日本語の授業では、
普通体(だ・である体)と丁寧体(です・ます体)の使い分けを教えるが、
1年生の会話は当然丁寧体でスタートする。
もし、普通体を先に覚えてしまったら知らない人との会話が、
A「失礼だけど、名前は何だ?」
B「ブルーハートだ。あんたは?」
みたいになってしまう。
これも日本語ではあるが、たいへん粗野な印象が強い。
いくら「失礼だけど」と前置きしても敬意を払っているとは言えない。
て言うか、ホントに失礼だ。
日本の街角で見知らぬ人と話すとき、
また、あまり親しくない人、目上の人との会話は
ほぼ皆、丁寧体(です・ます体)を使うだろう。
普通体は、
①「よし、今度のN1試験は頑張ろう!」
みたいな独り言では自然だ。そして、
②仲間内(親しい友達同士/家族)の会話でも、
A「もう晩御飯食べた?」
B「ううん、まだ。」
A「あ、私も食べていないんだ。一緒に食べようか。」
など、普通体ならではの親しい雰囲気が表現される。
とても親しい間で
A「もう食事はお済みになりましたか。」
B「いいえ、まだです。」
A「「そうですか。私もまだ食べていないんです。一緒にいかがですか。」
とは、言わないだろう。
よほどハイソのお家(例えば天皇家とか)では言っているかも知れないが、
一般庶民は丁寧体と普通体を使い分けているのである。
そこで、である。
近年インターネット上での言葉遣いが変だと思うのである。
この前、大阪の淀川で流されていた小学生を中国人留学生が助けた。
その直後、日本のネットで多くのコメントが寄せられた。
圧倒的に多くが、その留学生への賛辞だった。
そのコメントの一部を私は2年の授業で読んだ。
言葉遣いに難があると思われるのは省いた。
下のような発言は
紹介できるレベルをクリアしているかと思われるものだったが…。
「子供は宝だよ 本当にありがとう 」
「やるじゃん」
「無茶しよるな
「漢現る。 すげーやつだ。」
「今日の淀川半端ねえぞ 」
「写真取りに来てるガキはバッカじゃねぇの? 」
「国関係なく同じ人間として尊敬する ありがとう。」
「勇敢な人だな しかも頭もいいだなんて素晴らしい人物だ」
「彼が日本で良い学業の日々が送れるように祈っているよ 」
「最高すぎる漢だな 感謝状コース確定 」
「ありがとう なにか胸につっかえてものが少しとれました 」
「ありがとうございました。 少し中国人のイメージが変わりました。」
最後の2人の発言以外は普通体だ。
これら普通体発言は、どんな身内同士で話しているのだろうと、
思ってしまう。
MIXIとかFACEBOOKとか、個人が特定できる仲間内同士ならともかく、
ただ事件に対してのコメント欄に
「unknown」さんたちが矢継ぎ早にかき込んだものだ。
その場限りの見知らぬ関係であるにもかかわらず、
この言葉遣いは何なんだ?
私のコメント欄にもこの調子でかき込む人がいたが、
非常に違和感があり、削除した。
親しき仲にも礼儀あり。
親しくなかったら、最大の礼儀作法を駆使して、
親しくなる努力をするのが、従来の日本語母語話者の方法だ。
これは古いとかいう問題ではない。
丁寧な人間関係の作り方の話である。
先の授業で日本人のコメントを読んだとき、
それが賛辞とは分からない学生が何人もいて、
私は「これは褒めている言葉なんです」と解説をしなければならなかった。
「少し言葉が悪いですね。」
と言った学生もいた。
その通りだ……。
普通体(だ・である体)と丁寧体(です・ます体)の使い分けを教えるが、
1年生の会話は当然丁寧体でスタートする。
もし、普通体を先に覚えてしまったら知らない人との会話が、
A「失礼だけど、名前は何だ?」
B「ブルーハートだ。あんたは?」
みたいになってしまう。
これも日本語ではあるが、たいへん粗野な印象が強い。
いくら「失礼だけど」と前置きしても敬意を払っているとは言えない。
て言うか、ホントに失礼だ。
日本の街角で見知らぬ人と話すとき、
また、あまり親しくない人、目上の人との会話は
ほぼ皆、丁寧体(です・ます体)を使うだろう。
普通体は、
①「よし、今度のN1試験は頑張ろう!」
みたいな独り言では自然だ。そして、
②仲間内(親しい友達同士/家族)の会話でも、
A「もう晩御飯食べた?」
B「ううん、まだ。」
A「あ、私も食べていないんだ。一緒に食べようか。」
など、普通体ならではの親しい雰囲気が表現される。
とても親しい間で
A「もう食事はお済みになりましたか。」
B「いいえ、まだです。」
A「「そうですか。私もまだ食べていないんです。一緒にいかがですか。」
とは、言わないだろう。
よほどハイソのお家(例えば天皇家とか)では言っているかも知れないが、
一般庶民は丁寧体と普通体を使い分けているのである。
そこで、である。
近年インターネット上での言葉遣いが変だと思うのである。
この前、大阪の淀川で流されていた小学生を中国人留学生が助けた。
その直後、日本のネットで多くのコメントが寄せられた。
圧倒的に多くが、その留学生への賛辞だった。
そのコメントの一部を私は2年の授業で読んだ。
言葉遣いに難があると思われるのは省いた。
下のような発言は
紹介できるレベルをクリアしているかと思われるものだったが…。
「子供は宝だよ 本当にありがとう 」
「やるじゃん」
「無茶しよるな
「漢現る。 すげーやつだ。」
「今日の淀川半端ねえぞ 」
「写真取りに来てるガキはバッカじゃねぇの? 」
「国関係なく同じ人間として尊敬する ありがとう。」
「勇敢な人だな しかも頭もいいだなんて素晴らしい人物だ」
「彼が日本で良い学業の日々が送れるように祈っているよ 」
「最高すぎる漢だな 感謝状コース確定 」
「ありがとう なにか胸につっかえてものが少しとれました 」
「ありがとうございました。 少し中国人のイメージが変わりました。」
最後の2人の発言以外は普通体だ。
これら普通体発言は、どんな身内同士で話しているのだろうと、
思ってしまう。
MIXIとかFACEBOOKとか、個人が特定できる仲間内同士ならともかく、
ただ事件に対してのコメント欄に
「unknown」さんたちが矢継ぎ早にかき込んだものだ。
その場限りの見知らぬ関係であるにもかかわらず、
この言葉遣いは何なんだ?
私のコメント欄にもこの調子でかき込む人がいたが、
非常に違和感があり、削除した。
親しき仲にも礼儀あり。
親しくなかったら、最大の礼儀作法を駆使して、
親しくなる努力をするのが、従来の日本語母語話者の方法だ。
これは古いとかいう問題ではない。
丁寧な人間関係の作り方の話である。
先の授業で日本人のコメントを読んだとき、
それが賛辞とは分からない学生が何人もいて、
私は「これは褒めている言葉なんです」と解説をしなければならなかった。
「少し言葉が悪いですね。」
と言った学生もいた。
その通りだ……。