毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「やんばるの歌~心さわぐ青春の歌(Песня о тревожной молодости)」

2018-12-15 14:10:36 | 地方自治

辺野古ゲート前に座り込む人たちの間に歌い継がれているこの歌。

沖縄で出会ったみんなの顔を思い浮かべながら山東省で歌っています。

   私たちの闘いは止まらない!

    (デニー知事:今日12/15辺野古の集会で)

辺野古抵抗の歌 ~やんばるの歌(元歌「心騒ぐ青春の歌」) 

一、我らの想いは それはただ一つ
    麗しのうちなぁ 非武の島よ
   海や森 空も澄めば
   わが心は やんばるの地に

二、 いかなる弾圧が 度重なるとも
   われらの友情は 永遠に変わらず
   海や森 空も澄めば
   わが心は やんばるの地に

三、 誰でも一度は 恋をするものさ
    嵐の中でも 恋は貫く
    海や森 空も澄めば
    わが心は やんばるの地に

元歌はロシア映画「心騒ぐ青春の歌」ですが

日本語歌詞字幕が大きい初音ミクバージョンをここに挙げておきます。

 ロシア映画の一部動画のほうが実はすばらしいと思います

  ↓     ↓     ↓    ↓    

https://www.youtube.com/watch?v=cclUvKBdyTs&pbjreload=10

 

心さわぐ青春の歌(Песня о тревожной молодости)

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「国家の違法行為をポカンと見ているわけにはいかない」No.2773

2018-12-13 23:46:57 | 地方自治

「沖縄をいじめるな!」

という抗議の声。

今や沖縄虐めそのものが目的化している風のアベ総理大臣や菅官房長官が

それを聞く心の耳を持つはずありませんが、

肝心のホンドの民には届いているのでしょうか。

庶民が立ち上がれば世の中が変わることを世界は示しています。

日本だけ例外のはずはありません。

 沖縄の声を心で聞くことができれば、

私たちは沖縄虐めをストップさせることができるのです

 沖縄基地建設において法律違反の数々をなしている日本政府。

最近の違法の代表格は、何といっても

国家が「私人」の立場で埋め立て事業をするという、

小学生が聞いても筋が通らないことを、

ドラえもんの「ジャイアン」みたいに無理やりにやっていることです。

行政法の専門家、岡田正則さんが、

アベ政権が「私人」の立場で天下の公有水面を埋め立てることは

できない理由を理路整然と展開しています。

専門家が自分の人生かけて蓄積してきた社会の財産=学問体系をもって

アベ政権を真っ向から批判しているのですが、

それは同時に、私たちに対する大きなプレゼントでもあります

私たちが何も知らなければ、アベや菅は違法でもなんでも、

「うるせえ、だまれ」民を押さえつけ、

強行突破することも可能です。

しかし、私たちが知識を獲得すれば

ぽかんとして従うだけの羊じゃないことを

あの人たちに見せ付けることができるのです。

私たちは賢くならなければなりません。

賢くなれば、心の耳も研ぎ澄まされてくるはずです。

「基地建設『私人』にできぬ」ー防衛局の審査請求申し出ー 

                       岡田正則

名護市辺野古の新基地用地埋め立てを巡って、沖縄防衛局長は「自分は民間の会社と同じ『私人』の立場で埋め立て事業を行っている」と説明している。

行政主体の立場で埋め立てを行っているとすると、行政不服審査制度を使って国土交通省に対し、審査請求できないため、「自分は私人だ」と主張しているのである。

しかし、沖縄防衛局長は「私人」の立場で公有水面の埋め立てを行うことができるのであろうか。

第一に、公有水面埋め立て法を見ると、国は特権的な立場を与えられている。一般の事業者向けに都道府県知事が付与するのが「免許」であるのに対して、国に付与されるのは「承認」である。「承認」制度の下では、たとえ国が違法な埋め立て工事をした場合であっても、知事は国に対して是正命令や原状回復の命令を出すことはできない。(42条3項)国にこのような特権的な立場が認められるのは、「私人」とは異なり、行政主体である国は絶対に違法行為をしないという前提があるからである。

「私人」の立場と言いながら国が特権的な立場を持つことの説明として、沖縄防衛局長は、「公有水面がもともと国のものだからだ」という理由を挙げているようである。しかし、それは知事の監督を排除できる理由にならない。開発許可制度を考えれば理解できるように、自分の土地であっても「私人」であれば、その形質の変更については知事の監督を受けるのである。

第二に、辺野古沿岸の埋め立ては「私人」では決して行い得ない性質の事業である。一つには、それが米軍提供水域の埋め立てという条約上の権利の変更に当たるからである。この変更を行い得るのは行政主体としての国に限られる。もう一つには、臨時制限区域の設置という権限を用いた事業だからである。このような権限を行使して事業を行い得るのは国だけである。

第三に、沖縄防衛局長という行政上の一機関を「私人」と見なすことは、形式の点でも無理がある。「私人」とは、民事上の権利や義務を担う個人(自然人)または法人であるが、行政上の役割を担っている国の機関を「私人」と見なすことはできない

以上の通り、沖縄防衛局長を「私人」と見なすことはできない。

結局、国の“私人なりすまし”論は、国に課せられた法治主義の制約をないがしろにする議論であり、それゆえ行政法学者110人は沖縄防衛局長の“私人なりすまし”の審査請求を厳しく批判する声明を出したのである。  (行政法)

 

 

 

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「アメリカ大統領に嘆願しましょう!『県民投票まで辺野古埋め立て中止を』」No.2772

