具志堅隆松さんが沖縄県議会に提出した「戦没者の遺骨が混じった土砂を軍事基地建設に使わせないことを求める陳情書」に対して、県議会土木環境委員会は、具志堅さんと、「魂魄の塔」横で鉱山開発を計画している業者を参考人として呼ぶことを決めた。
今日(4月8日・水)、午前中は県議会土木環境委員会の県議らが現地視察。午後の土木環境委員会に開発業者が出席した。
昨年来、この業者は、自然公園法・森林法・農地法・県赤土等流出防止条例・糸満市風景づくり条例等に違反して事業に着手した。今日の委員会では、与党県議らの質問は主にこの点に集中した。
業者は、「県の自然保護課が昨年11月10日、現地に来たが、現場を確認して問題ないと言われた」、「森林を伐採してもいいという許可は得た」、「(糸満市に森林法違反を指摘されて顛末書を提出したことについては)沖縄土石工業は顛末書を提出していない」(その後、「分からない」と訂正)、「(農道に設置されている米須地下ダムの止水壁への影響については)沖縄総合事務局と相談して、安全性が確認されました」など、事実に反する説明を続けたが、その詳細は後日、まとめたい。
ただ、遺骨の問題についての業者の発言はどうしても看過できない。
業者は次のように知事と副知事を批判したのだ。
「知事が2月21日、現場視察し、「実際に遺骨を手にとってみると、ここをどうしようかという思いで、頭も胸もいっぱいになった」と発言した。当鉱山には骨片などない。骨片はどうして手に入れたのか? 同行者が手渡したのか、聞きたい。
副知事も3月19日に現場視察して、「石にも血が染み込んでいると思うと、足を踏みしめていいのかという気になる」と発言した。
これらの発言は著しい人権侵害と営業妨害だ。知事・副知事には謝罪を求めたい。
県議会の公式の場で、事実に反する発言や、知事・副知事への言いがかりのような批判を続けたのだから驚く。
明日(9日・金)は、具志堅隆松さんが参考人として県議会土木環境員会に出席される。具志堅さんは、「今回の問題の当事者は遺族の方々だ」として、2人の遺族の方を補助者にされ、委員会の場でも遺族としての思いを発言してもらうという。
具志堅さんの陳情の審議が終ると、この問題について、全会派一致の県議会決議がまとまるかどうかの協議も予定されている。
委員会は午前10時から。是非、傍聴においでください(インターネット中継もあります。「沖縄県議会」で検索してください)。