風のささやき 俳句のblog

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立ち昇る蚊遣りの煙千々乱れ紫紺の闇に浮かぶ唇 【短歌】

2021年07月07日 | 短歌
あの耳につく蚊の羽音を確かに聞いて
蚊取り線香を炊きました

夏の夜の深まり行く紫紺の闇の中に
ゆらゆらと立ち上ってゆく煙は
規則性もなく乱れ広がっていき
どこか幻想的で艶かしい雰囲気を醸し出します

それは誰のものだったのでしょうか
僕は何故かその闇の中に
艶やかな唇を思い浮かべていました


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