なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

かわうそ市場

2020年06月25日 | 

からカンパチが届きました~~。旨すぎる~~~。
 こんな魚を食べてしまうと、ヨークマートの売れ残り刺身なんか食べられなくなっちゃうかも。。。。。

 で、今回は他にもあれこれ入ってて「高知の不思議な食べ物」もお試しできるようになってた。「はすいも」。芋かと思ったら茎が入ってきた。芋は芋でも茎を食べる芋らしいんです。料理法のパンフも入ってたので、とりあえずそれを参考にしてあえ物を作成。確かにシャキシャキした食感で、この感じだとパンフには鶏肉を合わせるとあるけど、シーチキンでもいいんじゃないかな。豆腐もありか。あとミョウガと刺身醤油。旨い。

 当面は、こういうのをちょっとずつ買って、やや贅沢しようかなあ。「かわうそ市場」のラインナップはなんだかどんどん充実してきてて、あれもこれも注文したくなってしまふ・・・。

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農水省

2020年06月11日 | 

の今回の法改正について、「可愛い可哀そう」を抜いた、反論をするとすればこうなる。

1)そもそも、農水省は、今まで放牧を推奨してたじゃないですか、という事。それは、こちらのページからもはっきりしてます。だから、そんなら、ってことで導入している農家さんも多かろうと思う。それをいきなり部分的とはいえ撤回して、しかも速攻畜舎つくってくれったって。振り回される側になってほしいと。

2)今まで豚熱にせよ、鳥インフルにせよ、きちんと感染経路というか、そもそもどういう風に感染が広がったのか、という追跡をしたことありましたっけ?初発拡散終息について、調査がきちんとできている感じがしないんですよ。あと、畜舎飼いの場合、一旦ウイルスが侵入してしまえば、大増殖しちゃう条件がむしろ揃い過ぎてて、畜舎隔離したら感染拡大が収まった、なーんて試しはない、のも事実。

 放牧だと動物が頑健だから大丈夫、という理屈は屁理屈です。ただ、どういう管理をしてるのかを、きちんと調査しないで(しかも推奨しておいて)いきなりの方針転換じゃ、反発食って当然じゃないかと思うのね。

 ウイルスを一番持ち込む可能性が高いのは、結局「人間」。以前大流行した馬インフルは、初発からあっという間に全国に広がってしまったが、あれはもう、複数の乗馬クラブだの競馬場だのを行き来している人間が広げちゃったこと間違いないんですよね。そういう業者は山ほどいて、装蹄師や獣医もそうだし、飼料業者とかクラブの客もそう。しかも、そういう人間はほぼ、衛生管理の何たるかについて無知。馬の獣医がなんも知らんのだから。

 ウイルス感染の初発は、どうも「運」みたいなんですけどね。どう飼っても危険性は同じじゃないかとも思う。

3)今現在、コロナ関連で酪農業が受けてる打撃は相当なものがある。簡単に言うと資金ショートすれすれ、そこで、更に設備投資してくれって、無茶ぶりもいいとこじゃないですか。自殺する農家さんが出ちゃいますよ。

 以前鳥インフルを出して、自殺しちゃった養鶏農家さんがいましたけど、あの時のマスコミのつるし上げときたら凄かったもんねえ。同じことを放牧農家さんにやる気なのか?と思ってさ。

 自分がいた研究室は、豚熱の検査法を開発した方が教授だったので、豚熱については、それなりに関心を常に持っている。教授の最終講義でも「ワクチンか?殺処分か?」というのがテーマになりました。原則殺処分でないとダメだ、というのが結論だったと思うけど。

 ちなみに、豚熱より更に恐ろしいアフリカ豚熱に関しては、ワクチンもできていない。従って、これが入り込んだら(今のところ日本には入っていないが)もう、殺処分&放牧全面禁止になりかねない危険性はある。本当に、危険はすぐそばにある。そんな薄氷状態で養豚をやる、というのは大変だ・・・・。

