いつもは気に留めなかった木々が、
色づき始めると、鮮鋭に目に留まる。
ずっとそばにいたにも拘らず、まるで見えていなかったような気持でそれは、可視化される。
不可視なこととは、ないのではなく、見えていないことだ。
何か問題が起きて、
それを解決する人は、尊敬され名声を得る。
しかし、その問題を未然に防いだ人にスポットは当たらない。
問題は起こらないから見えないのだ。
解決するよりも防ぐほうがコストも時間も様々に心も救われ、貢献は高いにも関わらず。
そもそも、よく問題を起こす人とは、見えるかっこいい解決の夢に目が眩んで、見えない地道な予防をながしろにする傾向がある。
勝手に問題を作ってその解決に忙殺される忙しい人は目立つが、じっくりと不屈の闘志で発生の予防に取り組む人々の功績は見えない。
平穏とは、そんな見えない活動に支えられている。
そんなインビジブルな美しさを、紅葉と共に静かに思ってみたい。