2018-12-12 22:56:06 | 地方自治

トランプ大統領への嘆願署名のお願いです。

署名は、ここから→ https://bit.ly/2SF0eMT

県民の「辺野古に基地は要らない」という声も、

玉城デニー知事の「協議のなかで解決を」という要請も聞かず、

「うるさい、だまれ!」とばかりに

明後日14日に辺野古の海の埋め立てを強行しようとしているアベ政権。

明日、玉城デニー知事が上京しても

アベは例によって「都合悪いから~」と言って会わず、

菅官房長官はデニー知事の話を聞くのではなく、

「埋め立てするぞと一方的に伝達する」と言っています。

もう、なりふり構わぬ丸出しの無法国家です。

 

一方、アメリカ国内でも市民が声をあげています。

その一つが大統領への嘆願提出です。

大統領宛の嘆願署名は1ヶ月で10万人集まると

何らかの対処をしなければならないという

決まりがあるそうです(今回は2019年1月7日まで)。

あちこちで複数の署名呼びかけを目にしましたが、

今日は嘆願書作成者のハワイ在住Rob Kajiwaraさんの嘆願書を

ツイッター写真ともども転載します。

(嘆願署名はアメリカ国民以外の誰でもできます。つまり、私たちも!)

 

トランプ大統領:

民主的な県民投票がなされるまで、

沖縄での埋め立て作業を停止してください。

今年、沖縄の人びとは、

辺野古・大浦湾での建設工事を停止するという前提の下、

圧倒的な支持により玉城デニーを知事に選出しました。

この湾は、沖縄の生態系の重要な一部です。

しかし、日本政府ならびに在日米軍は、

玉城知事や沖縄の人びとの意思を無視してきました。

不可逆的な建設工事が12月14日(日本標準時)に開始を予定されています。

この実施を容認すれば、沖縄県民の反米感情は確実に高まり、

米国と沖縄の関係は永久に損なわれるでしょう。

民主主義を優先し、工事の停止を命じてください。

沖縄の人びとに、

アメリカが真に尊敬に値する偉大な国であることを示してください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

署名は、ここから

https://bit.ly/2SF0eMT

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「ある日の1年生の教室」No.2771

2018-12-11 22:45:33 | 中国事情

中国の多くの大学ではまだWindowsXPを使っています。

中国独自のバージョンアップをしているようで、

XPであるから不便だと思ったことはありません。

ただ、日本製のCD,DVDが使えないのが困ったものです。


ある日、1年の教室でふとモニター画面を見ると

あれ?何かうっすらと。

豚とリスが私を見つめていました。

 班長の王征さんがニコニコして

「それは韓璐さんが書きました。悪いですね~。」

と言いました。

韓璐(かんろ)さんは九月中旬、

一年の授業が始まった初日に日本語の名前「かんろ」が言えず、

「かあの」「かんの」を100回ほど繰り返して

何とか「かんろ」に辿り着いた学生です。

 最近もスーパーを「パースー」と通っぽくひっくり返し、

「私はお酒を飲みます」なのを「わたしは魚を飲みます」

と言ってクラスメートを驚愕させました

 

6人しか居ないこの1年生のクラスでは、

毎時間の始めに

自分の好きな日本語の歌を紹介してもらっています。

今日は韓璐さんの番でしたが、彼女が

「♪るるるん、るんるん、るるるん、るんるん

わたしは花の子です~ なまえはるんるんです~♪」

と歌いだしたのには懐かしいやらおかしいやらで、

心中、(韓璐さん、侮れないな。

何でこんな歌知ってんね~ん!!)

と舌を巻ました。


今日も最低気温―6℃の寒さでしたが、

教室には生温い暖房が作動していてそれほど寒くありません。

おや、暖かいお湯暖房の後ろに何かが置いてあります。

お馴染み、「蒙牛」社の牛乳でした。

誰かがミルクを温めているのです(ぬるくなるだけですけどね)。

中国の牛乳はこの「蒙牛」と「伊利」の二社が他社を圧倒しています。

どちらも内モンゴル自治区にある会社です。

数年前、沖縄辺野古の瀬嵩(せだけ)の浜に

この蒙牛の名前が入った飲むヨーグルトの空ボトルが

打ち寄せられていたことは忘れられません。

まさに、中日は一衣帯水の仲です。

 

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「中国の片隅で『はだしのゲン』を観た」No.2770

2018-12-10 23:57:09 | 中国事情

一学期もジリジリと終わりに近づいてきました。

4年生は今学期でもう授業は終わりです。

あと数回分の時間しかないので、

たくさんし残したことのうち(これだけはどうしても)という

動画を観ました。

『はだしのゲン』(中国語:赤足小子)です。

 

漫画『はだしのゲン』は中国当局により出版不許可扱いになっているので、

アニメも出回っていないだろうと日本からDVD(真崎守監督)を持参したのですが、

大学のコンピューターは日本のDVDを受け付けません。

自分のノートパソコンを教室に運び、

コンピューターに詳しい韋彤さんの助けで苦労しながら観ているうちに、

閻小玲さんがどこかで中国語字幕のを見つけ、

コピーして持ってきてくれました。

何しろ広島弁ですので、まさに天の助けです

感想文は学期末テストの課題の一つとしました。

宮崎駿監督のアニメはほとんどの学生が知っていますが、

このアニメは誰一人として観ていませんでした。

「日本が原爆攻撃されたことで侵略戦争が終わったのだから、

原爆が落とされて本当によかった」

というマレーシア出身の学生がいたことはこのブログで

ずいぶん前に書いたことがあります。

マレーシアにまで日本軍は侵略していたのです。

ひょっとしたら中国の子たちも、

原爆は正義の武器と捉えるかもしれません。

侵略された記憶が鮮明なほど、そうした感想が湧き起こってくるでしょう

どんなことを学生たちが書くか、緊張して待ちます

わたしは教室の最後尾で泣きながら観ていましたが、

終わった後、鼻が腫れるほど泣いていたのはコピーを持ってきてくれた閻さんでした。

 

