又の名を、毘沙門天。
四天王の内、聞くことの大事を解く知恵者。
顔つきに似合わず聞き上手なのである。
「ゴールデンサイレンス」と言う言葉がある。
黄金の沈黙。
営業マンのテクニックとしても知られているが、日々の生活でも重要なファクターだろう。
つまりはこういうことらしい。
ちゃんと聞く耳を持って、それを己の知恵にするには、沈黙の大切さを知れ。と。
通常顧客にセールスを仕掛ける場合、喋り過ぎる人間は多い。
しゃべるしゃべるスコップのように。
これではまずい。「あなたのことなんか考えてませんよ」といっているようなもの。
自我、自己都合まるだし。
本当に相手のニーズやウォンツを聞き出す為には、聞かなければいけない。
8割は聞き方に徹して先方を汲む。これが「黄金の沈黙」だ。
小さきといえども。
幼いといえども。
格下目下糸目つけず。
本当の知恵をつけたいならば、全て一切を聞き漏らさぬ知恵者、「多聞天」にあやからなければなるまい。
屈辱であろうが、侮辱であろうが、消え入るほど悲しいことであっても、聞くことの大事さよ。
「いいことばかりよりも、辛いことを聞くほうが知恵者になれるんだ。」
そんなことを思わす、多聞天いやさ毘沙門天様でございまする。
おおきに。