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花の下より鼻の下




わたしは重装備が必要なスポーツが苦手だ。


スキーやダイビング...

スポーツは嫌いではない(たぶん嫌いだと認めるのが悔しいのだと思う)。
決して上手いとは言わないが、ラケット一本で一秒後に始められるスカッシュやテニス、パートナーさえいればできる社交ダンス(ほとんど忘れたけど。でもそれ以前にスポーツなのか?)ならば喜んで参戦する。


一方、スキーやダイビングは夫が好む。彼はわたしの事情をよく知っているにもかかわらず、バカンスのたびにスキーやダイビングを一緒に楽しむようプレッシャーをかけてくる。
わたしはスパと読書と飲酒と美食と昼寝と買い物で十分幸福だと言うておるのに。

ワタクシがいつ、買い物を一緒に楽しむように強要したか。
わたしにはパートナーと共に趣味を楽しむ趣味はないのである。


そこでわたしは代打を育ててきたのだ。成長著しい娘である。夫とて娘と活動するほうが嬉しいに決まっている。わたしの肝煎りで、現在彼女はダイビング訓練の真っ最中だ。
娘に任せておけば、今後は夫からうるさくせがまれることはない...


ところがダイビングスクールに娘を連れて行くと、毎回、妙齢の男性がいっぺんに6、7人ほどやってきて、美しき海やダイビングの醍醐味について熱く語り、「あなたは興味がないのか?」「なぜ?」と畳み掛けてくるのだ。
哀れな中年女の生活にそれほど張り合いがないように見えるのだろうか。

放っておいてくれたまえ。
花より団子は美学ですよ。でもわたしはそれをみんなにも分かってもらおうとは思わないだけです...


...



ベルギー北部やオランダでは、かつてダイビング訓練は運河でしていたという話を聞き、「それがほんまやったらめっちゃネタやん」とほくそ笑んでいた。ところが最近はさすがにそんなことはしなくなったらしい。がっかりである。


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