明後日の12日、

北京の日本大使館で「中国人の日本語作文コンクール」授賞式があり、

今年入賞した4年生の陸恵敏さん、劉樹慧さん、韋彤さん、

そして、2年生の趙祖琛さんの4人が参加します。

前の江財大は学生の旅費・宿泊費の全てを負担してくれたのに、

このけち臭い大学=菏澤学院は一元も出しません。

でも、李海鵬先生の友人の篤志家が

何と全額出資してくださるというので

4人ともお金の心配をしないで行くことができます。

中国にはこういうお金持ちが多いのかなあ。

日本では、少なくとも私は聞いたことありませんけど

いつものように、

「日本僑報社の段躍中さんに握手してもらってきなさい」 

と言い聞かせました。

この作文コンクールと段躍中さんは、

年を経ることにそのステータスを上げてきました。

4人とも、偉大な有名人と握手してもらえるので

一生の記念になるでしょう。

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「銃を持った脱走兵が読谷村に!しかし米軍は自治体になんも知らせず知らんぷり」No.2768

2018-12-10 01:08:41 | 地方自治

 ↑脱走兵が所持していたのと同型の銃。

米軍が(日本で何をどうしようと俺らの勝手だ!)と思っていることを

今回、またしても見せ付けられました。

6日、銃所持の嘉手納基地所属の脱走兵が読谷村の住宅地を移動していて

米軍に逮捕されたそうですが、その間も後でも、

地元防衛局や沖縄県には一切連絡なし。

7日に沖縄タイムス紙が問い合わせて、ようやく認めたとのことです。

もう、失礼とかいう問題ではありません。

トルーマン大統領は日本人を「猿」と呼び、上から目線で蔑みましたが、

今もアメリカにとって日本人は植民地の猿なんですよ。

アメリカ人、お前は何様だ!と憤りを覚えます。

しかし、肝心の日本の政府、防衛局、沖縄県警機動隊も

沖縄県民の安全を守ることなど一つも頭になく、

ひたすら自己目的化した「辺野古に土砂投入」で夢中になって

このザマです

民間会社に大勢が入り浸って、なにやっとんねん!

↓   ↓   ↓   ↓   ↓

 

一方、東京の国会では、

まだ若い外国人実習生が3年間で69人も死亡していたこと、

そのうちなんと7人が溺死したことを

有田議員が追求していたときにアベ首相が見せたこの卑しい笑い!

こやつは庶民の命など、知ったことではないのです。

政治家の仕事は一人ひとり命を持つ庶民を守ることですから、

この人間に政治家をやらせ続けてはホント、だめなんです。

有田議員が何度も「7人溺死」と言っているのに

「3人の方が亡くなったのは今初めてお伺いしたわけでして、

ですから、私は答えようがないわけでして」

とツラッと言うこの冷血動物。

(でも、こういう人を支持しているんですよね、日本人は??)と

中国の学生たちは理解できません。

学生だけじゃなく、私だって理解できませんよ。

 

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「江西財経大学の厳先生の食べ残しエピソード」No.2768

2018-12-08 23:36:44 | 日本中国比較

  

    洗濯室の窓辺は日当たりがいいと言っても氷点下の寒さなので

    書斎に一時避難している人参・大根・スパティフィラム。


先日「中日『食べ残し』随想」No.2761で掲載したのと同じものを

古巣の江西財経大学の先生方に送ったところ、

懐かしい厳新平先生からメールをいただきました。

ご自身の子ども時代(江西省の農村)の体験を書いてくださっていて、

大変興味深かったです。

御紹介いたします。

ーーーーーーーーーーーーーーー

ご入賞の作品を拝読いたしました。

子供の頃のことが思い出され、色々考えさせられてしまいますね。

子供の頃のこととして、よく覚えているのは親戚の結婚披露宴のことです。
昔、農村では、披露宴には朝、昼、晩の三食もあって、朝は大体軽食のうどんです。
そのうどんのことですが、結婚披露宴のうどんには必ず殻を剥いた煮卵が3個入っていました。
貧しい時代の農村では、卵は貴重品だったのです。
私と姉や妹達がその朝食に出る前に、必ず母に呼び集められ、「卵は2個しか食べないでね」と言われてました。「どうして?」と内心が不満でしたが、食卓に上り、うどんは全部食べましたが、卵は1個残していました。周りの人のお碗を見たら、みんな1個残してありました。
そして、残りの卵は、翌朝、まだ帰っていない親戚の朝食に出されたのです。
 
先生がおっしゃるとおり、中国の食べ残しも日本のもったいない精神も
お客さんの主人側への思いやり、貧しさから生まれた礼儀です。
でも、「豊か」な今日、中国の大学食堂でよく見られる食べ残しはいったいとういうものなのか考えさせられます。
ーーーーーーーーーーーー
同じように相手への思いやりの気持ちを持ちながら、
中国では食べ残し、日本では一粒残さず食べるという違いに注目した私が、
中国と日本では「豊かな食事」に対する視点が違うのではないか、
つまり、
「客が食べ残すほど美味しい料理を大量に出すこと」を豊かだとする中国、
「料理の味や量よりその場を美的なムードに盛り上げること」に豊かさを見出す日本、
という設定をしてメールを差し上げたところ、
さらにお返事をいただきました。
ーーーーーーーーーーーーー
食事習慣から国民性の違いが反映されているのは面白いです。
先生がおっしゃる「客が満腹になって余すほど提供する」のは、
確かに中国人が客をもてなす趣旨になっているようです。
中国語では「吃饱喝足」と言います。
それはよく使う言葉です。
今の結婚披露宴では、
絶対に食べきれない、飲みきれないほどの料理とお酒を提供します。
もし料理やお酒が足りなかったら、
新郎新婦のメンツが潰れることになるでしょう。
 
