エッジコンピューティングとAI(人工知能)とを組み合わせた概念です。対比される概念として「クラウドAI」があります。
IoTにおけるAIの実装の仕方が発展して、クラウドAIとエッジAIに分化したと考えられます。IoTの進展によって色々な分野でCPS(Cyber-Physical System)が実現されつつありますが、CPSではリアルの世界のデータをセンサー経由でクラウド上のサーバに集めAIにより分析、予測などを行ない、その結果をリアルの世界へ反映させます。
分化する前のAIはクラウドサーバ上に実装される「クラウドAI」でした。CPSシステムの実装において、通信量の問題、機密情報をクラウドへ置くことの問題、遅延時間(リアルタイム性の保証)の問題などから、クラウドコンピューティングの分化にあたるエッジコンピューティングという形態が登場しましたが、これと同様に、AIの実装においても、リアルの世界に近い機器の方に実装する「エッジAI」という形態が登場してきました。
「クラウドAI」と「エッジAI」は単一実装形態、両者併用形態のいずれも考えられます。両者併用形態の場合、例えば、前者は蓄積された大量のデータの分析により学習済モデルを作成する、後者は当該モデルを利用して現場のデータから予測や判定を行なう、といった具合です。