書かれているのはさほど新しいことでもないのに新聞となぜ呼ぶのか、長年の疑問でしたが、やっとその意味がわかりました。
新聞は、たとえ記事に間違いがあっても、そのことについて遡っては書かないものなのだそうです。
過ちては改むるに憚ること勿れという論語の教えも守っています。
過ちがあれば改める、こう改めましたとわざわざ言うのも、憚る、つまり差し障りを感じ気兼ねのあることの表明だから、あえて言わないこととされます。
ことわりの運びはやや難解です。
黙っていても、長年の読者にはわかってもらえるだろうという弁解を秘めてのことなのでしょう。
引責辞任した社長を特別顧問に、え、と思えばその後顧問へとはなしが変わり、それをまた辞退というながれも、毎日変わり続ける世の中の動きも、読み続けていなければ知ることができない、それが新聞というものでした。