なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

2019年06月24日 | 仕事

をめぐる問題は膨大だなあと思うので、今後はこちらで連載します。ネタは山ほどあるんだけど、絵だの図だのを描くのが大変で、続けられなかったんですけど、とりあえず、図は後で追加することにして、書こうかと。
で、本のご紹介。

 まとまった知識はネットじゃなくて本で得るのが正しいし、いいと思う。この本は2014年初版なんだけど、もう古くなり始めている印象・・・・。ただし、基本はしっかり押さえられているので。

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パコマ

2019年06月20日 | 仕事

で蹄を消毒してるという話を、装蹄師さんから聞いたこともある。この逆性石鹸液は元々真菌に対する効果は小さいし、そもそも殺菌効果も低レベルである。あと、「石鹸」という言葉に騙されがちだが、この薬剤には洗浄効果は全くない。有機物に当たると速攻効果がなくなるし、薬剤耐性を持つ細菌も報告されている。消毒剤としてはしょうもないレベルの薬剤と言わざるを得ない。のに、なんでパコマパコマいうんかなあ?

 効果がどうも現れない、となると、消毒剤の種類を変えるんじゃなくて、濃度を濃くする方にいくらしい。で、その方の手が酷く荒れてしまっていて。となると、同じたんぱく質でできている蹄も荒れてしまいますよね。

 以前、馬インフルエンザが全国的に猛威を振るったことがあったが、これもパコマと関係あるんだろう。だって、パコマはウイルスになんかぜーんぜん効果ない。だから、これを振りまいて殺菌したってウイルス性疾患である馬インフルエンザの蔓延を止めることなんかできるわけがない。ウイルス・細菌・真菌、微生物には様々種類があるんだけど、それにどう対応するか、どの消毒剤を使えばいいのか、こういうのをきちんと管理監督して指示するのは、獣医の役割なんだけどな。牛の先生の方がよほどしっかりしている。何しろ、牛=食品を扱っているし、それだけじゃなく、万一法定伝染病が出現した日には殺処分=全滅が待っているわけで。真剣みが違うんじゃないかと思うんだけど。まあ、馬の先生方はなめられてますからね、色々言っても、聴く耳を持たないオーナーも山ほどいるわけですがね。

 ということで、真菌にしっかり効果があって、その辺で売ってるもの、となると、

みたいな除菌アルコールスプレーになります。ところが、アルコールは装蹄の現場でとても使いにくい薬剤なのだ。引火性があるから。蹄鉄をも変形させる高熱バーナーのガス火が燃えてるすぐそばで、この薬剤を使うのはかなり問題がある。

 となると、塩素系の除菌剤になる。これにも問題はあるのだが。

 そうそう、「除菌」「消毒」「滅菌」「殺菌」っていう風に、有害細菌や真菌やウイルスをどうにかするのに、色々な用語が使われますけど、この使い分けもちゃんと知識として持っていないと、どうすればいいのか、混乱するばかりでしょうね。

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装蹄師さん

2019年06月20日 | 仕事

の仕事ってしかし典型的な「3K」なんですよね。キツイ・汚い・危険という。設備も規模もバラエティがありすぎる乗馬クラブや個人宅とかで鍛冶仕事をする、というだけで大変だと思うんだけど、相手は人間じゃなくて、馬で、どの馬もおとなしく足を挙げてくれるわけではない。下手をすれば、蹴り倒されて大怪我、も十分あり得る。女性もいらっしゃるようだが、基本的には男性じゃないと続かない仕事のような気がする。鍛冶仕事って力仕事の極みだもん。

 で、装蹄師の資格が国家資格じゃなくなった、というのもつらいものがある。民間の資格になっちゃって、まあ、今でも認定試験はあるけれど、どうしても格が一段落ちるし。

 結果、装蹄師さんは人数が増えない。どんどん減ってしまって、一人が扱う馬の数が増えまくる。定期的に爪切って装蹄して、だけならいいが、しょっちゅう呼び出されちゃやれ落鉄だ、蹄がおかしい、等々、一日中駆けずり回っている人が多そうなのだ。で、クライアントにあーだこーだ文句を言われたり。問題の解決法として、蹄に孔を開ける・蹄を削る・切る、という、「蹄を傷める」方向しかできないし。装蹄師には、蹄病を根本的にどうにかする、手段がない、わけ。まずい部分を削り取るだけが対応策となってしまって。

