日本をリセットなどという、酒場の戯れ言のようなキャッチフレーズを、平気でメディアに乗せた人がいます。
壊して作りなおすと前より良いものになるという考えは、多くの人々の共通な思い込みであることに、皆なかなか気づきません。
前のものが壊されて目の前になくなっているときには、比較できる条件がなくなっているからです。
思い込みに気付かないのは、成長を妨げる恰好の要因になります。
総体が手のつけられない状態であるなら、リセットも一つの方法として有効でしょう。
もし日本という国がそんな状態であるならば、選挙などという面倒なことをしている暇はありません。
つい出てしまったあの言葉は、たぶん自分の行動の軌跡を消し去りたいという願望が、リセットという言葉に置き換えられられたものという見方もできます。
おや、置き換えもリセットでしたか。