選挙、またあのしらじらしい行事に、今年中に参加することになりそうな気配になってきた。
選挙区という何の都合でそうしたのかわからない区分けのおかげで、あてがわれた何人かの中から投票対象者を選び出さなければならない。
われわれには、投票の権利はあっても、その前に候補者を選ぶ権利はない。
この人ならば三流以下に成り下がったこの国を何とかしてくれそうだと思える人が、いてもいなくても、それでも1票をあの箱の溝に挿し込まなければならない。
採用の決定が1人1票の投票結果によるということの違いだけで、ほとんど片や就職活動、此方人気投票と差のないのが悲しい。
これが政策ですと並べたてられるのは、やってみようと思いはしたがだめでしたというような、中学生の社会活動実験に似たことでしかない。
選ぶ人がいない、何をされるかもわからない、では選挙投票とは何なのか。
権利という名目のもとに、小さな紙切れを交換しに行くだけの空虚な行為なのか。
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