山城ヒロジさんという辺野古反基地闘争のリーダーの魅力は誰もが認めています。
今回の3日間は、元気に復活して現場に戻ったヒロジさんを身近で感じることができました。
ここでは端的にヒロジさんの闘い方(生き方)が示されるエピソードを挙げたいと思います。
〈その1:アルソック(民間警備会社)社員に対して〉
先日、アルソックの社員の一人が座り込みをしている横を通り過ぎた時、
ヒロジさんに対して3回ほど頭を下げて行ったのを見ました。
(すごい影響力だなあ)と思いつつ、それでも、
どうしてこんなに現場で対峙している相手から頭を下げられるのか、
ヒロジさんの人格を察知することができるほど現場は甘くないのでは…とも思ったのです。
今日、雨の中立ち尽くす民間警備会社アルソック社員を道路の向こうに見ながら、
私たちはテントの中で雨に当たらず座り込みをしつつ、
いろんな方がたの実に面白い話を聞いたり、歌を歌ったりして、
交流を続けていました。
雨が降って、沖縄にしては気温が上がらず、テント内で座っていても
寒さが足から腰から背中からじわじわと沁み込んできます。
私は一番前の椅子に座っていたので、
真正面に雨に濡れてずっと同じ姿勢で立つ人たちの姿が否応なく目に入ります。
ひたすら交代の時間(2時間おき)を待っているのでしょう。
休憩時、今日のリーダーの高里鈴代さんに
「ずっとあの人たちを見ていたら気の毒になってきました」と言うと、
鈴代さんは次のような話をしました。
「以前は、雨の日でもアルソックは職員に雨合羽を着せていなかったの。
今日以上に激しい雨の日も濡れ鼠で立っているアルソック職員を見て、
ヒロジさんは激怒し、
『今は闘いを一時ストップ、タイムを取る。
だから、アルソック警備保障会社は職員にレインコートを着せなさい。
直ちに!』と会社に連絡したのよ。」
・・・・・・。
アルソックは始め、工事運搬車両の出入りに際しての安全保障を担当していたのですが、
しだいに警察の下請けみたいに業務が変化してきたと思うときがあります。
警察が米軍の下請になっているのと同じ構図です。
攻防が激しくなると、
アルソックと座り込みの人々の関係にも緊張感が生まれます。
にもかかわらず、アルソックの職員は山城ヒロジさんには一目置いている、
その訳が一気に分かった話でした。
そんな話がヒロジさんには山ほどあるんですよね~。
今朝、暗いうちからテント前に並んだ警視庁機動隊には
「今、工事はしていないんだ。君たちはただ飯食いだ。
仕事をしているふりをしてこんなところに並んでいないで、
さっさと東京に帰りなさい!」
と叱りつけていました。