 とにかく、この件については可愛い可哀そうを論点から外して物を言うべきじゃないかと思います。自分が農水省の役人または政治家だったら、まずはとことん調べるな。ミシュラン調査員みたいに身分を隠してさ。その上で色々やります。どうも、自分で調べてない人たちが机上でこしらえた案に思えてならないんですよ。

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放牧豚

2020年06月10日 | 仕事

について、農水省が最近色々決めようとしている方針にあちこちから反発が起きている。農水省は、豚熱を恐れている。豚熱というのは、従来「豚コレラ」と呼ばれていた、ウイルス性感染症で、感染力も強烈だし、致死率も高い。こういう種類の伝染病は他にも色々あって、例えば牛なら「口蹄疫」馬なら「伝染性貧血」鶏なら「ニューカッスル病」等々・・・、で野放しにしたら家畜が全滅してしまう、という危険性があるだけじゃなく、諸外国に肉を輸出することもできなくなる。こういう危険な伝染病をひっくるめて「家畜伝染病」と「家畜伝染病予防法」なる法律で指定しているのだ。で、この疾患が発生した場合、例外なく、発症していない家畜も含めて、同じ場所で飼育されていたら殺処分、という結果になる。

 ワクチンでどうにかできるんじゃないでしょうか?という疑問に対しては。ワクチン接種したら最後、感染したかどうかが分からなくなるので、海外輸出が不可能になる、という事なんですね。感染したかどうかは抗体という、体内にできる対抗物質を調べるんだけど、その抗体をつくるためにワクチン接種するわけで、検査では、ワクチン打ってできた抗体なのか、病気にかかって抗体ができたのか、の判別ができない。いい例が韓国での口蹄疫。どうしても撲滅できなくて、結局ワクチン接種せざるを得なくなった。その結果、韓国から牛肉を輸出できる国は、同じように口蹄疫が蔓延してる国だけ、となってしまった。ほぼ輸出が不可能、と言っていい状況ということで、これは、韓国畜産業を相当圧迫していると思う。

 豚熱については、ワクチンはある。打ったら最後、輸出不可。ということで、農水省はかなり苦肉の策を編み出している。ワクチン接種する地域を絞り込んで「部分的にはまずいですけど、全体的にはOKです」ということにして、輸出を止められないようにしてるのだ。ワクチン接種せざるを得なくなったのには理由があって、豚と同類の野生イノシシに、豚熱ウイルスが広がってしまった、からなんですね。イノシシがウイルスの運び屋になっちゃって、そのせいで豚に広がるのではないか、という懸念があるわけ。ので、死んだイノシシからウイルスが分離されている府県については、豚へワクチン接種せざるを得ない状況になっている。放牧豚については、感染イノシシとの接触が起きる危険性が高い、という推測に基づいて、やばい地域では放牧しないでください、畜舎飼いにしてください、と言い出してるってこと。

 これに対しての反論なんですが、話がおかしな方向に行っていると思うので、それじゃ、まずいでしょ、と思ってね。アタマにきているのは「アニマルライツセンター」とかいう所が「こんな密飼いにしろって農水省は言ってる。可哀そうだ」みたいな論点で(写真なんか出して)わあわあやってること。言っときますが、家畜はペットじゃない。論点に「可愛い」だの「可愛そう」だの混ぜ込むな。出してる写真も、どこで撮ったんだか意味不明。大体、家畜で生計を立ててない人間が勝手なことを言う権限なんぞどこにもない。放牧豚は危ない、という科学的根拠がないとか言ってますけど、そりゃ、お互い様です。放牧豚が安全、という科学的根拠もないでしょうが。なったことがない、というのは単なる「経験」でしてね、単に「運が良かった」で片付く可能性が高いのよ。今までは豚熱ウイルスがその辺に転がってる可能性自体がなかったわけだし。

