毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

3年生3人娘来たる    2011年2月19日(土) No.67

2011-02-19 19:33:04 | 中国事情

 黄さん、範さん、劉さんの3人が宿舎に来た。
1ヶ月で3人とも少し顔が丸みを帯び、愛らしさに拍車がかかっていた。
そして驚いたことに、切れ長な一重まぶただった範さんの目がくっきりはっきりの二重まぶたに変化していた!

 思えば彼女は昨年12月ごろ、真剣な口調で、
「先生、正直に言ってください。私と楼さんとどちらの目が細いですか。」
と聞くので、私は正直に「どっちも同じぐらい細い。」と答えていたのだった。

 (まさかその時のことが原因では…)とさりげなさを装いつつ聞くと、
「実は大学に入る前に母から勧められていたんですが、私は大学で勉強するうちに二重になるから、と先延ばししていたんです。でも、一重のまま3年生になってしまいました。」
と訳の分からないことを言う。

 以前、授業で芥川龍之介の「鼻」の主人公禅智内供に手紙を書いたとき、圧倒的に多くの子は「親からもらった顔に誇りを持つべき」だの「美の基準は時代により変化するものだ。絶対的じゃないので気にするな」だの書いていた。一人、劉さんだけが「内供さん、私が連れて行くから病院で手術を受けましょう。現代は医学が発達しているから、心配要らない」と書いていたのだ。

 望まれる答え方をしようという態度(日本で言う「優等生的態度」)も感じたものの、それ以上に中国の人々の価値観を垣間見た気になっていたが、案外そうでないのかも知れない。

 「古代に優勢を誇ったアジアの価値観は、19世紀からこっち値打ちが下がった。西洋の時代なのだ。」と誰かが言っていたが、この切れ長一重まぶたからパチクリ二重まぶたへの移行はそれを表しているのだろうか。確かに、西洋系のパチクリ二重の人が、わざわざ手術してアジア系一重まぶたになった話は聞かない。
でもちょっと古いけど韓国映画「風の丘を越えて~西便制~」で主演していた彼女や、田中裕子さんなどを挙げるまでもなく、一重まぶたで(美しいな)と思う人はたくさんいるのに…、と感じるのは少数派なのだろうか。
私は狐目の妖しい雰囲気が好きだ。あ、狸目も可愛いけどね。とても。

コメント
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