バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

一夜の夢の物語

2008-09-07 22:24:59 | ライフスタイル
 後楽園行ってきました。
 ボクシングのタイトルマッチ観に、というより応援しに。
 一様、関係者が出場していたもんで。
 入り口でいきなりOGが走り寄ってきて一騒ぎし、古きよき保護者会長と合流し、さて会場へ。
 エレベーターの扉が5階で開くと、そこは別世界。2度目なのでそれほどビックリしないけど、一歩間違えばお笑い系の輪の中にホイッと放り出された感じです。金髪モヒカンはあたりまえ。なぜかつるっぱげも多く、ふと見ると目に青タン青年が床にヤンキー座りしていたり。そんな中、まったくアクも特徴もない我々ご一行は、申し訳なさそうに人混みに入っていきました。
 一応指定席を確保していたので、結構いい位置で観戦です。目指すマッチは最後。途中は試合を観ながら、すこーしずつ身も心もこの世界になじんでいったころ、我々の陣取る前にいた白いTシャツおじさんがいきなり声援始めました。会場中に響き渡る声で。
「おめぇーら、もっとやれよ!おもしろくねぇーよ!このままじゃおわっちまうよ!白黒つけろよ!倒れるまでやれー!も・え・つ・き・ろー!」
 全文ビックリマーク付きですよ。
 後ろの人達は、「左出せ」とか「イッキに行け」などといった具体的な声援だったけど、Tシャツおじさんすごくわかりやすい。バドのいっぽ~ん、とかストップ~からしたら、目の覚めるようなアクティブな声援。こんなこと体育館でやってみたいね。お金払って観る試合の時にね。
 結局この勝負は判定になったら、「まだ力残ってんだろー」と、とどめ。
 さーて、メインイベント最後のタイトルマッチ。
 初めて観たときは選手が入場する脇の席だったので、みなぎる殺気に圧倒されました。今回は少し離れていたから表情までは確認できなかったけど、応援幟の間を通る時に、ファンにあいさつするようなやわなサービスは今回もしていなかったようです。他の人は愛想振りまきながら入ってきたように見えたけど。
 この時には私と娘以外の我々一行はすっかりできあがって、さっきのTシャツおじさんが退散するほどの、どちらかと言えば会場の笑いをとるような応援振りで、満を持して始まったタイトルマッチ。
 カーン。
 ゴングがなる。
 両者グローブをあわせる。
 最初からTシャツおじさんも納得するような打ち合いで、いきなりチャンピオンスリップ気味にダウン!これには会場大さわぎ。チャンピオンのダウンが珍しいことに加え、基本的にみんな弱いもんの見方だもんね。
 ちょっとダメージあったように見えたけど、チャンピオンすくっと立ち上がり、レフリーに、あっそういえば隣にいた人達が、「あのレフリーすぐ止めるんだよなー」、と気になること言っていたけど、まさか一回のダウンでおしまいサイン出さないよね、と一瞬会場全体が瞳孔開いたその瞬間。チャンピオンの怒りのパンチがバシバシバシバシと連打、連打。音からしても痛そー、重そーなパンチが挑戦者の顔面を2往復、3往復くらいしたかな?
 かくして1ランド2分足らずでKO勝ちです。

       


 あー、すっきりした。チャンピオンの応援側でよかった。ほんの一瞬の出来事だったけど、いろいろなことが凝縮されていて、夫は興奮しまくりで、お腹の底からスッキリしました。
 熱い余韻を残し、ゆったりと会場を出ようとすると、OG一家が、「せんせー」とにじり寄ってきました。このOGは中学生の時に練習後のモップかけでも「オーイ」とつい声だししちゃうような全力投球一直線な選手でした。相変わらず試合の時みたいな声張り上げて近寄ってきたけど、もう2児の母です。娘がよちよち歩きの頃現役だったので、よく子守してもらいました。「こんなちっちゃいときに北海道一緒に行ったよね。お姉ちゃん覚えてる?」って、会うたび同じこと聞くよね。それだけ懐かしいってことだよね。
 喧噪を抜け、高速乗ると30分程度でもう野田のたんぼ道です。
 「後楽園 残暑の打ち上げ花火かな」