父が一緒に山に行っていたのは会社の友人達だった。
部活か何かがあったのかもしれない。
その頃の母は兄と姉の子育てに加え(私はまだいない)、
厳しいお舅さんと(昔はみんなそうだった)父の妹たちも一緒に住んでいたので、
多分いっぱいいっぱいだったのだろう。
ある日、
「お父さんはいいわね、行きたいところにいけて。
私なんてどこにも行けないわ」
と、母が父に向かって言ったそうだ。
父は何の言い訳もせず、それっきり山に行かなくなった。
と母から聞かされた。
(推定昭和30年ごろ)
とても生真面目な性格だった父らしいな、と感じた。
だから、この時代の写真はアルバムにも貼らず、しまわれていたのだろう。
時々出してみて、懐かしんでいたのかな?
この写真に写っている父の表情は、家族の知らない父の一面なのかもしれない。
(残念ながら知識不足でこの背景がどこなのか?が私には解らない・・・)
つづく。