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little venice




ロンドンは人類の遺産と現代の粋とが集まる「世界の都市」のひとつだ
(「世界の都市」の定義は、過去から学び大切にし、未来に責任を持つ都市のことだと思う)。


美術館博物館は何度訪れてもまたすぐに行きたくなるし、今、ロンドンで開催中のファッション・ウィークを含めた「先端の」モード、ダンスや音楽など、わたしが興味のあるものだけでも宝の山のように集まっている。

一方で街並が味気なかったり、食事がそれほどおいしくもなかったり、街ゆく人がそれほどおしゃれでもなかったりしてがっかりすることも当然ある。でもそれを割り引いてもロンドンは素敵な都市だ。


とてもお天気の良い日が続いている今週、ファッション・ウィークの関係で友人と昼食を取り、彼女が一度行ってみたいとずっと思っていたという「リトル・ヴェニス」に行くことになった。


リトル・ヴェニス...

「運河で有名なあの優雅なヴェニスのようだ」

という解釈でオッケーですか...





ご存知のようにブルージュは「北のヴェニス」と呼ばれている。先月訪れたハンブルグは湖と運河が街を形作る、まるで「ブルージュを100倍大きくしたらこんな街になるのでは」という印象の本当に素敵なところだった。実際、観光船で何度も聞かされたのは、アムステルダムとヴェニスの橋を合算したより多くの橋がかかっている、ということだった。

そこでロンドンの「リトル・ヴェニス」ですよ。
わたしが期待しないわけがないじゃないですか。


ところがだ。
これが「リトル・ヴェニス」ならば、わたしは堂々「リトル・アンジェリーナ・ジョリー」で、わたしの家は「リトル・バッキンガム宮殿」だ。


観光アトラクションの数をできるだけ増やそうとしてこんなずるい名称をつけることになったのか?それとも一昔前は本当にヴェニスを彷彿とさせるほど美しかったのか(そうは思えない)? あ、「大英帝国」のノリでつけたのか知らん(笑)?

この水路をこそ、「世界3大がっかり」の筆頭にしてはどうだろう。
あるいは再開発で美しく。それができない相談ならもっと控えめな名称に変えてはどうだろう。

アンジェリーナを名乗るのが詐欺ならば、「ヴェニス」を名乗るのは誇大広告ですよ。



(わたしたちが乗船したのは、リトル・ヴェニスーロンドン動物園ーカムデン・タウンの路線)

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