パギやんはものすごく怒っている。
この世は「日本人だけ」と錯覚して生きる愚鈍な者たちに
もはや教育・啓蒙・善導など無意味だと言う。
私も、教育・啓蒙しようなどとは、さらさら思っていないが、
それでも、
「コイツ」「死ね」が小学生の日常語として定着しているのを、
日本人として手をこまねいて見ているわけにもいかない。
日本社会がとんでもない方向に激変したのは事実だが、
ということは、また、
どこかに向かって激変する可能性があるのだから、
その「変化する可能性」に向けて思考を練るしかない。
ああ、なんでこんな一介のただのオバチャンが(中国的に言うとオバアちゃんが)、
日本国全体を憂えなければならんのか。
ホンットにみんな一人ひとり、
自分の頭でしっかり考えてもらいたいもんだ。
趙博「日本人だけ」の世界に浸る愚鈍な心(その2)(No.630の続き)
「ザイトクカイ」の心の構造
この心情は、「匿名性」を笠に着て行われるネット上の差別発言・カキコミに
一脈通じるものがある。
「単なるおバカじゃないか」と切って捨てるわけにはいかないのだ。
翻って
「悪い韓国人もいい韓国人も皆殺しにしろ」
「鶴橋大虐殺をするぞ」
などという罵詈雑言を都市空間で叫ぶような輩どもは、
言うまでもなく、公然と差別者たることを自負している。
キャツ等は「匿名性」をかなぐり捨てたように見えるが、
成員一人ひとりの瞞着と「なりすまし」の上に
同一性(oneness)を形成しているに過ぎない。
「ザイトクカイ」の言動について語るだに吐き気をもよおすのだが、
冷静に判断すると、件のヘイト・スピーチは「自分は日本人だあ!」という
主張なのだ。「女のくせに」という言辞が「俺は男だ」という含蓄を伴うのを同様、
「朝鮮人」「韓国人」「中国人」等が差別用語に転化するのは、
「日本人」という同一性(oneness)が他者性(otherness)を否定して成り立つからに
他ならない。
柄谷行人が「国家は、何よりも他の国家に対して国家なのです」
「一般的に言って、国家はその内側から見ると、見えませんね」(『倫理21』)
と述べているのは、他者性(otherness)を否定して世界は成立しないという意味だ。
進行しつつある眼前のファシズムとは、
この至極当たり前のことが「日本人という同一性(oneness)」には通じない
という現象なのである。
韓国人と朝鮮人の用語上の差異やその歴史的区別も識別できない者どもに、はたまた、
「今、この瞬間には日本人しかいない」などと錯覚して生きることを
喜びの常とする愚鈍な心に、「教育・啓蒙・善導」など無意味である。
決して実践しないことを宣言しつつ、
筆者は殺意の眼差しで凝視し続ける。
何故なら、僕にとって彼・彼女らも「意味ある他者」だからだ。
―People's News「人民新聞」通巻1477号より URL:http://www.jimmin.com
この世は「日本人だけ」と錯覚して生きる愚鈍な者たちに
もはや教育・啓蒙・善導など無意味だと言う。
私も、教育・啓蒙しようなどとは、さらさら思っていないが、
それでも、
「コイツ」「死ね」が小学生の日常語として定着しているのを、
日本人として手をこまねいて見ているわけにもいかない。
日本社会がとんでもない方向に激変したのは事実だが、
ということは、また、
どこかに向かって激変する可能性があるのだから、
その「変化する可能性」に向けて思考を練るしかない。
ああ、なんでこんな一介のただのオバチャンが(中国的に言うとオバアちゃんが)、
日本国全体を憂えなければならんのか。
ホンットにみんな一人ひとり、
自分の頭でしっかり考えてもらいたいもんだ。
趙博「日本人だけ」の世界に浸る愚鈍な心(その2)(No.630の続き)
「ザイトクカイ」の心の構造
この心情は、「匿名性」を笠に着て行われるネット上の差別発言・カキコミに
一脈通じるものがある。
「単なるおバカじゃないか」と切って捨てるわけにはいかないのだ。
翻って
「悪い韓国人もいい韓国人も皆殺しにしろ」
「鶴橋大虐殺をするぞ」
などという罵詈雑言を都市空間で叫ぶような輩どもは、
言うまでもなく、公然と差別者たることを自負している。
キャツ等は「匿名性」をかなぐり捨てたように見えるが、
成員一人ひとりの瞞着と「なりすまし」の上に
同一性(oneness)を形成しているに過ぎない。
「ザイトクカイ」の言動について語るだに吐き気をもよおすのだが、
冷静に判断すると、件のヘイト・スピーチは「自分は日本人だあ!」という
主張なのだ。「女のくせに」という言辞が「俺は男だ」という含蓄を伴うのを同様、
「朝鮮人」「韓国人」「中国人」等が差別用語に転化するのは、
「日本人」という同一性(oneness)が他者性(otherness)を否定して成り立つからに
他ならない。
柄谷行人が「国家は、何よりも他の国家に対して国家なのです」
「一般的に言って、国家はその内側から見ると、見えませんね」(『倫理21』)
と述べているのは、他者性(otherness)を否定して世界は成立しないという意味だ。
進行しつつある眼前のファシズムとは、
この至極当たり前のことが「日本人という同一性(oneness)」には通じない
という現象なのである。
韓国人と朝鮮人の用語上の差異やその歴史的区別も識別できない者どもに、はたまた、
「今、この瞬間には日本人しかいない」などと錯覚して生きることを
喜びの常とする愚鈍な心に、「教育・啓蒙・善導」など無意味である。
決して実践しないことを宣言しつつ、
筆者は殺意の眼差しで凝視し続ける。
何故なら、僕にとって彼・彼女らも「意味ある他者」だからだ。
―People's News「人民新聞」通巻1477号より URL:http://www.jimmin.com