怖ろしくも不気味な微小粒子状物質を吸い込まないようにするには、呼吸器の入り口で捕まえるしかない。
今年に入って、高性能マスクの売れ行きが上がっているという。
偏西風に乗って、黄砂と一緒にやって来そうなPM2.5の影響を、少しでも避けたいという人が増えている証である。
粒径2.5ミクロンより小さい微小粒子だから、それだけを鼻や口から入らないようにすることはできないが、ほかの粒状物質に付着して飛んでくるならそれと一緒に抑えればよい。
防護用具には、マスクの目の細かいものしかないだろう。
マスクの性能には、米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた、N95,N99,N100 という規格がある。
N95は、 0.1~0.3μmの微粒子を95%以上除去できる性能。
N99は、 0.1~0.3μmの微粒子を99%以上除去できる性能。
N100は、0.1~0.3μmの微粒子を99.97%以上除去できる性能。
除去できるといっても、そこで消えてなくなるのではなく、捕集できるという意味で、フィルター自体の性能を示すものだから、装着したときのマスクと顔との密着性はまた別の話ということになるのだが。
さて、顔面との密着を完全にしてしまったら、当然のことながら空気が入ってき難くなるので、普通の呼吸では息が苦しくてたまらないと思うのだが、どうなのだろうか。