 中には、「装蹄の仕方一つで跛行が改善する」と言ってる人もいる、確かにそれはあると思う、が、忘れがちなのは「蹄は毎日変化する」こと。じりじり伸びるから、今日ベストだと思っても、10日もたつともう変わってきちゃう。その点が、例えば、ちょっとの調整でべらぼうに変わる、人の歯科治療と異なる。

 蹄の適切な状況とはどうあるべきなのか、も、実は混乱している。簡単に言うと「裸蹄と装蹄では、蹄のあり方が変わってしまう」こと。装蹄を前提にした仕事をしている装蹄師が「裸蹄で過ごさせたいから」という依頼を受けると、とにかく削る、けど、それが適切なのか、が分からずやっているようだ。

 これについては、日本では全く勉強できないみたいなので、海外で勉強できればいいんだろうけど、英語ができる人がほとんどいなさそうだし。

 でねえ、自分的には、結局、どんな切り方しても、健康な蹄になるなら何でもいいわ、となってしまいそうになっちゃうんだ。ところが、健康な蹄が、プロがかかわった途端に不健康になる、というジレンマ。人数が少ない一人当たりが関わる馬の数が増える爪水虫感染が全国レベルで広がってしまう、ということでもある。まいりましたね・・・・・・。

 前回書いたように、装蹄や削蹄の仕事のせいで蹄が感染を起こす、となると、じゃあどうやって対策を打てばよいのやら、となる。ヤスリも鎌も、蹄鉄もクギも鉄製、つまり錆びる。となると、蹄一つ作業するたびに道具を消毒するというのは、全く実用的でない。錆びちゃうし、道具が乾くまでは次の蹄に取り掛かれず、作業時間が余計にかかるし。

 となると、これも人間の水虫感染防止策とリンクするのだけど、削蹄・装蹄し終わった蹄を、その直後に徹底的に消毒する、というのがまず大事じゃないかと思うのだが。

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2019年06月17日 | 仕事

の獣医ってのは気楽な稼業ときたもんだ~~~~。

 同業者と仕事について話すのは久しぶりなんだけど、ここまでレベルが低いとは思わなんだ。いったい、どうなっちゃってるんですかねえ??

 なぜそう思うか、話した(というか怒鳴りあった)のが、自分の持ち馬の件についてだから。ああ、競馬馬じゃありません、勿論。ただの駄馬ですけどね、なにしろ病気のデパートみたいになってる。(多分)腺疫に罹患したのが運の尽きで(これもおそらく、他馬に噛みつかれてからおかしくなってるから、うつされたと疑っている)、そこから罹患馬のうち1~5%程度がなるといわれてる、「免疫過多症候群」(と自分はかねがね呼んでいる。馬の本には「紫斑病」なんて書かれてるが、これは「症状」について示した病名で、実際の「病態生理、つまり病気の成り立ち」を指した名称ではない。馬の疾患にはこういう病名の付け方がやたら多くてー疝痛ってのが、そもそもそうですよねー従って、病名を振り回す関係者多々あれど、その病気が要するに何なのか、と説明できる人間は、獣医を含めてほとんどいない。ヤブ医者が多いわけよのう)という、レアケースにはまってしまった。で、なにかというと出血傾向の発作を起こす。紫斑病=血小板減少症なんだけど、これは一種の自己免疫性疾患で、自分の免疫が自分の血小板を攻撃して片付けてしまうもんで内出血が止まらなくなる、だけじゃなく、免疫異常があちこちに起こるので厄介だ。自分とこの馬については、どうやら急性関節炎・つまりリウマチ様の症状が出る。もうこうなると、とにかく副腎皮質ホルモン剤、すなわちステロイドを使って、免疫の過剰反応を抑え込むしかない。

 で、それについて、ケチを付けられましてね。ステロイドなんぞ使ったら、蹄葉炎になるぞ、そうしたら安楽死だぞ、と脅かされるわけよ。

 そんなこたあ分かっとるわい

 でも免疫過多症候群=紫斑病については、ステロイドを使うよりか方法がないでしょうが、と言い返したら「紫斑病ってなに?」と現役の獣医に聞かれたんですよお~~~ 。

 プロ相手に、免疫とは何ぞやからしゃべらなくちゃならんの???あんた、いったい何を勉強してんだよ!!

