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Brugge Style
五月雨の降り残してや光堂
関西からは遠い遠い奥の細道だが、東京からは違う。
北陸新幹線で、東京駅から岩手県の一ノ関まで2時間。ハヤブサ号に乗って!
電車の旅が大好き。
一ノ関到着後、JRで2駅先の平泉駅まで行こうとしたものの、次の電車が45分後?!
タクシーで行った。東京のタクシーはあんなにお安いのに、岩手のタクシーは...
透明な青い空、爽やかな空気。念願の中尊寺へ来たのだ。
八重桜が少し残っていた。猫が桜の枝で飛び跳ねて遊んでいる(階段の右手に写っている)のを笑顔で延々と見てしまう。お寺を見にきたんだけど...
ゴールデンウィーク前、桜の後で人がとても少なく、静かにお参りできた。
陸羽街道 から月見坂(参道)を登る。
丘陵の腹のあちこちににお堂があり、山内には中尊寺本坊のほか、17の子院がある。
時間が経つのを忘れる、というのはこのような日のことだ。
「五月雨の降り残してや光堂」(芭蕉)
年月は、金色堂には干渉しなかったのでは? それほど色褪せず、このお堂は美しい、と。
お堂もこの山内で時間が経つのを忘れてしまったのかも...
人間は儚く消えて行くが、自然はそれには関係なく営みを続けるという意の「夏草や兵どもが夢のあと」とは対照的。
金色堂には覆堂がかかり(上写真)、内部は撮影禁止のため、この写真では何が? という感じだが、内部の眩さといったら...宝石箱に入った宝石。
そりゃ金色堂を目にした人の話が、日本は「黄金の島、ジパング」だと西欧にまで伝わった、というのはなるほどなあと思った。
藤原三代のおかげで、今も当時の価値観が...と思うものの、これだけの贅沢、相当過酷な領主だったのでは? 違う?
こちらは室町時代中期建立の中尊寺金色堂旧覆堂。
もとは単なる「覆い」として造られながら、年月を経て、それ自体に文化財的価値が生まれた例である、と。
すでに室町時代からカバーがかけられていたのね...すごいなあ。
白山神社の能舞台。中尊寺薪能、観賞してみたい。
雪のころも美しいだろう...
お天気が良かったので、JR平泉の駅までぶらぶら歩いて戻り、駅前で「わんこそば」を堪能した。
「JR一ノ関まで行く電車の時間まで20分しかないんですけど、間に合うでしょうか? 無理ならなめこそばをいただきます...」と残念そうに言ったら「大丈夫ですよ!」と。ああ、ラッキー。
生まれて初めて食べました、わんこそば! 24皿。時間があればもっといけました。
次回は「今年行くべき世界の都市」の2位に選ばれた盛岡にも行きたい。
もちろんわんこそばを食べる。花より団子。
蔵王が車窓から見えた。美しや、北陸。
・・・・・・
非常にうれしかったのは、東京でこの前夜お世話になった友達に、「明日平泉に行くの。新幹線で2時間だよ!」と話したら、その翌週だかに「ひとり旅、はまりそう!」というメッセージをくれたこと。そうです、早速あちら方面の用事のついでに中尊寺まで行ったそう...
フットワークの軽い人、大好き。
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