おぎゃあ。おぎゃあ。 と泣く。
ぁぎゃあ~。 ・・ん。ぎゃ~~わ。と泣く。
どちらにしても 泣く子は育つ。
どちらにしても 乳児はかわいい。 そのサイズと質感。傍若無人。支離滅裂。がかわいい。
似たような状況は臨終まじかにもよく起きるらしい。が。かわいい とは誰も言わない。
・・・・。
しかし。だ。
不可思議だ。神秘である。
なぜ。あのようなものが合体して。
このようなものが。できるのだ?
んなもの。 なんで顔や性格や体系が あのようなものから このようなものに 似てくるのだ?
私は参道をとおって 礼拝はするが。
産道を通った記憶はない。
父親の精子として 億や兆の何分の一という 熾烈な競争に勝ち抜いた経験も覚えていない。
確かに自分というものであるのにだ。
知りえない部分が 自分そのもののルーツの中にある。
あたりまえですがな。 といえば はいそれまでのこと。 ではあるけれど。
理解できない当たり前には。 神秘を覚えるか思考をやめるかしかないのだろうか。
ただひとつ。いえることは。
輪廻のなかで。たしかに神秘的なことが ぎょうさんある。
ということらしい。
自分だけ。知ることができない神秘。
自らの。出生と臨終。