日本人の客をもてなす心はもっと洗練されているのですね。
料理の素材から、お皿の形や模様、男女別の座布団、
お茶を入れるコップの敷物に至るまで、細かくこだわっているようです。
料理の豪勢さだけから見れば、
中国人の金持ちの結婚披露宴に勝てないかもしれませんが、
そのきめ細かい心遣いはとてもいいところです。
だから、先生のように、食事の後、客が食器を丁寧に片付けたりして、
主人側に感謝する気持ちを伝えようとするのですね。
主人と客とは相互に作用して、日本の食事文化を作り上げていると思います。
そこから日本人の国民性が見えるような気がします

ーーーーーーーーーーーーー

「もてなしの洗練された心」とか褒められてしまいましたよ、日本人。

いやあ、それほどでも。デヘヘ。

(日本人の一般的国民性を言っているのであって、

私を個人的に褒めているわけでもないのに照れている可愛い私)。

 昨日の朝10時。路面がしばれています。

 



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「山東省の暖房事情」No.2767

2018-12-07 23:11:01 | 中国事情

山東省は中国の南北を分ける秦嶺・淮河線の北に位置しているので、

北部グループです。

 秦嶺・淮河線(赤線)

  山東省

これは私にとってほんと~に、泣くほどありがたいことです。

国家的施策である暖房設備が全家庭に行き渡っており、

11月後半からお湯を循環させる暖房が作動し始めるからです(写真)。

南部にはな~んもありません……(江西省南昌の寒かったこと!)。

台所と洗濯室以外の全ての部屋に2本のパイプが通っています。

2年前の11月、実に突然、暖房設備改修工事が始められ、

授業まで休ませられて部屋で工事を監視するよう命じられたときの

苦渋は忘れられませんが、今が暖かいので怒りは収まりました(笑)。

その時のことは下のブログ文に詳しく書いてあります。

 ↓     ↓     ↓     ↓     ↓

https://blog.goo.ne.jp/bluehearts_10_11/e/dc146e7d9f5cc504825d8d449af63ed7「騒音と臭気、そして埃まみれの一日半」No.1792

 

https://blog.goo.ne.jp/bluehearts_10_11/e/bfb1e858af2f2ce32f81826041279286

「ゴミ掃除の後、驚愕の事実に直面」No.1794

https://blog.goo.ne.jp/bluehearts_10_11/e/70112b5e92b62cd0cdb8aad8df6a2153

「外国人教師たちのそれぞれのスタンス」No.1795

↑リビングルームのエアコン2台のうち上の1は

恐らく10年以上前から完全に壊れており外部の主部品は既に崩落しています。

取り外すと壁の状態が見っともないのでそのまま放置してあると思われます。

下の直方体のエアコン2は、

真夏と真冬に学生が来たときだけ動かしますが、

ただの送風装置と化しています。

扇風機として使えるのでないよりマシです。


 お湯暖房だけでは18℃前後だし、部屋が非常に乾燥するので

壊れかけの電気鍋にお湯を入れて適度な温度と湿度を保っています。

これでパーフェクトです。

しかし、透明な水が2、3回継ぎ足すうちに白濁してくるのは

石灰か何かが入っているのでしょうか。

だから水道水は飲めません。

 

北側の寒い台所は暖房がないので、できるだけ滞在時間を少なくするようにし、

さらに寒さ防ぎのあれこれを置いています。

見栄えなんかに構っちゃいられません。

高校卒業まで過ごした北海道が思い出されます。

父母が創意工夫してボロ家の隙間風を防いでいたことを。

あら、どこからかヤモリが避難してきましたよ。

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「外国人労働者の受け入れ拡大ニュースを純真に受け止め喜ぶ中国の学生たち」No.2766

2018-12-06 23:18:28 | 中日(日中)関係

今日の菏澤は最高気温5℃~最低気温マイナス5℃で、

いつ雪が降ってもおかしくない状態です。

でも、2015年8月末の着任以来、大雪が降ったのは来た年の2015年だけ。

(ドカ雪さん、何とか今年も降らないで)と祈っています。

入管法が、まるでベルトコンベアーの流れ作業のように

自民・公明・維新の多数の力で通ってしまったとのこと。

野党の誠実な議員たちはどれ程悔しい思いをしているでしょう。

でも、どうか、こんな国会を作ってしまった国民を呪わないで、

こんな状況を打開する方法を、真剣に、具体的に実践していきましょう。

 

学期末の2年会話試験のテーマは「自分たちに関係のある社会問題」です。

2人組で会話原稿を書き、私にメールで送ってきます。

ある組の原稿は日本で外国人の人材受け入れが拡大するというニュースを、

とても好意的に受け止める内容でした。

行方不明今年の前半だけで4300人弱、

死亡者3年で69人、そのうち自殺が6人という

技能労働者の実態をそのままに放置して強行採決した日本の入管法の内実を

彼女たちは知らずに書いています。

読むと、日本での生活に夢を持つ心が可哀そうで泣きたくなります。

どうか日本社会が外国人を人間として

ともに暮らす仲間として

受け入れることができますように。

 

