未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




脳のMRI画像を「強力な嘘発見器」として利用
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20051005302.html

サウスカロライナ州チャールストン発――磁気共鳴映像法(MRI)装置が嘘発見器としても使えることを、サウスカロライナ医科大学(MUSC)の科学者が発見した。MUSCのマーク・ジョージ博士によると、脳の画像撮影用のMRI装置を使えば、90%以上の確度で嘘を見抜けることがわかったという。


「ようこそ。今回の研究成果こそ、かなりの自信作ですよ。」
「一見、普通のMRI装置にしか見えませんが。」
「ええ、全体の強度を増し、脱出防止装置を追加した以外は、市販品のままですから。」
「脱出防止装置?その懸念があるなら、始めから拘束すれば済む話でしょう。既に資料は読んであります。これは、ダメですね。」
「何故です?嘘を見抜く性能は今までのものとは、各段の差があります。」
「こんな高価な機器を、一体何台配備するつもりなんです?国家的な危機を左右するような事件でテロリスト相手に使うとしても、嘘か本当かが判る程度では、あまり役には立ちませんよ。」
「その辺も既に研究済みです。なんなら、私と勝負してみませんか?時間は取らせません。」
「いいでしょう。・・・これで、良いですか?」
「えぇ。では、始めましょう・・・」
『私は、ターニャです。』
「はい?」
「要するに、全ての質問に嘘を付けば良いわけですよ。」
「ですから、始める前に『全ての質問に“はい”と答える』ように頼むんですよ。」
「テロリストが、きちんとそれを守ると思いますか?」
「では、こうしましょう。『全ての質問に“私はターニャです。”と答えて下さい。』」
「『私は田中です。』」
「・・・わかりました。『“私はターニャです。”と言った場合には“はい”、それ以外のことを言った場合、もしくは何も言わなかった場合には“いいえ”と見なします。』」
「ルールが複雑すぎませんか?これでは、嘘をついているかの判定の前に、ルールが判らないフリをしているのか、単にバカでルールが判っていないだけなのかの判別もできないのでは?」
「では、こうしましょう。『何か言った場合には“はい”、何も言わない場合には“いいえ”と見なします。』これなら、誰にでも解ると思います。」
「いえ、ダメですね。いきなりそんなルールを説明しても、やはり、理解できないと思いますよ。」
「ええ、そこで考えたのが今の方法なんですよ。これで、ルールはしっかり判りましたよね。」
「何言ってるんてす?もう、出して下さい。」
「いえ、これからが本番です。担当があなたに替わってから、有望な研究に限って予算が削られていくのを、不審に思っていたんですよ。」
「私がスパイだとでも言うつもりですか?」
「ええ。『脱出防止装置』が必要なわけ、ご理解頂けたでしょうか?」


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