なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

「おんな城主 直虎」

2017年05月22日 | 
にはまっている。「平清盛」以来じゃないかな、日曜日に見て、土曜日に再放送見て、というの。

 大河ドラマは基本ほとんど見ない。大体戦国時代か幕末か、になっちゃうし、話がいつの間にか「サラリーマン物語」みたいになっちゃって、自営業の自分としては、観ていてイラつくことが多くなって、つまんなくなっちゃってやめちゃう。まあまあ見た「風林火山」は、主人公だの武田だのはどーでもよくて、要するにGACT謙信を見るためだけに観ていた。だから、最初のクレジットにGACTが出てないとやめちゃってましたね。もう、他の男どもがむさ苦しくてしょーもなくてねえ。。。。大まかな筋は分かっているから、物語の積み重ねなんかどーでもよかったわけ。

 「平清盛」を観て感じたことは「年を取るって難しいなあ」です。これは、秀吉の話でも思うのだが、若いうちは失敗しても誰かが尻拭いしてくれて、大怪我にならない。怪我しない運もある。まあそうじゃないと生き延びられないし。で、壮年期というか、一番ノってる頃は判断が連戦連勝、それが自信にもなる。ところが、年取ってくると、その判断力がぐらついてくる。観ててなーんか脳みその委縮を感じちゃうのだ。のに、本人は気付かないか、認めないか。で、周囲はその辺をいさめることもできない状況になっちゃって。で、墓穴を掘ってしまう。この辺が実にうまく描かれてたなあと。
 昨今の企業でも、社長が年取って、なのに社長業から降りようとしない、または、降りたのに口出し手出ししてきて、とか、あるいは降りたことを忘れちゃって怒りまくって大混乱、とか普通にあるらしい。まんま「平清盛」じゃないかーと。一経営者としては、とにかく他人事じゃないんですわ。

 じゃあ、今の大河ドラマはどうかというと、とにかく禁断セリフが多いんですなあ。うわ~~それ言っちゃおしまいでしょー的セリフのオンパレードで、毎回吹っ飛んでる。「あんたが産めばいいじゃない」から始まって「尻の穴の話は聞き飽きた」「女は血は見飽きている」、とうとう今回は「スケコマシ」ときました!!三浦春馬君が、ここまでボロカス言われる、痛快だったなあ~~



 要するに脚本がいいんです。大河ドラマかくあるべし、という定番っぽい筋だのセリフだの、を一々ひっくり返している。史実からすれば(本当に史実だったのかどーかはさておき)伊井家の当時の話は極めてシリアスで厳しいものだったようで、それをそのままつくれば、悲劇にも関わらず健気に頑張りました、というお話が一番まっとうだし、女性が主人公となれば、そいうのを期待もされてたでしょ。直虎さんと敵対する政次さんも、親子うちそろって極悪人、という書き方をすれば安定路線。そうしない、のは勇気もいるし、アイディアも要る。しかーし、思いっきり外してきました。自分的にはものすごーく共感できます。そうそう、一国の経営なんてのは、ごちゃごちゃした細かい事件だの問題だのが噴出してくるのを一つ一つ潰してゆくことで、そういう話はつまらなくなりそうなのに、そうはならないのが凄い。役者さん達も息の合ったのびのびした演技を披露されているように思う。観ていてその辺が実に楽しいのだ。

 まあそんなこんなで、最近のNHKはなかなか攻めてて面白いです。こないだの「昆虫すごいぜ!」も面白かったし、「バリバラ」も凄い。受信料払ってるんだから、今後もばしばし攻めてもらいたい。
コメント
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