ーーーWさんDさんの創作会話ーーー

D:王さんは日本語がますます上達してきましたね。何か目標があるんですか。

W:ええ、来年7月の始めにN2試験を受ける予定です。いい成績が取りたいです。董さんもその試験を受けますか。

D:ええ、受けます。卒業の必要条件ですからね。N1や教師免許なども取るつもりですよ。最近、中国と日本は関係がよくなっていますね。だから、日本語専攻の学生は就職の機会が増えてきました。

W:そうですね。中国のある省では大学入学試験について改革を行いました。学生は試験で英語以外の外国語を自由に選ぶことができます。ということは、私たちも日本語教師を将来の職業にすることができるわけですよね。

D:その改革はすでに浙江省で試験的に実験されています。その改革法案はこれから全国に普及させるべきですよね。

W:ええ、だから、各地の学校では、日本語の授業や先生などの準備をしています。

D:田中先生と李先生は一緒に菏澤第二高校に行って、高校の日本語の授業を見学しました。菏澤市内の高校でも日本語を勉強しているんですね。

W:田中先生はPPTで日本の高校生の日常を見せてくれました。中国と比べると、大きな違いがありますね。日本は面白さを感じます。例えば、中国の高校生より暇な時間がたくさんあるし、部活も楽しそうです。董さん、日本に留学するつもりはありますか。

D:もちろん、あります。日本語専攻の学生としては、日本に行って勉強しなければなりません。日本の文化を体験して身につけたほうがいいと思います。

W:あ、そう言えば、最近のNHKニュースでは、外国人の人材受け入れに関するニュースが多いですよ。日本はその法案を非常に重視しています。

D:そうですか。じゃ、日本で就職の機会も多くなれば、職場の環境も良くなりますね。この政策は私たちにはとてもいいですね。

W:私もそう思います。留学の後、日本で働かなくても、帰国して就職する機会が増えます。同時に私たちの国際的な視野も拡大しますよね。

D:そうですね。王さんは、卒業後は日本語の先生になりたいですか、それとも会社で働きたいですか。

W:日本にいれば、企業の仕事を選ぶかもしれません。帰国すればどちらもいいです。

D:ええ、数年前まで、日本の企業は中国では減っていたけれど、今、日本企業は増えてきています。自分の能力に挑戦したいなら企業に行くのもいい選択だと思います。もちろん、教師も安定した仕事です。

W:いい考えですね。それと、自分でビジネスを始めるのもいいですね。日本で買い物をして中国の消費者に販売するという方法です。中国の消費者にとって、日本の化粧品などの生活用品は非常に人気がありますから。

D:それはいいですね。そうしてみれば、私たちは卒業後、本当に多くの選択肢がありますね。

ーーーーーー

 

 

 

 

 

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「本土の皆さん安倍の暴力を止めてください」No.2765

2018-12-06 01:01:51 | 地方自治

県民を諦めさせよと違法、無法、でたらめ、

何でもありの手口で沖縄に襲いかかってきています。

絶対諦めません。

沖縄は沖縄はもう打つ手がなくなっています。

本土の皆さん安倍の暴力を止めてください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日のフェイスブックで沖縄県の写真家、森住卓さんが
本土の皆さんに訴えていらっしゃいました。
転載させていただきます(涙)。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

14日から国は辺野古の海への土砂投入をめぐって

緊迫した事態が続いています。

沖縄県はなんとしても土砂投入を阻止したいと、

国の違法、無法を指摘し一端、土砂積み込み作業を中断させたのですが、

きょう(12月5日)別の手を使って積み込みを強行しました。

現場では市民が体を張って阻止していますが、

機動隊の暴力によって排除されています。

明日も早朝から

名護市の琉球セメントの安和桟橋前で阻止行動を行います。

国はスコップ一杯の土砂でも辺野古の海に投入すれば、

メディアに「本格埋め立てが始まった」と大々的に報じさせ

県民を諦めさせようと違法、無法、でたらめ、

何でもありの手口で沖縄に襲いかかってきています。

絶対諦めません。


沖縄は沖縄はもう打つ手がなくなっています。

本土の皆さん安倍の暴力を止めてください。


琉球セメント本社に抗議・意見される方はこちらから

   ↓     ↓     ↓     ↓

 〒901-2123 沖縄県浦添市西洲2丁目2番地2

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「政府は『沖縄の負担軽減なんかどうでもいい、とにかく目的は基地建設だ』と」No.2764

2018-12-05 23:19:39 | 地方自治

     

