インターネット利用の消費者が不利な決定をするよう慎重に仕組まれた、Webサイトやアプリの表記やデザインを指しているようです。英語で”Dark Pattern”と綴ります。
この言葉は、2010年8月にハリー・ブリヌル(英語: Harry Brignull)によって作成されたようです(※1)。
※1 以下の記事にその旨が記載されています。
Harry Brignull:https://alistapart.com/article/dark-patterns-deception-vs.-honesty-in-ui-design/, 2011.11.1
Yael Grauer:Dark Patterns are designed to trick you (and they’re all over the Web), 2016.7.28
多くの事例が知られているようですが、利益が関係するショッピングサイトなどで、悪質なものが多いようです。勝手に定期購入が選択されるようになっているものや、偽のカウントダウンによって購入を煽るようなものなどが知れられています。
欧米では規制の動きが広がっている(※2)ようですが、我が国での対応は遅れているようです。
※2 EUではそのような設計を禁止する「デジタルサービス法」が2022年に合意されており、米国でも一部の州で類似の規制が存在しているようです。
ダークパターンが日本でどの程度利用されているかの調査も行われている(※3)ようです。
※3 東工大のシーボーン・ケイティー准教授の研究室が、国際会議CHI2023で発表した以下の論文:
Shun Hidaka, Sota Kobuki, Mizuki Watanabe, and Katie Seaborn: Linguistic Dead-Ends and Alphabet Soup: Finding Dark Patterns in Japanese Apps, Proceedings of the 2023 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems, Published on 19 April 2023.
https://dl.acm.org/doi/10.1145/3544548.3580942