 
 問題点は多々ありますよね。いきなり高飛車な物言いといい、脅しつけてそのくせ、まともな対策を指示できないとこといい。しかしもっとまずいのは
1)クライアントの話をきちんと聞かない。経営で言えば、「現状」=貸借対照表だけ見て物を言ってて、カルテ、すなわち損益計算書を見てない。これじゃあ、誤診するに決まってるがな。つうか、馬の獣医ってカルテを付けてないみたいだな。それでどうやって、疾患の継続治療ができるんだ?

 今やスマホ一つで電子カルテをエクセルで作れる時代だ。歩様だって、スマホで簡単に記録できるし、忙しければ、治療内容を音声でとりあえず残しておくこともできる。なーんにもしないのが、馬の獣医らしい。こっちには奴の電子カルテがある。見せてもらえますか、の一言もなし。その場で見れるのにさ。

2)症例に対する敬意がない。これ、最大にまずいですよ。腺疫後の免疫異常、まあこの手の免疫異常症候群は当院では珍しくもないのだが、大動物ではレアでしょう。そういう珍しい症例なら、ぜひ、診させてほしい、状況を教えてほしい、というのが普通の反応だと思うんだけどね。頭ごなしに「ステロイド使うからどうこう」って全然ピントが外れてるんだよ。

 こんな調子で、あちこちでクライアントを脅しつけてえばってて、なのに全然治せないから、なめられるんだよね。

 実際、自分の馬については、馬の獣医の話を聞くと、必ず酷いことになる、のに気が付いたもんだから、関わらせないぞ、と決めて自分で治療することにしたわけだけど。頼みもせんのに勝手にしゃしゃり出てきて、なんなんだ?

 でですね、その獣医と怒鳴りあってて、あーそういえば、と思いついたことがある。「ステロイドを使うと、馬は蹄葉炎になる」のはなぜか??その理由が分かりました。

 これはね、蹄鉄と装蹄師のせいなのだ。

 FBって情報の宝庫なんだけど、グループというのがある。馬の蹄のグループというのに誘われて入ってみたら(もちろん英語のグループです)、世界中の馬の飼主が自分の馬の蹄がおかしい、どうしよう、どうすれば、と悲鳴を上げているのにびっくりした。投稿写真もひどいものが多い。なぜだ?というか、もし、馬がこうまで蹄病にかかるのなら、野生馬なんか、とっくに蹄病で全滅してるでしょ。しかし、そうは全くなってないじゃない。なのに、丁寧に世話されてるはずの家畜馬がこのありさま、どうなってるんだ?

 一方、蹄疾患の病名も訳分らんものばかり。挫跖・裂蹄・砂のぼり・蟻道、全部「状況」病名なんですよ。蹄葉炎も結局は状況。その原因なんか、全然分かってない、らしい。色々言われてますけど、そうかあ???と思う事ばかりでね。

 この件は本当に悩んで、めちゃくちゃ考えた。蹄病学会に入ってみようかと思ったこともある。でも、なんかどこかピントが外れてる感じがしてね。たどり着いたのが、人医の皮膚科。蹄=爪なんだから、そっちからヒントが得られないかと思ったわけだ。で、今の結論は、

蹄病=爪水虫=白癬菌感染症

 ということ。爪水虫は人間でも難治性疾患なのだが、どうやって感染するのか?「爪切り」でうつされるんだそうですよ。家族で爪切りを共有するな、が爪水虫の蔓延を防止する対策の重要な方法なのだ。

 装蹄師の皆さん、道具を一回でも消毒したことありますか?蹄ごとに消毒(しかも、真菌を殺菌するような消毒剤ですよ)してますか?

