旧型Vmaxの電動ファンスイッチについてですが、作動開始と停止の温度と水温計の表示にずれがあるので、チェックしました。通常は、サーモスイッチ単体で、導通テストを行なうのですが、簡易的に、車載で行ないました。水温計の表示が簿妙なので、一応、非接触型表面温度計を使用しました。
最初に、アルミブロックの表面温度と中のクーラントの温度を測定しました。
工場の気温と同じぐらいです。
水温計の針が動き出し、三角の表示当りです。アルミブロックの表面温度ですので、中のクーラントの温度としたら、おそらく、10%弱差があると思うので、クーラントの温度は、約60℃ぐらいかと思います。
針が水平位置で、中は、約100℃ぐらいかと思います。
サーモスイッチのみを交換する場合は、クーラントを排出しなくても、必ず冷えた状態で、キャップ(丸印上側)を外し、下側丸印のホースを外すと、アルミブロックの中のクーラントだけが、抜けてきます。サーモスイッチは、24mmの薄めのメガネレンチで外せます。
結果的に今回は、水温計の表示のズレでしたので、スイッチ自体は、交換していません。一応、スイッチ自体に105℃ーONと表示されています。
カワサキ製のスイッチ(98℃ーON)に交換して、低い温度から電動ファンを作動させる事例がありますが、この場合、停止する温度も低くなり、夏場は、電動ファンが停止しづらいので、当店では使用していません。電動ファンが作動すると、ヘッドライト1個分の電流を消費します。カワサキ製のスイッチの設定温度が低いのは、スイッチがついている場所がおそらくラジエター本体で、さらに、ラジエター出口側の付近ではないかと思います。
ちなみに、冷却系のサーモスタットですが、旧型は、開弁が80~84℃で、新型は、開弁が69~73℃の設定です。ただ、全開になるのは、旧型84℃付近、新型85度付近で、大体同じで、リフト量も、約8mmです。新旧の冷却系は、ラジエターの数、通路、水冷式のオイルクーラーの有無があり、さらに、サーモスタットの装着位置が、新型は、シリンダーより上部の、ラジエターキャップ付近、旧型は、ポンプの入り口付近の違いも有ります。また、水温計のセンサーですが、旧型は、ラジエターキャップの下側付近、新型は、4番シリンダーヘッドの通路に装着されています。
話がずれましたが、電動ファンを低い水温(100℃弱)から回したい場合は、手動スイッチをお勧めしています。手動の場合は、スイッチを切れば、止めることが出来るからです。手動スイッチの場合でも、純正設定温度を超えれば、作動しますので、問題はありません。
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