[ 3月15日(木)、朝から東京へ。午後、衆議院議員会館で開かれた辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会(「土砂全国協」)の防衛省交渉に参加した。
今回の辺野古新基地建設事業では、1640万㎥もの土砂が九州や西日本各地から持ち込まれる(一部は沖縄本島からも)。それぞれの地元で、「故郷の土を戦争のための基地に使わせない!」と、活発な住民運動が起こっており、その全国組織として土砂全協が結成された。今日の交渉は、土砂全協の役員さんと東京の支援グループだけの限られた参加者だったが、近藤昭一さん、藤田幸久さん、照屋寛得さん、石橋みちひろさん、赤嶺政賢さん、糸数慶子さん、伊波洋一さん、吉川元さん、阿部知子さん、横光克彦さん等、10数名の国会議員さんらも来られて、熱のこもった交渉となった。
土砂全協からの質問事項は次の諸点だった。
①特定外来生物を駆除するための高熱処理・塩水処理実験について
②新基地建設事業の2018年度予算の内訳と2017年度予算の執行について
③6月にも始まる埋立(土砂投入)工事の工事契約締結について
④採石業者との契約について
⑤採石場への立入調査について
詳細については、録音を起こした後に再度説明したい。ただ、今日の交渉では次のような点が明らかになった。
1.「高熱処理の実験は、動物についてはアルゼンチンアリ、セアカゴケグモを飼育して実験しているが、植物類については現在、検討中」と説明しながらも、「この実験は本年3月末で終了する」と言うなど、その具体的な内容も説明できず、全く矛盾だらけの答弁が続いた。
2.「高熱処理実験の報告書については、業者から提出されれば、公開したい」と約束。
3.「辺野古側の埋立工事の契約は終えた(総額270億円)。その契約書や特記仕様書は準備が出来次第提供する。この埋立に使うのは、県内の本部・国頭の岩ズリ」。これが初めての埋立工事の契約となる。いよいよ土砂投入に向けた準備がそろいつつある。
4.「辺野古側の埋立区域内には、先日から問題となっている絶滅危惧種のサンゴ類がある。まもなく、県に特別採捕許可を再度申請する。(知事の許可が出ない限り埋立には着手しないのだなという質問に対して)許可をいただけるよう努力したい」
5.「今年度中にさらに149億円の埋立工事契約の予算化を行う。これは、辺野古ダム周辺の土砂を予定している。県外からの土砂持込みは未だ」
6.「砕石場への県の立入要請については、再度、砕石業者に伝える」
1時間20分ほどの防衛省交渉を終え、大急ぎで内閣府に移動。辺野古への土砂搬出の中止を求める署名を提出した。今日、提出したのは23,222通。今までの分とあわせると総計117,310通にもなった。
内閣府総務課調査役の壇原氏に署名を提出し、それぞれが思いを伝えた。
夕刻、官邸前では、この間、大きな問題となっている森友学園の公文書改ざん問題に抗議する市民らの集会が始まっていた。ゆっくりと参加したかったのだが、明日も午前9時から、沖縄等米軍基地問題議員懇談会の議員さんらとの意見交換会があるので、その打合せ等もあり、官邸前を離れた。