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Brugge Style
天使の衣
だからもちろんブルージュで使っていた家具を全部出せるはずがなく、倉庫に半分ほどの家具が入ったままになっている。
例えばクロゼット。
クロゼットが出せないので寝室横の一部屋をわたしの部屋(つまり衣装部屋なのだ)として使っていて、娘の服は一部ここに掛かっている。
最近気になっていたのが、娘の服がハンガーからぼとぼと落ちることだ。
赤ちゃんの時に木製の質のいい赤ちゃんハンガーを何ダースもオーダーしたのが、12歳が着る服を掛けるには長さが足りなくなって来たのだ。
それでお天気がいい午後、窓を前回にして娘の服を整理した。
奥の方から出て来たのがカバーがかかった洗礼式用のドレス。
3ヶ月の時に着せたイ・ピンコパリノのものだ。
娘がふしめふしめで着た服はきれいにして大切に取ってある。
初めてのクリスマス(生後一ヶ月)で着た真っ赤なベルベットのドレス
初めてのお正月、極寒のカナダで着た紺と白のドレス
初めての夏、モーリシャスで着たサマードレス
初めてのお誕生日で着たアイボリーのモヘアのドレス
歩き始めた時分に着ていた濃いグレーのコート
(早速方々からご指摘頂いたのですが、そうです、わたしは「徹底的に物を捨てる」ような行為とは無縁です(笑)。まとめて捨ててすっきりするようなものは元々買わないですし、「徹底的にリセットする」という考え方で世の中(例えば粛清によって)や人間性(例えば掃除によって)が変わるとは思えないからです)
12年の歳月が経ち、綺麗にクリーニングしてあったのにもかかわらずこの洗礼式用ドレスにもあちこちに黄色いしみが浮き出ていた。
思い切って洗濯機の手洗いで漂白剤と一緒に洗ってみたら真っ白になり、アイロンをかけたらぱりっとした。
いつか、いつか、娘の子どもがこのドレスを着る日が来たら...
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