沖縄県民は何年にも渡り、米軍基地建設反対を表明してきました。

玉城デニーさんを圧倒的多数で知事に押し上げたのも、県民の意志です。

しかし、この不誠実極まりない日本政府は、

もし、政府が総力を上げて支援した佐喜真候補が当選したなら声高に、

「民意ですから~!!」と正当化できたのが、

佐喜真候補が圧倒的差で敗北するや、

「民意は関係ない、アメリカと約束したから」

の一点張りで、沖縄県民の意志を代表するデニー知事との協議は

たったの4回、写真を見て丸分かりの「聞く耳持たず」姿勢で、

デニーさんの「継続的協議による話し合い解決」提案を徹底して無視しました。

普通はさ(思わず話し言葉になりますよ)、

国が自治体に調停を呼びかけて、話し合いをすべきでしょう。

それが国の行政の仕事でしょうよ。

「私人」になったり、

強権的に機動隊を使って排除させたり、

セコイ方法で条例違反ではないと言い逃れをしたり、

全くみったくない(北海道弁:「見っともない」の意)真似をする政府です。

こういう酷い政府でも権力を持ってしまったために

一層たちが悪いのですが、

ここは毅然として、政府のウソ・誤魔化し・セコ技に屈したり、

諦めたりすることなく、

とにかくワーワー言い続けることが肝心でしょう。

今朝私は琉球セメントに「土砂を搬出するな」とメールを送りました。

(メールは山東省からも送れて本当に便利です。

国際電話はお金がもったいないので~

「琉球セメント」(宇部興産)は

「何としても安倍さんを助ける」と社長か誰かが言っているそうです。

祖父さんの岸信介以来、ずっと仲良し関係にある身内同士とのこと。

この国の甘い汁を吸い続けてきたのはこんなのばっかしです。

いい加減、こういう時代を止めないと

日本は腐れカボチャ以上の腐敗臭を放ち始めていますよ……。


昨日、「行政指導を受けて岩ずり搬出を一時中止する」

と発表した岩屋防衛相は、

今日は「ヤードに積んだ赤土ではなく、ダンプで直接桟橋の舟まで運ぶから

条例違反には当たらない」と、超セコ技を使っています。

しかし、「琉球セメント」という民間会社は、

目的以外のものを勝手に搬出する権利は県からもらっていません。

桟橋使用できるのも自社だけで、勝手に他に貸したりしてもいけません。

これも違法行為です。

天下の公海です。利己的で身勝手な行為は許されるはずがありません。

県は、さらに「琉球セメント」の背後で操る国家の違法行為を

一ミリも引かず、厳しく取り締まることを心から願っています。


行動する県民、そして連帯行動する全ての皆さんは、

明日早朝(4時半!)から、身体を張って

土砂搬出を止めに琉球セメント桟橋に向かいます。


琉球セメント本社に抗議・意見される方はこちらから

   ↓     ↓     ↓     ↓

 〒901-2123 沖縄県浦添市西洲2丁目2番地2



 

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「アベ政権はかみそり刃を沖縄県民に向けている!」No.2763

2018-12-04 22:16:20 | 地方自治

琉球セメント桟橋にかみそり刃が付いた軍事用鉄線が!!

(子どもが触ったらどーする)!!

このかみそり刃は沖縄県民の意志に向けた刃に他なりません。

これが今、国が沖縄に対してやっていることです。

 

知事選で負けてアベ首相は「沖縄に寄り添う」と言った舌の根も乾かぬうちに、

デニー沖縄県知事との協議のたった5日後の昨日12月3日、

用意周到に準備していた民間施設「琉球セメント」桟橋から

土砂投入に向けて工事を開始しました。

地方自治をこれほど公然と踏みにじる政権が戦後日本にあったでしょうか。


その「琉球セメント」という会社ですが、

 独禁法に抵触すると注意されて、装丁は県内企業にしているものの

実は、戦前・戦中の軍国日本と歩を一にした

あの山口県の「宇部興産」がこの会社の母体です。

琉球セメント 一皮むけば 宇部興産

アベ首相の伯父、岸信和(岸信介の長男)がいた会社、宇部興産。

現在もアベ政権の政治献金常連企業、宇部興産

基地利権がここにも見えます。

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岩屋防衛相「14日土砂投入する」・市民「非暴力で止める」・デニー知事「桟橋使用は違法」:No.2762

2018-12-03 21:33:05 | 地方自治
市民とデニー知事が総力を挙げて、
やりたい放題無法者の日本政府と対峙している辺野古。

今日12月3日は、
岩屋防衛大臣が「14日に辺野古の海に土砂を投入する」と発表し、
土砂の一部の搬出港は
本部町が本部港(塩川地区)の使用を防衛省に許可しなかったため、
民間の琉球セメントの桟橋を使うこととしました。
それを予測した市民側は、下のような呼びかけをして、
機敏に行動する人々が桟橋に結集しました。
(みんなそれぞれの生活があるのに、
このように行動するのは、どれ程気力が要ることでしょう。
いつまで続くか分からないこの闘いに。
本当に頭が下がります)
 
 

この春と夏、泊めていただいた読谷村のShigekoさんは、
いつも御近所のながい・ようさんの車で
(あのザ・ディラン、ザ・ディランⅡながいようさんですよ~!)
一緒に辺野古に連れて行ってもらっているとのこと、
私も4日間ずっと便乗させていただきました。
翁長知事が急逝されたというニュースが飛び込んできたのはその時でした。
 
ながい・ようさんは、演奏活動で沖縄を離れるとき以外は、
今日はキャンプシュワブ・ゲート前、
明日は本部町の塩川港というように、
毎日、毎日、辺野古の基地建設反対行動に参加されています。
今日も早朝、辺野古の海に土砂を投げ入れさせないために、
自宅から本部町の琉球セメント桟橋に駆けつけました。

ながい・ようさんのフェイスブックの記事と写真を転載させていただきます。
 
 

今日辺野古埋め立て用の岩ズリを、

琉球セメントの桟橋から船に積み込むという。

7時前に琉球セメント桟橋の入口に行ったら、

20人位の仲間が入口の前に立っていた。

僕も参加して、入口の前をゆっくり輪になって歩く。

(右端の青いTシャツが僕)

防衛局員が「道を空けて下さい。」とトラメガでがなりたてている。

必要以上に音がデカい。

8時20分、機動隊がやって来る。

僕達は門の前に座り込む。

排除する機動隊員は6名しかいないので、

排除するしりから別の人がダンプの前に座り込む。

8時50分、応援の機動隊員がやって来る。

カマボコ(大型バス)は合計3台になった。

機動隊員が輪を作った檻の中に、排除された人達が閉じ込められていく。

 

