キャブレターアセンブリを、2セット分解し、組み合わせたので、車体に装着し、同調調整です。組み立てた際に、ある程度目視で合わせてあるので、大幅には狂っていませんが調整は必要です。


いつも4連メーターの負圧計を使用しています。負圧計にも、種類が有り、メーターが1個で、切り替えるタイプや、デジタルメーターになっているものも有ります。デジタルメーターといっても数字ではなく、バーグラフのようになっています。
4連メーターを使用する理由ですが、アイドリングだけでなく、他の回転数も見ていますので、切替タイプだと、4気筒同時に確認できない為です。バーブラフのものは、見やすいのですが、表示がデジタルなため、針の振れが無く、微妙な表示がわからないので、今の所、使用していません。
市販の計器についても、いろいろな種類がありますが、計器の精度は、確実に価格に比例しますので、安いものは、精度が悪く、表示上の針の負圧を合わせても、実際には、ズレている事があります。精度の低い計器しかない場合は、1個の気筒に、同じパイプの長さで、4個とも接続し、測定したい各回転数の数字のズレをチェックする必要が有ります。
Vmaxは、並列4気筒と違い爆発が等間隔でないことと、キャブレターの構造が、リンクを介して、左右で、バタフライバルブの開き方が逆になるので、少し、調整が面倒です。
特に今回は、スリップオン2本出マフラーなので、前後のエキパイの長さが違い、また、リアのエキパイがクロスしているので、左のサイレンサーは、3番と2番、右のサイレンサーは、1番と4番を接続しています。爆発順番が1-3-2-4の順番で、V型の間隔があるため、3番と2番の燃焼は、70度間隔が空きますが、逆に4番と1番の燃焼は、70度重なります。このため、うまく同調させないと、トルク変動が出るため、ギクシャクした動きと、1000~2000回転の間で、扱いにくくなります。
うまく同調させると、1速1000回転で、アクセルから手を放しても、ギクシャクせず走行が可能です。また、出力トルクの変動をなるべく減らしてやると、高めのギアで、低回転で走行してもギクシャクした動きが出にくく、乗りやすくなります。
スリップオンの例に戻りますが、エキパイの長さが違うと排気圧力に差ができ、エキパイが短い方が、燃焼ガスが、抜けやすくなります。このため、フロントバンクの2気筒とリアバンクの2気筒の組で、出力トルクに差が出てくるため、スリップオンマフラーに交換すると低速トルクが低下することが多いです。この場合の同調調整は、アイドリングもそうですがアクセルを少し開けたときのバランスも考えないと、ギクシャクする動きが出て、開け始めが乗りにくくなります。Vmaxエンジンの場合、180度クランクの並列2気筒をV字に組み合わせた構造と考えた方が良いような気がします。
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