南無煩悩大菩薩

今日是好日也

ゆきどけ。

2009-02-03 | 酔唄抄。

人間の心というものは、認知した現状と自分の思いがずれていると、自分の思いを歪めてまでそのギャップを埋めようとする。

環境に適応しようとする人間の心の強さといえる。


「わしは酔ってなんかおらんわい!」

こうのたまう者ほど、もうやめたほうがよろし。

「いやぁ酔っ払っちまった。」

こういう人は案外しらふであります。


もうあかん。もうあかん。という人ほど余裕があり、いやまだまだ大丈夫やから心配せんといてな。ありがとう。という人ほど、実は極冠的に、より辛い状況なのではなかろうかと思う。


人は、思うと思わざるに関わらず、本人も気付かず、嘘をついてしまうこともある。

それは、本人が心のバランスを保つ為の、自己防衛本能であることも多い。

思いを歪めることで、平静を保とうとするけなげな本能と映る。


なにもかもが、自分をさらけ出して、自分らしく生きる。などということは難しい。

せめて、人の気持ちをそういう面からも汲んでみることで、自らも澱のように溜まっているわだかまりが、溶けるかもしれないと思う。


久しぶりに、バーボンくさいバーボンを呑みたくなる。

ロックグラスの中で、カランと氷が回転する。

季節はもう、ゆきどけをはじめている。


ギャップは  埋まるだろうか。

コメント
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