9時14分、やっとダンプが門の中に入って行った。

ダンプ10台程にクレーン車1台。作業員の乗った車2~3台。

ダンプはヤードに積み上げた岩ズリをベルトコンベアまで運ぶ為の物。

薄緑色の筒の中にベルトコンベアが入っている。船は伊勢丸。

しかし、カミソリ付きの鉄線は酷い。

(これは元来戦場で使うもの)右の白いのが歩道の鉄柵。

鉄柵の隙間から手を伸ばせば、カミソリで怪我をする。

集会を開いて、10時半に中締めにした。

僕は引き上げたが、午後からも抗議行動を続ける人達がいる。

辺野古の昼の搬入に備えて座り込みに行こうかとも思ったが、

そんな気力は残っていなかった。

琉球セメント桟橋前の抗議行動は明日も行われる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こうした市民の懸命の直接行動と県への毅然とした対応の呼びかけに応えて、

デニー知事は午後4時半の記者会見で、

埋め立て土砂搬出のために琉球セメントの桟橋を使用することは

違法であり、即時停止するよう指示しました。

総力戦の一日、毎日、毎日が国との総力戦です。

明日は、「琉球セメント」という会社について書きます。

琉球セメント本社

〒901-2123 沖縄県浦添市西洲2丁目2番地2
TEL.098-870-1080 
FAX.098-870-1083
E-mail : somu@ryukyucement.co.jp

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「中日『食べ残し』随想」No.2761

2018-12-02 22:03:57 | 日本中国比較

日本僑報社主催の「忘れられない中国滞在エピソード」

という作文に応募したところ、

なんと入賞しました(最優秀賞ではありません。念のため)。

 詳しくは下の本を買ってお読みいただければありがたいのですが、

せっかくですから(笑)、

著作権に脅えながら私の元原稿をここに紹介させていただきます。

下書きなので、本の中の文章とは多少違うということで

日本僑報社からお許しいただけるかなと判断します。

 

      中日「食べ残し」随想

「食べ残すことが良いことだなんて、とんでもない!」 

と、日本の年配者たちは思うだろう。こう言う私も、

「よそ様のお宅で出されたものは全部食べなさい。残すのは失礼だよ」 

と躾けられて育った日本民族の末裔なのだ。

しかし、八年前、江西省南昌市の大学に日本語教師として赴任した私を出迎えたのは、日本と真逆の食べ残し習慣だった。

私は自ら「カレー親善大使」を名乗り、学生たちを宿舎に招いて、カレーライスを御馳走することにしていた。中国の食材でも日本の家庭の味が再現できるし、私でも絶対失敗しない超お手軽料理だからだ。

そのもてなしで気付いたことがある。三年生のグループはきれいに食べてくれるのだが、入学したての一年生の場合、ほとんどの子が少しだけ残すのだ。生まれて初めて食べたカレーの味は口に合わなかったのかとガッカリし、また(せっかく作ったものを残すとは、中国の家庭の躾はどうなっているのか)と、学生たちが育った家庭状況にまで疑念を抱いたものだった。

しかし、食べ残した学生たちに、

「カレーは好きじゃないんですか」と聞くと必ず、

「いいえ、本当に美味しいです。でも、お腹がいっぱいですから」 

と返事が返ってくる。

(じゃあ、もうちょっと少なく盛り付けたらいいのか)と思い、

次回にそうすると、また、ほんの少し残す。

そんな時、三年生のある学生が、 

「私達三年生は以前の日本人の先生から『日本では全部食べるのが正しいマナーだ』と聞いて知っています。でも、実は中国では少し残すのが礼儀正しいんです。一年生は先生のおもてなしに中国式で精一杯応えたのでしょう」

と教えてくれた。のちに一年生たちに聞くと、まさにその通りだった。

これで、家庭の躾の行き届いた子ほど食べ残すことが分かった。しかし、どうして食べ残すことが正しいマナーなのだろう。作った人は、せっかくの心尽くしが無駄になっても残念ではないのだろうか。

その疑問への答えは、偶然、日本語学科研究室の本棚で発見した。王敏著『謝謝!宮澤賢治』の中のあるエピソード――中国がまだ貧しかった時代の農村での話がそれだ。

「一品だけの質素な夕食を準備していた家に、子どもの学校の先生が立ち寄った。一緒に食事を、と勧められて断るのも良くない。先生はありがたく席についた。貧しい食事だったが、その家のお母さんは精一杯の料理を先生の皿に盛り、自分は食べなかった。先生はにこやかに談笑し、『ああ、たくさんいただきました。お腹が一杯です』と言って帰って行った。皿の中の料理はほんの少ししか食べられていなかった。」

そんな内容だった。

(食べ残しが礼儀作法となった背景には、互いに貧しい生活の中で相手を気遣う庶民の思い遣りがあったのか!)私はストンと合点がいって、一気に食べ残しに対する気持ちが好転したのだった。

一方、出されたものは全部食べるという日本人の食習慣を「奇妙な習慣」と断ずる文章も読んだことがある。江戸末期に開国を迫って日本に来たアメリカ人の目に映った日本人の食事法だ。

「日本の武士たちは私たち(アメリカ人)に招待され、食事を終えて立ち去る際に、残したお菓子を一様に持参した紙に丁寧に包み、懐に入れて立ち去った。御膳には食べ残しは全くなかった。全員が揃ってそうしたのだ。実に奇異な光景であった。」と。

私から見れば、武士たちの振る舞いは非の打ち所がない清々しい食事作法に則っている。(これをアメリカ人は「奇妙だ」と思うのか…)と、逆に少し苛立つほどである。料理をすっかり平らげることは、まず、もてなしてくれた人への感謝の表現であり、次に、食べ残しは無駄で勿体無いという、資源の限られた日本で形成された合理的な考えに基づくものだ。さらに、家で待つ家族に、