 ああ、バカの一つ覚えみたいに「パコマ」って言わないでね。パコマはただの逆性石鹸、真菌には全く無効でございますから。そんなことも知らずにパコマ振りかけて「消毒した」ってパコマ感受性の細菌がいなくなったら、逆に真菌が増えやすくなるだけ、なんですよね。

 要するに、馬どもは、装蹄師のヤスリや鎌で蹄に白癬菌をすり込まれちゃってるのだ。シイタケの種菌を原木に植え込むようなもの、あとは環境次第でいくらでも白癬菌がはびこる。白線病や蟻道に罹患する部位は、おそらく、蹄の中でも一番柔らかくて感染しやすい部分なんでしょう。で、真菌は同心円状に広がる傾向があるから、その調子で上へ上へ感染してゆく。そこに追加で別の細菌が入り込む。わやくちゃになっちゃうんでしょうね。装蹄していると、クギ穴からどんどん細菌が入り込むから、ますます話がややこしくなる。蹄鉄を打つ際には蹄を焼いてしまうのだが、その結果、蹄が変性してさらに感染しやすい土壌をつくってしまうし。

 ステロイドを使うと、免疫が抑制される、その結果不顕性感染していた蹄の感染が、一気に憎悪する。で、蹄葉炎に進行してしまう、というわけだ。筋が通ってると思いませんか?

 これは、人医界で言うと、抗がん剤のような免疫抑制の強い薬剤を使うと、口腔内の感染症や虫歯が一気に悪化する、仕組みと共通している。人間の体内で一番汚いのが口腔で、それが家畜馬では蹄、ということなんですね。そりゃそうなるよね、ど汚い、臭い厩舎の床に1日中立ってなくちゃならない日の多さ、馬場だってど汚いのは変わらないしね。

 だから、旧来「挫跖」と言われてるのも、結局はそうした蹄感染症が、なにかの拍子で部分的に憎悪して内出血や化膿巣になる、という事なんだと思う。白線病・砂のぼり・蟻道なんてのは爪水虫の症状、蹄葉炎は、蹄感染症が最悪状況にさせられたこと、となる。それが削蹄や装蹄のせいだとなると、皮肉ですなあ。やらなくちゃならない、という事になってしまってるんだもの。

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年金

2019年06月11日 | 仕事

て、予想通り、今後は全然足りなくなるんだそうですね。そりゃそうでしょう。だって、生まれてくる人がどんどん減ってるんだもの。

 でもって、自助努力をお願いします、大体2000万くらい。と金融庁が本音を口走ってしまった。あーあ。これで、ますます子供が生まれなくなるでしょうね。自分の生活だけでカツカツになっちゃうから。

 でも、年金は払っとくに越したことはなくて、なにももらえないより、いくばくかでももらえる方がマシですから。むしろ控除狙い、というのもある。これで、税金を節約できるしね。
 

 で、経営の話の続き。経営とはなにか、と聞かれたら「判断を1日百回すること」と、「1日24時間中25時間くらい金のことを考えること」となる、自分の場合は。判断には、「先送りする」という判断も含まれる。誰かを全く当てにできない。これはですね、もう訓練するしかないわけですよ。かなりしんどいです。

 で、金。経営というのは金儲けです。だって、金がなくちゃ、まともな設備だって薬だって調達できないし。というわけで、「赤ひげ」みたいな話を、自分はとことんバカにしている。しかし、金儲けというのは、本当に難しい。要は「利幅」の確保というところに落ち着くのだろうけども、それをどの線で行くのか、が問題になる。スーパーみたいに利幅をかなり薄くして大量に売るモデルから、一部のお金持ちに特化した方法で利幅を確保する方法、土地柄もあるだろうし、自分がどうしたいか、というのもある。雇用人数(人件費は、とにかく一番かかるとみていい)も大きい。あと、世の中の大きな流れというのもある。この流れって、政府があれこれやっても、どうもうまくいかない感じですよね。流れに竿刺したって流されちゃうだけでね。

 という事で、とにかく新聞を読まないとダメらしいのだ。定期購読している人ってすごく減ってるようですけどね。大局をつかむ、ことが重要、らしい。ネットでいいじゃない、ダメなんですよ。ネットというのは、その人が興味あります、という記事しか出してこないから、すごく視野が狭くなっちゃうのだ。

 金儲けって、要は「なるべく使わず、なるべく貯めこむ」という事なんでしょうけども。病院でいえば、最初に作った「病院」なる設備や手術用具や各種検査や治療に使う機械等、長持ちさせて大事に使って、となるでしょうか。これは、ほぼ成功している。考えましたもんねえ、最初に。

