梅沢さんの歌詞が浮かんだ。
その一節。
「恋のからくり 夢芝居。 稽古不足を幕は待たない 恋はいつでも初舞台」
恋に酔う。
その恋とは何ぞや?
恋焦がれる。
なにが焦げるのであろうか?
お口にとっての恋人が、ガムであるらしいことはわかっているが。
八代さんは歌う。
「憎い。恋しい。憎い。恋しい。想い想って。今は切ない」
藤原の鎌足さんは50も過ぎて、10代のやすみこに恋をした。と確か万葉集にある。
伊藤素子元被告は、恋人の為に銀行で多額の横領をやってのけた。
ロシュフコーさんは言う。恋愛はしばしば、最も利口な人間を馬鹿者にし、最も馬鹿な人間をしばしば利口にする。
なんのこっちゃ?
・・・。
屋根瓦職人の伝七が、呉服屋の一人娘おみよと恋仲になった。
しかし回船問屋の一人息子、新衛門から横恋慕が入ってしまう。
おみよは伝七に心惹かれつつも、親同士が新衛門との縁談に乗り気になる。
しがない瓦職人と大店(おおだな)の回船問屋では甲斐性が違いすぎる。
伝七:「おいらなんかでおみよちゃんが幸せになるとも限らねぇ。断ちがたい想いにゃちげぇねえが、男伝七涙をのんで、この際きっぱりとおみよちゃんに下駄をあずけることにしやした。」
・・おみよは、伝七と添い遂げたいと願ってはみるものの、何せ封建時代のことである、個人自由恋愛などもってのほかの世相であった。特に気立ての優しいおみよにとって、お父っつあんに迷惑もかけられないと心は揺れる。
・・・。
こんな話。貴方ならどうする?
舞台に。役者に。ストーリー。
からくり次第。
男と女。あやつりつられ。
めぐるアゲハの。誘い誘われ。
めぐるからくり。酔一春。