未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




クマ捕捉の外国製発信機、電波強すぎ「待った」
http://www.asahi.com/national/update/1016/OSK200510160002.html

外国製発信機をクマに取り付けて行動範囲を調べ、人や農作物への被害を減らそうという試みに、「待った」がかかっている。発信機から出る電波が強すぎ、電波法に違反すると総務省から指摘を受けたからだ。昨秋、クマが各地で人里付近に出没しただけに、このシステムを導入している岡山県などの自治体は困惑している。

「ネコに鈴を付ければ、いいんじゃない?」「いったい誰が付けるんだよっ。」

そういう童話があった。少なくとも今回、鈴ならぬ発信機を取りつけることには成功したらしい。
山中で急に携帯の電波の状態が悪くなったら注意だ。近くを違法な発信機を取りつけたクマが、徘徊しているかもしれない。


「見つけました。かなりの高出力ですね。明らかに外国製と思われる、違法な発信機です。」
「付近に民間人がいるな。知らせてやれ。」

『はい?・・え゛っ?・・・』
『く?・・クマですか?』
『・・・雑音がびとくて・・・』
『クマが出て来て、クマった、クマったとか・

「通信が途絶えました。」
「電波が悪いだけじゃないのか?」
「いえ、シグナルロストです。」
「死んだフリをしてるだけなんじゃないの」
「そうですね。きっと、寝る前に電源OFFにする習慣が身に付いてるんでしょうね。」
「とにかく、誰か向かわせろ。」

「現場に付いたようです。」
「で、彼は見つかったのか。」
「いえ、携帯電話しか残っていないようです。」
「少なくとも、身元は解りそうだな。」
「ええ。ご家族に報告に行くことになったら、隊長が行って下さいね。きっと、最後の言葉とか、聞かれますから。」

「ターゲットを目視。外来種のようです。」
「外来種って?」
「体長3m余りの『グリズリー』だと言っていますが。」
「なんで、そんなのが日本の山にいるんだよ。」
「ハリケーンの影響で、あっちでは極度に餌が不足しているそうですからね。」
「だから、アメリカ製の発信機を付けてるわけ?」
「ええ。辻褄が合いましたね。」
「合わねぇよ。いったいどうやって日本まで来たんだよ。まさか、ハリケーンに、飛ばされて来たとか言うんじゃないだろーなっ。」
「恐らく、泳いで来たものと思われます。」
「なんで、そなんことが解るんだよ。」
「たった今、新しい発信源が、海岸線に現れましたから。」

「つまり何か。アメリカ中のグリズリーが、餌を求めて日本に上陸して来るとでも言うのか?」
「アメリカ中というのは、大袈裟ですね。グリズリーの生息地であるアメリカ北部は、今回のハリケーンの被害を受けていませんから。合衆国中西部に生息していたカリフォルニアグリズリーは、1920年代に絶滅したと言われています。途中で溺死する可能性や、ロシアや中国に漂着する可能性も高いですから、おそらく2桁行くかどうかだと思われます。」
「いやに、自信たっぷりだな。」
「ええ。私はクマの専門家ですから。」
「だったら、今、3つ目の輝点が現れたのは、どう説明するんだよ。」

「・・・『クマくんトリオ』じゃないでしょうか。」
「クマってる、クマってる♪って?良くそんな古いこと知ってるな。」
「クマの専門家ですからね。きっとさっきの民間人は『ガーブリさん』ですよ。」


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