5つの大学院を渡り歩いて、大学院で最も難しいことと聞かれると・・・それは「可」の単位を取ること!?
私自身、「産業能率大学大学院経営情報学研究科経営情報学専攻」「明星大学大学院人文学研究科教育学専攻」「武蔵野大学大学院人間学研究科人間学専攻」「放送大学大学院人文科学研究科人間発達科学プログラム」「武蔵野大学大学院人間学研究科仏教学専攻」と5つの大学院で59科目180単位を取得したのですが、「可」は何科目だと思います?
なんと、、、1科目!180単位中2単位だけです。「S(秀)」は7科目22単位、「A(優)」は28科目96単位、「B(良)」は16科目46単位、評価なしの「合格」が7科目14単位となっています。大学院で「可」を取るということは、約100単位で1単位程度しかでない非常にレアなことといえます。ですので、一つ前の記事で『大学院の評価は別で、習慣に従い、滅多なことでは「可」は付けませんので』と書いたわけです。
放送大学大学院は「マークシート」で採点することもあるので「可」を取るのは簡単ですが、一般の大学院ではそうはいきません。以前にも書いたと思いますが・・・歴史的に、大学院で学ぶことは大学教員になることが前提の、一握りの学生のみに与えられた学習の場でした。その学生に「可」をつけてしまうと、学生が教員採用の試験を受験する際、大きなハンデとなってしまうわけで、大学院の先生は、合格の学生に普通「優」をつけるものなのです。
ですので、私の成績も実に6割が「S」と「A」です。大学院の作法に従った先生は、合格には「S」をつけ、余程に悪いと「不可」にします。ところが・・・産業能率大学大学院は異色の大学院で、「教員になること」や「転職をすること」を前提にしていません。むしろ、それは大学院の目標と異なるため一切考慮しません。加えて、先生は実務家が多く、アカデミックな慣習を無視されます(笑)。更に1回休むと10%減点、3回遅刻しても10%減点、そんでもって、S・A・B・C・Dの割合を決めているので、非常に「可」が付きやすい大学院なのです。
そして、私の唯一の「可」が「組織変革論」。自分のゼミの先生です。会社でトラブルが発生し、その解決のため、3回休んでいました。4回休むと自動的に不可となるのですが、自分のゼミの先生と言うこともあり可能な限り授業に参加した結果、出席による足切りを逃れてしまいました。先生に「不可にしてください」とお願いしたのですが「不可だとGPAも下がってしまうので、ギリギリ合格にしておいたよ」とのこと・・・その温情が仇となって、大学院生活10年間で唯一の「可」となってしまいました。。。
それにしても、今気が付いたのですが、武蔵野大学大学院人間学研究科仏教学専攻で学んだ際、取得した単位は全て「優」以上だったのですね。「優」が5つに「秀」が2つでした。現学長にご指導いただいた「中国仏教特講」なんて、最終評価「100点(満点)」って、見たこともない成績でしたから。もし、いい成績で大学院を修了したいのなら、武蔵野大学で仏教学を専攻すればいいのかも。
で、わかって欲しいこと。それは、この結果を見てわかるように、「優」やら「可」やらで一喜一憂してもしかたないことです。大学のポリシーによっても違うし、担当教官が愚か過ぎて悪い成績が付くこともあります。逆に、大盤振る舞いで全員に優をつける先生もいるし(笑)。
でも、地道に生涯学習を続けていれば、悪いことばかりではなく、良いこともあると信じています。