 当院で一番自慢できるのは「臭わない」。ペット関係で「臭い」とこって多いですもんねえ。臭い病院は論外でしょう。臭い=掃除ができてない=不衛生=院内感染多発警報という奴で、こういう場所にはおっかなくて入院なんぞさせられないと思うんだけどな。とりあえず、掃除しやすくて臭いが染み付かないような設備にしたのだ。具体的には珪藻土&クッションフロアを壁材に使用・リノリウムの床という基本設備。リノリウムにはびっくりしているんだけど、ゴムに弱い弱点を除けば、とにかく痛まない。リノリウムの優れた点は他にもあって、静電気を帯びないらしくて、埃を吸着しない。ので、埃のこびりつき汚れがない。

 以前勤めてた病院の入院室が激臭くて、こんなとこによく入院させられるなあと思ってたんだけど、その臭いの元は結局「掃除をしないだらしなさ」と「掃除しづらい床や壁」だと気が付いた。特にビニルクロスは最悪で、埃も臭いもガンガン吸着してしまう。安物だと、ついでにカビもくっつく。いやんなって入院室の臭いをハイターでなぎ倒したんだけど、しばらくするとまた臭い出すのは壁材のせいだったみたい。

 ああ、経営って、最初は張り切って頑張るんですよ。ところが、1年もたたないうちにだらしなくなる、のは男の経営者に多いと思う。前いた病院の経営者はまさにそんな感じで、最初はせっせと掃除なんかしてたらしいのに、あっという間にやらなくなった、んでしょう。経営ってトイレ掃除からなにから自分でやることで、これができないなら、経営なんかしないほうがいいです。

 それは、患者さんに対する姿勢も同じで、最初の頃はサービス満点で、例えば自分のケータイの番号なんかまで教えちゃって、「いい先生よお」と、言われるのに、2年もたつと、「診療時間以外は電話に出てくれない」センセイに早変わりする。こういう風にサービスの質を自己都合で変えちゃうのが、患者さんの信頼を損なうのにね。だから、一番最初に決める「サービス内容はここまで」とか「料金はここまで」というのはすごく大事で、これがぶれないようにするためには、自分が守りやすい内容にしておくことだと思う。その結果「サービスが悪い」と言われたとしても、自分の労務管理ができるのは自分だけだから。

 そう、経営って結局「いかに継続するか」なんですよね。継続しやすくしなくちゃ、潰れるに決まってるわなあ。

 

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ひきこもらー

2019年06月05日 | 

って呼んだ方がいいんじゃないかな。

 ということで、ひきこもらー。自分が男だったら、絶対にそうなってた、と自信もって言えちゃいますねえ。しんどかったな、子供時代は。とにかく戻りたくない。
 

 農水省の元官僚が自分の息子をぶっ殺したことについて、その男に同情的な意見が多くてびっくりしている。衝撃、といってもいい。殺人犯だぞ、それも人の人生を勝手に始末しちゃったんだぞ。自分の子供だというのに。それが「しょうがない」とは、なんだ??
 

 大体こんなことだろうという察しはつく。この人、出世したわけでしょ、官僚で出世ということはだ、家なんか帰らずに仕事ばかりです。ので、奥さんというのは、ワンオペで子供を育てて、家事をやる。自分の子供をちゃんと見た事なんか、なかったんじゃないかね、この人。こうなると、母親ってのは、特に息子にはべったりこんになる。気持ち悪いけど、そうなっちゃうらしい。で、自慢できるのは学歴だから勉強せい、となるんでしょうね。

 男の子ってけなげだなあと思うんだけど、小さい頃は母親のそういう圧力に対してせっせせっせと応えちゃいます。やってられなくなってくるのは中坊の頃。当たり前ですけど。その頃家庭内暴力が出た、のは当然で、そうでもしないと母親との距離が取れなかったんでしょう。

 その時に、なんで、このおとーさん、仕事なんか放り出して子供と向き合わなかったんかね。仕事なんぞより、子供の方が大事でしょうが。もっと言えば、子供よりか自分の妻が大事じゃないの?体張ってでも、本気で子供をやりあうべきだったのだ。けど、きっと、その時、仕事に逃げちゃったんじゃない?または「お前の育て方が悪い」とかさ。どこまでも本気じゃなくて、だから、相談もできないし、しようともしない。恥さらしだ、となるわけでしょ。恥程度、どってことない、にならないんだろう。官僚なんてそんなもんさ。
 

 この男が起こしたことって、せんじ詰めれば「子供よりか、世間と自分が大事」ってことだからね。同情する余地が、どこにあるというのだ?

