食事を終えてテントを撤収、といっても僕はサボって写真を撮っていたりして・・・。のんびりしている内にテン場には誰も居なくなっていた。
テントをそのままで軽装で山頂を目指す人が多いのだろう。室堂平への道は幾つかあって、人それぞれ。我々も、遅まきながらザックを背負って、
昨夜歩いた木道を進んだ。夕暮れの迫る中を心細い思いで歩いた道は、明るく爽やかだった。「遭難寸前」がうそのようだ。
周囲はやっと雪が消えてコバイケイソウ、イワイチョウが芽を出し育ち始めているところ。所々に白い花が咲いているが、
ハクサンイチゲのようだった。
ミヤマクロユリのつぼみ
天気が良いとこれだけ気持ちも違う。これで背中のザックが軽かったら良いのに。昨日からビール2L+αが減っているけれど、
昼飯用に水を1.5L汲んできた。ほとんどザックは軽くなっていない。友人と相談して室堂平の分岐まで行ったらザックを降ろして、
カメラだけ持って散策することにした。
道は緩やかに登りだし、脇を雪解け水が流れていた。
コイワカガミ
これは何だろう?
しばらく、考えてしまった。でも、少し進んでみて分かった。
キヌガサソウ
花も茎も同時に育って行くんだね・・・
木道はなくなり、急な登り道が続いた。ちょっと停まって一休みだ。
古い木の根からマイヅルソウが花をつけている。
南竜の馬場から室堂平まで標高差400m弱、登らなければならない。少し前には晴れ間が出ていたというのに、
天気は怪しくなってきた。白山はいつもこんな感じだ。
斜面の緑は濃くて、でも花はまだちらほら。このここは1、2週間で景色はどんどん変わってゆくだろう。
雪渓を越えたアルプス展望台付近を歩くころには、また辺りは明るくなってきた。
ミヤマダイモンジソウ
これ、昨日観た覚えあり。写真、撮ってる余裕なかったなぁ・・・
?若いランの花
シナノキンバイの道
そろそろ、急登も終わり。南竜の馬場を出てから2時間ほどが経っていた。
室堂平に出て、昨日、横目で眺めながら通り過ぎたイワギキョウを撮った。
友人は相変わらず元気。
分岐まで歩いてから、道標の脇でザックを降ろした。
ミヤマキンバイ
予定通り、麦わら帽子とカメラだけを持って残りは道標の脇の目立つところに置いた。懐かしい室堂センターに行ってみることにした。
途中の道の脇はミヤマクロユリが驚くほど沢山、芽を出して育っていたけれど・・・・
みな、小さなつぼみを付けている。これが満開になったらどうなんだろう。盆休みに来たときは盛りを過ぎて種が出来ていた。
花盛りは7月末、8月第一週もいいのかな。次に来るときはいろいろかんがえなくちゃね。。
雲が切れて山が輝きだす。
マイヅルソウ
ハイマツとナナカマドの向こうに室堂センターが見えてきた。
相変わらず、道の両脇はミヤマクロユリが一杯に芽吹いている。
凄いよね。。。
ハイマツの下にはミツバオウレンとかミヤマキンバイが咲いている。
ようやく、室堂センターに到着。
ミヤマキンバイ
ヤマガラシ
室堂センターも人里?違和感あるな。
センターの脇にもいろいろと花が咲いている。僕らはまっすぐ、食堂に向かい・・・・生ビールを頼んだ。
「二杯ずつ飲もう!」。「一杯のんでからじゃ、駄目なのか?」。僕はどうしても2杯を一気に飲みたかった。両手に生ビールを持って、景色の見える窓際の席に行って、二人、並んで景色を眺めながら飲んだ。
喉が渇いていたから・・・、あっという間に飲んでしまった。そのあと、しばらく外を眺めていた。
つづく。