 畜舎飼いの問題点は、飼ってる農家さんが一番分かってるんですが、獣医として考えるに、一旦伝染病が入り込むと、それこそ畜舎内は「3密」だもんで、ウイルス増殖が爆発的になる、その大増殖したウイルスを人間がくっつけて運ぶ。あちこちの畜舎に出入りする業者は色々いますから。で、周囲に広がってしまう。じゃあ放牧豚なら大丈夫かというと、多分そうはいかないでしょう。放牧豚は頑健だから、免疫力が高いから大丈夫、なんてありえない。そもそも免疫が「ない」わけだから。この辺はコロナ感染症でも同じですけど。頑健そうなスポーツ選手もコロコロ感染してたでしょ。まずいのは、放牧されてて伝染病に罹患してばたっと死んじゃったら(まあ、下手すると1晩でお陀仏です)そいつをどうすんの、という話なんです。豚の体重は優に100㎏以上、引っ張ってなんて無理。その場に埋めるの?あと、その放牧場をどうやって消毒するの?発生した場合どうするか、という課題に対して、こうやります、というのが見えてないのがね。豚の場合も放牧場はかなり広いだろうから、豚を追い込んで全頭殺処分にするというのも、動けなくなったりしてると大事になる。大変なのは畜舎飼いでも同じだけど、場所が限定されてる分、まだ作業としてはマシ、ということでしょうか。

 放牧のいい点はもちろん多いし、いわゆる「アニマルウエルフェア」にもかなっている(いや、そうとも限らない、という話もあるんですけどね。牛なんかは、放牧した途端に順位決め争いをやって、下位になっちゃうと、へたすりゃ放牧中延々いじめられたりするそうな。鶏の放し飼いだと、他の鶏につつかれて死んじゃう個体もあるとのこと。完璧というのはない。そういういじめられっ子は、むしろ繋飼いの方が安心してられる、ということもある)といわれてますけど、価格は高くなっちゃうし、そうなると前回のカンパチと同じで、こんなことが起きるとあっという間にだぶついちゃって、大赤字になりかねない。

 うーん、放牧豚とか、イメージはよさげだけど、じゃあ、それを買い続けましょ、なんて消費者が多いとも思えないんですよ。結局「意識高い系の金持ち」という。今回みたいなことがあると、金持ちも減っちゃうだろうから。アニマルライツセンターに言いたいのは、じゃあ、あんたら継続して農家さんを買い支えできるわけ?ってことね。偉そうなことを言うなら、まず、そこからやんなさい、と。

 ああ、殺処分について「可哀そう」とか言わんといてください。この辺は、家畜という動物の特殊性なんだけども、この家畜というのは(動物も植物も)人間に飼われることによって、自分らの種族の繁栄を保つ、という戦略に基づく進化をした生き物なんです。そこが野生動物と決定的に違う。人間に生き死にを全面的に預けちゃう代わりに、安全とか食餌とかの苦労を全くしなくてよくなってるのが、家畜。例えばもし、可哀そうだから肉食うのやめた、とかなるとどうなるかというと、それ用の家畜が絶滅しちゃうということ。今、馬がそうなりかかってますね。ずいぶん長い間、人間の輸送手段として大活躍してくれてたのに、必要なくなっちゃったら、あっという間に数が減ってしまった。競馬をやめたら、サラブレッドなんか、すぐ絶滅じゃないかなあ。殺処分も含めて、人間が全責任を取らなくちゃならないのが、家畜なんだと思う。

  ちなみに、最近ペットとして飼われることがある「ミニブタ」ですが、これも豚である以上、飼っている地域に家畜伝染病が発生したら、場合によっては殺処分対象になります。例外はありません。これを覚悟して飼っている方は何人いらっしゃるでしょうね?

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カンパチ

2020年06月02日 | 

を買ってください~~~。というプロジェクトが高知であって。
 ここんとこの騒ぎで余っちゃって行きどころのない食品をとにかく買ってもらえませんでしょうか、ということですね。特に養殖カンパチが気の毒なことになっていて、20万匹も余っちゃって、このままじゃ殺処分で廃棄、という状況。あーもったいない、旨そうだし、買いますよ。

 最近の「余った高級食材を買ってもらえませんか」ブームは凄い。家にいながら、旨いもんを割引価格でバンバン注文して食べられる。で、注文しつつ「チキショー」となるのは、こういう高級品が流れてたのって「接待を伴う飲食店」等々だったんかなあ。。。。だったらまず庶民の口には入らんぞ、という。となると、今が大チャンスってわけですね。

