カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

西沢渓谷へ~下山編

2009-05-14 | ヤマのこと

1日目:瑞牆山編
2日目:金峰山編
3日目:国師ー甲武信岳編

【5/5】甲武信小屋6:40→木賊山7:04→徳ちゃん新道分岐8:40→西沢渓谷バス停10:15→笛吹の湯10:30
  →バス笛吹の湯13:07→JR塩山駅13:50(かいじ)13:55→新宿15:15
行動=CT3時間20分のところ3時間35分(休憩時間含む)

いつものように何度も目が覚めてよく眠れなかったコブシの夜。
朝、やっぱり身体が重くてなかなか起きれない・・・。
疲れ?昨夜飲みすぎ?・・・いや、実は食べすぎでお腹が苦しくてなかなか眠れなかったのだ。
ダンナの山メシの量が多すぎたのに、残すと怒られるから我慢して食べた(笑)
もう明日は下山だから、って気が抜けたのかなぁ、やっぱり。
「家に着くまでが遠足だ!」って子供の頃から言われてるのに、バカバカ。

4:00に起きたものの調子が悪く、朝ごはんも喉を通らないワタシ。
ちょっと二度寝して、インスタント味噌汁を一杯飲んで目を覚まさせた。

下山も雪があるだろうし、バスの時間10:30までには到底間に合いそうもないから、
次のバス12:50目指してゆっくり出発することにした。
雲行きは怪しく、一瞬チラチラ雨が。



小屋の前をトラバース気味に上がっていく。半分の人は出発済み。
まだ明日も休日なので、奥多摩方面へ行ったグループも結構いたのでは。
私は一日休養日がないと会社に行けないので、最初から下山の計画。


最後まで気を抜いてはいけない、と気合入れなおすも、目が覚めない。
休み休み登って行くと、後ろに甲武信のとんがりが見えた。
ここはもうきっと、絶対忘れられない山になる。


しかーし、調子の悪い時の朝の登りは辛いのぉ重たい足取りで「木賊山(とくさやま)」へ到着。
その年によってずいぶん違うようだが、やっぱり今年は残雪が多かったのかも。
山、の文字見えてません。


ふー、と山頂で大きく息を吐き、今度は下り。
戸渡尾根を行く途中、ザレ場があり、振り返ると通ってきた山々が見えた。
ホントにありがとう~、また!(これるのかな・・・汗)


2111辺りまでは雪があったが、下山と共に急速に減る雪。
途中でアイゼンをはずし、結構な急坂を降りる。
シャクナゲのトンネルのような道を歩く。石楠花が咲いたらさぞかしキレイなんだろうな。


(右が徳ちゃん新道)
下りでも結構汗かきながら、分岐に到着して一休み。だいぶ目も覚めてきた。
登りも遅いが、下りはより一層のろい私だけど、時計を見ると・・・8:40
え?ってことはここから西沢渓谷バス停までのCTが1時間50分だからギリギリ、
もし10分縮めることが出来れば、バスの時間10:30に乗れる計算・・・
次のバスは2時間後の12:50だから・・・

「どうする?休憩なしで頑張ればなんとか・・・?」
「・・・行ってみる・・」

忘れもしない二年前。
蓼科山からの下山時、岩ゴロに足をとられCT大幅にオーバーしてバスの時間ギリギリになった。
ダンナは急ぎ足で頑張ったのに「もう無理」と途中で私は諦めてしまったのだ。
そしたら私がバス停に着いたのが、バスが発車して1分と経ってなかった。
先にバス停にいたダンナの目の前でバスが行ってしまい、怒られ、
おかげで女神茶屋でタクシーを呼んで大出費・・・という忘れもしない苦い思い出が蘇る

だいたい、CTを縮められたことなんてめったにないのに、
軽くなったとはいえテント装備、ムリだよね・・・
といつもなら諦める私だけど、なぜか今回は違う。
「最後まで、諦めないで行ってみるよ。ラストの林道は走る、そして降りたらアイス
と宣言してしまった私。


そうと決めたらさっきまでの体調の悪さはどこへ?
この時点で4組ほど一緒だったメンバーをぶっちぎるスピードで降りる私!
徳ちゃん新道の細い尾根は怖かったけど、なんとか抜けた。
途中、シャクナゲが咲きかけた木もあった。
悔しいので(?)歩きながらも写真は撮る。