「ほら、珍しいものをいただいてきたよ。」 

と紙包みのお菓子を出したら、家の者たちも嬉しい。なぜ、アメリカ人はそんなことも分からないのか、と不快感を覚えるのだ。

しかし、立場を変えれば、中国の大学一年生たちが私に同様の苛立ちを抱いたとしても全く不思議ではない。一つの社会で一つの習慣が形成されるには、様々な条件や経緯がある。表層を見て、自分の狭い価値観で他民族の習慣や文化を決め付けることは、された側からすれば実に不愉快に相違ない。

これは中国という外国で暮らして私が得た、異文化・異習慣への貴重な視点だった。

二年目の中国生活を迎えた冬休みに、私は劉さんという教え子の故郷の農村を訪ねた。劉さんのお母さんは春節の少し前、山東省の出稼ぎ先から一足早く江西省の村に戻って、私たちを出迎えてくれたのだった。両頬を真っ赤にしたお母さんは、自分の頬はビル建設工事現場の寒風に晒されてあかぎれが切れていると言った。劉さんも私も返事ができなかった。

劉さん宅のダイニングは玄関の引き戸を開けて入ったすぐのところにあり、土間になっている。私たちはジュースで乾杯し、劉さんの村の話などを楽しみながら、お母さんの心尽くしの辛味の効いた江西料理をいただいていた。が、何かの拍子にふと食卓の足元を見ると、痩せた犬が、つぶらな目をしてジッと私達が食べるのを見上げているではないか。私が思わず「ギョギョ!」と叫ぶと、その犬は少し開いた戸の隙間からそそくさと立ち去った。しかし、またすぐに戻ってくるのだ。劉さんが動ぜず食べ滓の骨を食卓の下に落とすと、大人しそうなその犬はいそいそと食べ始めた。

「こうやって食卓の下に落としておくと、外から犬やら鶏やらが来て全部綺麗に食べてくれるので、無駄になりません」

という劉さんの解説を聞いて、(食べ滓をテーブルの下に落とす習慣の根拠はこれだったのか!)と、またウーンと唸った。かつて観光旅行で韓国を訪れた際、地元の食堂で、客が食べ滓をテーブルの下に捨てるのを見て苦々しく思った経験を持つ私は、今度は、人間同士だけでなく動物も含めた食習慣の形成についての気づきを得たのだった。自然の中で人間は動物の命を奪って生きてきたが、決して無駄に殺さず、生を分かち合う側面もあったのだと。

時代は変わり、中国は今、GDP世界第2位の経済大国である。中国人の生活は豊かになり、もはや相手の生活状況を思い遣って満腹を演じなくてもいいし、そっと食べ残す必要もない。にも拘らず、中国の各大学の食堂では毎食後、膨大な量の食べ残しが排出されている。決して誰かへの気配りの結果ではないこの現象を、私は、やはり肯定できない。

しかし、翻って現代の日本社会はどうだろう。今から150年ほど前、江戸末期の武士が示した潔い完食は今、「勿体無い」という言葉とともに多くの家庭から消え去り、スーパーのおかずの残り物やレストランの残飯の多さが時の話題になっている。なんだ、中国も日本も同じじゃないか……。

中日両国の民の伝統的食習慣は、直面する生活の貧しさの中で懸命に生きる庶民により形成されてきた。しかし、両国はここに来てその伝統が急速に消え去り、目前には同じ顔をした「似非豊かさ」が口を開けて待ち受けているように見える。これが世界を席捲するグローバリズムの威力なのかも知れない。厳しい環境の下で、共に生きるために発揮してきた人間の智恵が今、伝統的食習慣とともに姿を消そうとしている。

過去・現在をどう見て、どのように未来に立ち向かうのか、両国の民が精神を研ぎ澄ますべきときが来ていると思えてならない。

 

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「山東省のマントウ」No.2760

2018-12-01 23:52:12 | 中国事情

今日は朝から晩まで私事の書類の整理に追われ、

あっという間に一日が経ちました。

こういう日は買い物も行かず、冷蔵庫のものを食べて生き抜きます。

(冷凍したマントウがまだある、よかった!)


広い中国ではマントウ一つとっても、南と北では製法が違います。

江西省のマントウはフワフワの柔らかいものでしたが、

山東省のは実にムッチリと歯ごたえがあり、私はこちらの方が好きです。

子どもの頃、母が作ってくれたのもこのタイプです。

そりゃそうです。

私の母は1942年から46年2月まで山東省でみっちり

マントウ作りを仕込まれたんですから。

左は行きつけの古い食品屋さんの店頭で布団に包まれていたもの、

右はキャンパスを出たところの惣菜屋さんで買ったものです。

この2つの形以外は見た事がありません。

どちらも2個で1元(約16.5円)。

つまり、1個8円ちょっとです。

 なんでこんなに安くできるんでしょうねえ。


右の丸いほうは、日本から持ってきたチーズや、卵焼き、野菜をを挟んで

チーズマントウ、卵マントウにして食べます。

チーズバーガーと同じくらい美味しいですよ~~

分厚いのでわたしは3枚に切り離し、2枚は上のようにいろいろ挟み、

あとの1枚は、上にたくさん載せて食べます。

左の円筒状のは、輪切りにしてフライパンで焼きます。

上に蜂蜜を塗り、さらに胡麻を塗ります。

美味しいおやつです。

 

ここ菏澤市は胡麻の産地なのに、

わたしは何と河北省のを買ってしまいました!

字が小さかったのでよく読まずに買ったんでした。

ああ、地産地消が~。

蜂蜜は、私の中国での故郷のように思う江西省(宜春市)のものです。

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