 同じこと考えて注文した人がわんさかいたらしい、注文が殺到しちゃって今や、てんやわんやになっているそうな。発送が遅れてスミマセン、というメールが来たけど、あーもう全然かまわないっす。いくらでも待ちますがな。

 でね、こういうプロジェクトを例えばFBとかに挙げると、必ず「養殖物は抗生物質をバンバン使ったりして、しょうもない飼い方をしてるから、体に悪いものだ。だから、買いません」とかいう反論が来るのだ。バカらしい。

 こういう「養殖物(魚も動物も)は抗生物質を大量に使って、めちゃくちゃな飼い方をしてる」という都市伝説、いい加減頭から外してほしいんですがね。そんなの、昭和の話、大昔ですよ。大体、今、抗生剤って高いしそもそも品薄で、そんなの使って養殖なんかしたらアシが出るっての。

 最近の養殖や酪農の技術の進歩は大変なもので、しかも、更にいい方法がないかと皆さん研究に余念がない。最近の状況を知らずに勝手なことを言うのはやめてほしいんだ。ちゃんと見学してから、物を言うべきじゃないですかね。

 副業でやっている馬具販売なんだけど、そこで馬用補助飼料としておからを納豆菌で発酵させた飼料をご紹介していた。四国のお豆腐会社「四国化工機」が製造しててくれていたのだが、ある時、大分のウナギ養殖会社から注文が入って、しかも継続してご注文下さっていた。この間、その飼料が残念ながら製造中止とのことで、慌ててその養殖会社に連絡したら、即社長さんから。なんでもそれを餌に添加すると、ウナギが丈夫になり、味も良くなり、といいことばっかりだったんだって あー困ったどーしよー、と平謝りだったんだけど。その位、情報収集にいそしんでいらっしゃるんですよ。馬とウナギ、全然関係ないのにね。

 

このお店です。

 で、カンパチ。こういう風に育ててるんだそうです。

きちんとしてますよ。こっちが食べたい位の、いい餌を使ってる。ということで、かなり楽しみ!!

売ってるのは、こちらです。他にも色々あります。牛肉も旨そう・・・。高知って食べ物がおいしいところなんですねえ。

 

【高知かわうそ市場】高知県須崎市の新鮮な魚介、お刺身、お肉、お米、お野菜などの特産品を産地直送で販売! しんじょう君グッズもあるよ

高知かわうそ市場は、私たちの自慢の高知県須崎市で厳選されたお魚、お肉などの特産物を直送でお送りする地域密着型の通販サイトです!高知県を知り尽...

高知かわうそ市場

 

 

 「養殖物=ダメダメ」みたいな話を誰が刷り込んだかというと、多分「美味しんぼ」でしょうね。漫画みたいなビジュアルにしちゃうのは本当に罪深い。図柄で脳に押し込んじゃうから、印象が薄れないんですよ。大体、大量生産してる食品の何がイカンのか、さっぱり分からん。1億2千万人が、そこそこ旨いものをきちんと食べられてる国って他にないです。それは、そういうのを生産している人達の技術レベルが極めて高いから。今回みたいなことがあると、利益を上げるのに高級路線、というのも危ういなあ、と。そっち方向の需要がなくなったら即パンク、というね。そこそこの物を崩さずに作る、というのもトンデモナイ技術なんですよね。これが継承されないのは、極めてまずいんだけどなあ。

 あとね、自給自足みたいなことをして、だから「手作りは旨い」とかやられるとうんざりするんだ。手作り大嫌い。親がやってたけど(で、農作業なんかを手伝わされて、土いじりが大嫌いになった)、手作り=おいしいでしょ、と強制されるのが嫌だ。大量生産だろうが、手作りだろうが、旨いもんは旨いし、まずいもんはまずいんです。なのに、手作りだから旨いだろ、と強制されるとブチ切れそうになるんだな。

 ということで、最近はお手軽調味料が気に入っている。

 

こういうの。S&Bとか永谷園とか。麻婆豆腐なんか、麻婆豆腐の素+豆腐ってのが一番おいしいもんね。

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