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マツダデミオ1.3L 2002年モデルに試乗 ルーミーで中々楽しい一台

2018-08-10 23:57:46 | マツダ Mazda

 

*文章は新車試乗当時のものです。

○概要
 コンパクトワゴンとしてデビュー以来、大ヒット!バブルの大敗でボロボロになったマツダの屋台骨をかなり回復させた、立役者。それがデミオだ。コンセプトは初代フェスティバに近く、居住性を最優先させたコンパクトカー、というもの。今回は、実家に帰省するためにレンタルしました。ちなみに私はミニバン系の車に詳しくないので、参考として実家のマーチ1.3と比較してみます。

○居住性★★★
 さて、気になる居住性からチェック。さすがに広さがウリのコンパクトワゴン、車のサイズの割に車内の容積は大きめで、大人4人が苦もなく乗車可能。前席も後席も足元に必要充分なスペースがあり、BMWコンパクトより快適なくらいです。マーチより、ちょっと広いかんじ。特に後部座席の座面がちょっと高くなってるのがポイントで、おかげで後部座席に座っても前が見やすいため、閉塞感がありません。しかも、軽自動車より横幅が広いので、横方向の余裕もあり、快適。ラゲッジスペースはマーチよりデミオの方が余裕があり、ボストンバッグも3個くらいは余裕で積めそう。車高は最近のミニバンの中では低いほうですが、ヒップポイント自体が低いため、頭上の余裕は結構あり、コブシ2個は余裕。しかも、車高が高くないことで都内のタワーパーキングも入れるし、高速コーナーでの安定性にも貢献してます。総合すると、結構◎。マーチも悪くないけど、4人乗って出かける時は、デミオの方が楽そうです。

○動力性能★★
 今回は1.3をレンタル(1.5もあります)。結論から言うと、街乗りレベルでは充分です。それなりに走るので、パワー不足はあまり感じません。これは、車重が意外と軽いことも貢献しているのでしょう。高速道路も、意外とそれなりに走行でき、120kmくらいなら結構快適に走れます。この辺は、マーチより優れてるポイントです。ただ、エンジン自体は高回転まで回すと、途端に騒々しくなりますし、それほどパワーも出てません。最大のネックが、ATとの相性が良くないのか、”おいおい、そんなとこでキックダウンするか?”と思うほど、結構頻繁にキックダウンするので、なんだか落ち着きません。まあ、あくまでユックリ走行する分には問題ないでしょうけど、高速の合流や信号からの加速等、ここ一番って時には、イマイチ頼りない気がします。
 

●ハンドリング★★★

なかなか良いと思います。軽い車重と低めの車高のおかげで、普通のセダンなみのハンドリングを確保しており、街乗りは楽々、高速のレーンチェンジも不安なく行えます。車体がコンパクトなので、街中の取りまわしも楽勝。ただ、高速コーナーはハンドルの手応えが希薄で、結構不安です。また、ブレーキもストロークは深い割にはカックンブレーキで、ちょっと使いづらいです。

 ちなみに車高が低めのせいか、高速での横風の影響は少なめでGoodでした。ただ、路面からのロードノイズは大きく、乗り心地もそれなり、といったかんじです。

○結論★★★
 結論としては、車の物理的パッケージング(サイズ、中の広さ等)は大変優れてますが、エンジン等ハードウェア的には、価格なり、と言ったとこです。何しろ100万円以下で買えるので、費用対効果として考えれば、なかなか良いのではないでしょうか?マーチよりも広いし、ビッツより走りも楽しいです。で、価格も安い。そう考えれば、結構お買い得です。
 ただし、広いといっても当然最近のセダンほどは広くないし、内装はハッキリ言って安っぽいです。エンジンも回すとガサツです。あと、運転しやすさ、という点ではマーチの方が一歩上手ですので、運転初心者や高齢者には断然マーチがオススメです。
 まあ、デミオもデビューしてから結構年月が経ちますので、最近のライバルと比較すると粗が目立つのもしょうがないでしょう。むしろ、健闘してるほうです。そろそろ次期デミオも登場しそうなので、そちらに期待ですね。

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三栄書房
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