東京駅で見つけた貼り紙に書かれていました。
問題
サラさんは、起きている時間の半分で家の手伝いを、残りの時間の2/3で妹の世話をします。6時間寝たとき、勉強は何時間できますか?学校へは、歩いて往復3時間かかるものとします。
世界では、子どもの6人に1人が学校に通えていないとのこと。そう考えると、高校進学率98.8%の日本は奇跡と言えるのかもしれません。
しかし、その一方で「学校で学習できることは幸せなことなんだ」と思える人は、果たして、どれだけいるのでしょう?
私は、親の金で大学までいかせてもらいました。その時は、「学校って退屈で面倒なところ」という印象の方が大きかったかもしれません。でも、大学を卒業することしか考えることはできなかったし、そうしない選択肢を思い浮かべるほど、人生に長けていませんでした。
されど、サラさんのように、勉強したくてもできない子どもも現実にいます。日本でも若い時代に、家の都合や、生活していくために学校にいけない人もいるのです。
でも、生涯学習社会が到来しており、やる気があればいくらでも学べる時代になりました。私が取得した22の学位のうち、21が社会人になってから・・・というか、34歳で、もう一度、大学で学び直そうと思ってから取得したものです。
学位の数が学習の結果と短絡的に結びつけるのは危険ですが、やはり、勉強しないことには学位は取得できません。
今の日本の環境であれば、ネットだけで大学を卒業することが可能です。すなわち、サラさんは学校までの往復3時間を学習に費やせば、学ぶ時間を捻出することができます。あるいは、妹が成長すれば世話をする時間(=6時間)も学習に回すことができます。
無論、貧困がサラさんの学習を阻害しているはずですので、そうは簡単には話は進まないと思います。しかし、高校進学率98.8%の日本であれば、学ぶ気力さえあれば、なんとでもなると思えてきます。
学習を妨げるほどの家の手伝いも、妹の世話もない日本。加えて、学校に通学するのに往復3時間も必要ない日本。更にネットは普及し、通信制大学が幾つもある日本。サラさんのことを考えれば、「勉強したいができません」という言い訳は成り立たないんだろうな・・・と思っています。