夏草やつわもの共が夢のあと。
なんと申すか。ここは平城京跡でござるぞ。
見んか。民家が建っておじゃるぞよ。
夏草もまだこの時期には背が低いのう。
愚禿も草の賑わい・・。
と洒落込んでみるか。
・・・しかし禿殿。
潜んでおられますのは・・もしや厠の跡ではございませぬか?
お!そうであったか。
これでわしにも 運 が向かってくるかもしれんのう。
ひとときでも、つわものになってみたいものよ。
お。やぶ蚊に刺されたわい。
禿どの。刺された後が・・・かぶれてきておりまするぞ。
やぶ蚊でかぶれてきおったか。もうわしは、やぶれかぶれ になるぞよ。
は・・禿殿。・・・。
・・・。
自分で申すのもなんでありますが・・。
・・・威厳ゼロ。つわもの遠し・・・。