作品紹介・あらすじ
かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。
コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。
真夜中のアボカド / 銀紙色のアンタレス / 真珠星スピカ
湿りの海 / 星の随に
読書備忘録
切ないなぁーなお話
真珠星スピカ・・・学校でいじめにあっているみちるの母親はすでに事故で亡くなっている。そのお母さんが幽霊となって・・・今でもこっくりさんなんてしているのね。
星の随に・・・離婚して出て行ってしまったお母さん。父親と一緒に住んでいる想くんには新しいお母さん渚さんと、まだ赤ちゃんの弟の海くんいる。読んでいてこれネグレクトじゃないか!と、思っていたところ登場した同じマンションに住むおばあさんの佐喜子さん。
どれもよかったけれど、この二つがとてもよかった。
いろいろあるのよ生きていれば!と、この歳なって思うけれど、真っただ中にいる時には・・・
空はよく眺めています。
たまに人工衛星が見えますよ。