 親の資格なし。

 で、こんな親を量産してて、今も全く同じような労働環境しか提示できてない各省庁。どこが「働き方改革」だってのよ。

 こういう連中は、周囲からは「エライセンセイです」なんてやられる。だもんで、ますます相談できなくなる。持ち上げられたくなけりゃ、名刺を使って自己紹介しないことです。

 農水省というのは獣医のボスだから、辛辣になりますけどね。ボスがこれじゃあどうにもなりませんよ。あんたの息子さんは家畜じゃない。殺す権利なんぞない、はずなんだよ。ということを、誰も言わない。なぜだ?こんな話、そこら中に転がってる。難しくもなんともない。散々繰り返されてる、あちこちで。本気で何とかしないと、また、どこかで同じことが起こる。行政はどうしたいんですか?自分とこの足元でこんな事件が起きてる、予備軍だってわらわらいるんじゃない?どうにかしたい、というやる気が見えないんですよ。

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商工会

2019年06月02日 | 仕事

が教えてくれるのは、税務に関することだけでない。融資・年金・退職金・助成金・補助金の情報もくれる。ただし、なんでも自分から動いて聞かないといけないんですけども。

 年金については、個人事業主はどうやっても国民年金&国保となるわけです。こういう公的な仕組みをバカにしてる人、結構いますけど、やめといたほうがいい。色々穴はあれど、きちんと取り組む甲斐はあるから。

 公的年金については、受給資格をめぐる裁判が一時期バンバン起きていた。総じて「障碍者年金」について。これは、おおむね、大学生になって、国民年金を払わなくていいです、という決まりになっていた頃、学生の時に障がい者になっちゃった、けど、年金を払ってないから受給できないのは、「払わなくていいです」って言うから払わなかっただけなのに、おかしい、という内容の裁判だったと記憶している。これがあって、20歳になったら、とにかく加入してください、という制度に変わったのだ。

 国民年金をバカにする人たちは、とっても自信がおありなようだが、今どき、よほどの怪我や病気でも、医療は死なせてくれない。障碍を残しても生き延びさせられること多々あり。そういう時に年金を払っていないと、もう、障碍者年金なんか一たれももらえない訳だ。これは、裁判起こしたってムダ、払ってないあんたが悪い、で終わっちゃう。

 そういうリスクを避けるには、払う事。全額所得控除というのは本当に大きい。国民年金は、将来もらえる額もしょぼいじゃないか、だーかーらー、それに追加できる制度もあるんですってば。年金基金の面白い点は、制度設計を自分でできることと、追加して払うと、これだけ増えます、というのがおおむね分かること。もちろん控除は全額。基金までは無理なら、付加年金というのもある。月々たったの400円でもって、年金額を増やせる。付加と基金どっちも、て訳にはいかないんですけどね。民間のヘンな年金保険なんかより、よほどトクだと思う。

 退職金積み立てなら、中小企業共済。これも、どっかの銀行の定期積み金なんかより、余程得。やっぱり全額控除されるし、ちゃんと増える。その利率もいいし、最初からもらえる額が分かってるから、将来の設計がしやすい。掛け金も増やしたり減らしたりできるし、積んだ金を担保にして借金もできる。

 この共済の注意点は、「遺産にならない」点か。これ、遺産相続の対象にならないんですよ。対象者が掛け金をかけてるさなかに死んだ場合、その額をもらえる人っていうのが最初から決まっている。親族の近い順、だったかな。

 この件は心配になって、一回問い合わせてみた。「共済をかけてる最中に死んじゃって、かけてたことを親類縁者が誰も知らなかったら、そのお金はどうなるんですか?」と聞いたら「塩漬けになる」という回答だった。うっそ~~

 となると、分かるようにどっかに書いておくなりしておかないとねえ。

 それにしても、年金が信頼されないのは、「結局、もらえる額がよく分からん」という点なんでしょうね。それが分かるようになったのが最近なんだから。年金の設計は変な点多々あるが、シンプルな仕組みに戻して、年金も保険も自分でホイホイ持ち歩けるようにした方がいいと思うんですけどね。会社に依存する年金設計って、おかしいですよ。

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