未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




ロボット工学研究開発のための巨大な飛躍フォワード
http://www.grandchallenge.org/

5個の自動地面乗り物がDARPAの壮大な挑戦コースを完成するので賞金がスタンフォードの「スタンリー」に与えた200万ドル

今年は、いきなり5台が完走したようだ。

「ようだ」?

そう、まだ日本語の記事が出まわっていないようで、良く解らない。CNNには、4台と書いてある。会話はともかくも、読むぐらいはできるようになりたい。

話しを戻そう。

今年は、いきなり、5台が完走したようだ。

これは、素晴らしい!!

ライト兄弟以来の快挙だと、私は絶賛したい。だがテレビのニュースですら、一言も触れていないのは何故だろう。

ライト兄弟が初めて空を飛んだときも、こんな感じだったのだろうか。今でこそ、誰でも知っている出来事だか、当時の報道では、地元紙が小さく取り上げた程度であった。
「本当に空を飛んだとは、誰も信じなかったから。」と言うのが通説だが、実際には、発明に関する財産権を失うのを恐れた兄弟が、極端な秘密主義を取ったために、ジャーナリズムから疑いの目で見られていためのようだ。

今回は、どうだろう。「無人の自動車が、240キロを走破したって?そんな、いい加減なニュースは、載せられないよ。」・・・

いや、違うな。誰も信じないのでなく、誰も不思議にさえ、思わないのだろう。

今回の例を見るまでもなく、技術の進歩するスピードは、どんどん速くなって行く。もう、一般の人々は、何を見ても、聞いても、あまり感動しなくなってしまっているのだろうか。

見かけこそ「自動車」ではあるが、外部の環境をセンスし、自己完結した制御システムで自立走行するその姿は、広義においては立派ロボットである。

「ロボットなのか」「単なる機械なのか」の判定方法の一つに、「心を持つか」というものがある。確かに、心があることが確認できれば、誰もロボットと呼ぶことに意義は唱えないであろう。だが、ロボットに心があるのかどうかは、ロボットにしか解らないのではないだろうか。

いずれにしても、街頭に人型のロボットが出現する日も、そんなに遠くないのかもしれない。


「どう?なんか画期的な企画、思いついた?」
「ASIMOに、『お使い』に行かせるのはどうです?」
「『お使い』って?」
「近くの八百屋さんまで、ニンジンとか、ジャガイモとかを、買いに行かせるんですよ。」
「そんなことできるの?」
「法律的な問題は、取材用ということで許可が取れると思いますよ。」
「いや、技術的な問題だよ。」
「これだけ、家庭内に家政士ロボットが普及していて、屋内では、ほぼ人間と同じように暮らしているんですよ。屋外に出ても問題はないと思いませんか?」
「そうなんだけどさ。見たことないよね。店に着く前に、通報されちゃうんじゃないの?」
「ちゃんと『買い物カゴ』を持たせれば大丈夫でしょう。まだ、どの局でもやってませんよ。
 『はじめてのお使い』ってとこに大きな意味があるんです。他局でやられたら、もう『はじめて』とは言えなくなっちゃいますからね。是非、ウチでやりましょう。」
「でも、その程度のことで、視聴率は取れるの?」
「最近のテレビ視聴率の実に40%は、ロボットに担われている。とういう噂を知りませんか?」
「噂は聞いたことあるけど、正式な発表はないんだろ?」
「ええ、数値は出ているらしいんですが、なんらかの規制がかかって、正式な発表ができないそうですよ。」
「そう言えばオレんちでも、半分くらいはロボットがテレビ見てるよな。」
「ええ、『家計にプラスになる情報収集のため』ってことになっていますけどね。」
「つまり、ロボット向けの番組を作れ。ってこと?」
「えぇ。これからの時代は、ロボットの心を掴んだ者が、マーケットを支配することになりますよ。」
「そうだな。でもそのためにはまず『ロボットの心』がどんなものか、を掴む必要があるな。」
「そうですね。かなり難しい問題ですね。」
「おまえさ、衣装部からASIMOの着ぐるみ借りてきて、焼肉弁当とウーロン茶買ってきてくれる?」
「はい?」
「あっ、それからさ、このハガキの投函と、ついでにクリーニングも取ってきてくれるかな。」
「・・・」
「どうした。オレが単に、使い走りを頼んでるとでも、思ってるのか?」
「いや、ロボットの気持ちが判るようにですよね。」
「あぁ、そうだよ。」
「それなら、もう、充分に解りましたよ。」


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