持つ研究者の一人は、「日本の医薬品市場は年間7兆円程度と小さい。医薬品を産業と考えるなら海外マーケットを中心に考えざるを得なくなってくるが、国内の医療上のニーズとは合わなくなる」と指摘。「国民の健康を守りつつ、医薬品を産業政策の一環として扱うための視点が政府には足りないのではないか」と、国家レベルの戦略欠如を懸念している。(豊吉広英)

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 ■「医療憂う意識 共有できず」

 日本の医療に世界的な競争力を付けることを目的に立ち上がった「医療イノベーション推進室」。室長だった中村祐輔・東京大学医科学研究所教授(59)は、なぜ、辞任したのか。中村教授に聞いた。(森本充)

 --辞任を決断させたのは、何だったか

 「東日本大震災後の対応だった。日本の未来を見据えた医療システムの構築を目指し、政府に政策を提案したが、耳を傾けてもらえなかった。結局は医療の現在・将来を憂う危機意識が共有できなかった」

 --室長を引き受けられた背景は?

 「日本は医薬品や医療機器で約1兆7千億円の貿易赤字を抱え、分子標的抗がん剤は、日本製の“日の丸印”はゼロ。ペースメーカーもすべて他国製を使うなど、すさまじい遅れぶりだ。日本の経済を活性化し、医療の質を保つには、医学・医療改革が不可欠だと感じていた。こうした危機的状況を改善する絶好の機会だと思い、室長を引き受けた」

 --推進室の役割とは

 「日本発の医薬品などを生み出す司令塔の役割となる組織として期待された。産官学が一体となった『オールジャパン』体制で、研究開発の基礎から実用化まで切れ目のない研究開発費の投入や研究基盤の整備に取り組むとされた」

 --何か成果は出たのか

 「現実は何も変わらなかった。予算権限を有する各省庁が自らの方針を主張するのみで、今までの縦割り構造の流れは同じ。政権を担う民主党そのものも不統一で、話が通らなかった」

 --今春、米シカゴ大に移籍されるが

 「一刻を争う新薬開発の世界では、今のままの日本の制度や状況だと、世界的な競争に勝てず、何も患者のために残せない。自分の年齢を考えると、医療開発に対して前向きな海外を選択するのが、ベストだと思った。苦渋の選択だった」

 --日本の医学研究の問題点とは

 「知的好奇心を駆り立てるものを重要視し、社会に還元する気持ちは俗っぽいと低く評価される。本来、医学研究は困っている患者さんを助けるためにあり、自己の名誉などは二の次のはず。根本的な意識改革も必要だ」

 --日本の医療分野の将来をどうみるか

 「このままでは、日本が医療分野で欧米の植民地となるのは時間の問題だ。ただ、日本は、基礎研究レベルは高い。基礎研究を医療へとつなぐ大局的な国家戦略を策定し、それを実行できる強い政治の確立を期待する」

【用語解説】医療イノベーション推進室

 医薬品開発で欧米に後れを取りアジア諸国からも猛追される状況を打開するため、最先端の医療技術の実用化など医療分野での国際競争力を高めることを目的に、平成23年1月に内閣官房に創設された。スタッフは研究者のほか、医薬品などの産業界、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の関係省庁から横断的に集められた。有望な分野・技術に対し、集中的で切れ目のない支援を行い基礎研究を実用化につなげる狙いだった。再生医療など最先端の医療技術から、町工場のものづくりの力を生かした医療機器の開発まで多岐にわたるものを対象にする構想だった。

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体調が悪いので簡単に書きます。

 

中村教授がアメリカにわたって研究を続けられるのは、英断だと思いますし、そのほうがより多くの患者さんに貢献できると思われたのだと思います。このまま今の日本を変えようと頑張っても、変わらないまま年月が過ぎてしまい、中村教授が貢献できる時間が無くなってしまうということなのだと思います。

 

ここに書かれている「医学研究は困っている患者さんを助けるためにあり、自己の名誉などは二の次のはず。根本的な意識改革も必要」という考えは重要だと思います

 

すなわちTranslational Researchを行うということだと思います。僕も全くの同感で「患者さんに貢献できる」研究をしなければせっかく医師になったのだから…と思います。僕も患者さんに貢献で切るような、還元できるような研究をしたいと思っています。

 

しかし、中村教授がおっしゃるような日本の基礎レベルは…今の40代の先生くらいまでではないでしょうか?

僕は新臨床研修制度一年目ですが、東大や京大、九州大学など一部の大学を除いて、それほど高度な研究ができる状況ではないように思います。なぜかって、臨床がもっと重要だから。

基礎研究はやっている方々がいると思いますが、基礎と臨床の両方を行うことができる医師、両者の懸け橋となる医師がどれだけ出てくるのか

 

今後、今のままでは研究分野も臨床分野も日本のレベルは下がり、悪循環に陥るのではないかと。

 

さて、僕はどこで研究をするべきか。研究というのは、少なくとも日本の研究事情は・・・大学によって大きくできることが違ってくるからな~。今のところは母校に戻るよていですが、「まだいるの?」と言われる方々もいる。僕も考え方がいろいろと思いますが、決断というのはなかなか難しいものですね。

 

体調が悪いので、この辺で失礼します。

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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