この日曜から3泊4日で格安のパック旅行に出る。宿は白馬八方温泉「ホテル五龍館」とある。当社基準Bランクホテルというのがいささか気になる。格安なのでどんなことも受け入れてゆくつもりだ。一日は終日自由行動でもう一日はバス(走行距離は約172㎞)で上高地に行きたっぷり4時間滞在のプランだ。
宿のホームページにはつぎのように記されていた。《昭和8年、創業者の中村實が大好きな五竜岳から名前をもらい「ホテル五龍館」と名づけました。「おらほの家から 五竜岳のモルゲンロートが見えるんだ」と朝焼けの景色を自慢したそうです》登山は全く未経験の私が、モルゲンロートという山岳用語を知った。
この機会に地図を持ち出してきて調べることにした。飛騨山脈(北アルプス)は北から南へ白馬岳、唐松岳、五龍岳、鹿島槍ヶ岳、槍ヶ岳、穂高岳などが連なる。黒部峡谷をはさんで富山県側には剱立山(つるぎたてやま)連峰がある。白馬三山とは白馬鑓(やり)・杓子・白馬である。富山と長野の県境にあるが「後立山連峰」と呼ばれるのは長野県側としては悔しくないか。
上高地の梓(あづさ)川にかかる河童橋から北の方角(上流)に見えるのは西穂高、奥穂高、前穂高の穂高連峰だ。その後方に位置する穂高はおそらく河童橋からは見えない。標高1500mの上高地の開山期間は11月15日までだから最後の週に行くことになる。なんと、こんな偶然もあるものだ。10月26日放送のNHK「日本百名山」は「▽北アルプス・五竜岳▽天空の縦走路をゆく」だった。