前を行くダンナが止まってる。
途中左側の木の根元に、直径20cmくらいの毛むくじゃらの塊が落ちていた。
突いてみても解らない・・・なんだったのか?ウサギ?鹿の革?
ちょっとコワイ。近寄れない、近寄る時間もない。


ぐんぐん高度を下げると、ツツジも咲いてきた。
左手には山桜もちらほら咲いていた。ここは春。

だいぶ下のほうに降りる途中、笹のジグザグ道がでてきた。
こういうのは私の得意(やっと得意が)とする道!CT短縮のチャンス!
今回は新たな装備にハイドレーションシステムを加えていたので、
水~水~!と叫ぶこともない。
ノンストップで、真っ赤な顔して、汗だくで転がり落ちるように降りて・・・


木々の中に「西沢山荘」が見えてきた・・・時計を見ると9:56。
登山口についた。やった、間に合う、バス停まであと30分ある
食べ物を目標にするとこんなにも力が出るのか・・・。


ここが紅葉で有名な「西沢渓谷」なのね、初めて来ました。
新緑がキレイなアスファルトの道に出て・・・渓谷美を眺める余裕は・・・ない。
未知の場所、停留所が見えるまで最後まで気を抜けないから
赤い顔してものすごいスピードで歩く二人・・・

完全に観光客から異様な目で見られました
コンニチハも言ってくれないし(当たり前か)
一気に現実に引き戻された感じ、でも気にしない気にしない・・・
渓谷散策は又の機会に。



そして、ついにバス停が見えた!10:15、間に合った!
最後まで諦めない、が実を結んだ!ミラクル
これを逃すと、次のバスは2時間20分後だもの。
今回ばかりは絶対誉めないダンナに「頑張ったね」と誉めてもらえました。
バス停の自販機でccレモン一気飲みして、今回の縦走は幕を閉じました。

自分でも頑張ったと思う、初めての縦走体験。
この経験がまたきっと、役に立つときが来る。
へなちょこな私でもやり通す事が出来た、この先の楽しみが増えたような今回の旅でした。

いつもこんな大げさなレポじゃなくて、
「ちょっと○アルプスあたり縦走してきたよ」
とさら、っと言える様になるのが今の夢です(笑


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【市営 笛吹の湯

バスを途中下車して「笛吹の湯」に行きました。
が・・・到着するもなんか薄暗い?まさかお休み??

市営のこの施設、節電の為電気は必要な場所しか点いていなかった。
そして食べるものが何もなかったのです。
館内は飲酒禁止。ビールもなくて、あるのはジュースの自販機のみ。
楽しみにしていた、アイスがな~~~い

近辺に商店もないので、食料を持っていないと大変なことになります(笑
お湯は源泉掛け流しで、露天はぬる湯、とてもいいお湯でした。
休憩室も静かでつい、横になって寝てしまったほど。
4日ぶりのお風呂に臭い私たち(笑)が、
気後れせずに入れる静けさは良かったかも。

一応事前に調べたけど、あまり情報がなく、普通の日帰り施設のような感じでしょう、
と勝手に思っていたのがいけなかった、最後の詰めが甘かった。

さすがに朝から何も食べていないのでお腹が空いた。
食料はテントの残りが合ったけど、館内で火を着ける訳には行かず、お菓子で我慢。
あ~、4日ぶりに人の手の温もりのご飯食べる予定だったのに!

でも温泉に着いたとたんに雨が降ってきて・・・
天気に恵まれ、今回はラッキーだった。

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またバスに乗り、ハラペコで「塩山駅」に。
窓口で「次の”かいじ”あいてますか~?」
と聞いたらナントこんな早い時間でもすべて満席。
じゃあ、一時間後か~諦めて駅前でご飯でも、と思ったら、
「今電車が10分遅れで入線してくるけど、自由席で乗る?乗るなら今っ!」
と言われつい電車に飛び乗った。
幸い自由席に空きがあり座れ、さあ、車内販売!と思ったら、
ドンドン混んできて通路も人で一杯でお姉さんが来れない・・・
アイスがな~~~い
最後はやっぱり珍道中でした。

結局朝から味噌汁とお菓子とジュースだけで家に到着。
その晩は腹痛だったことなど忘れ、焼肉で反省会。
またしても食べ過ぎたのは言うまでもありません。

(家に帰って調べたら、西沢渓谷バス停の脇のあの店が「東沢山荘」で、
入浴も食事もできたそうで、ショック~~


おしまい。

長文読み頂きありがとうございました。




【交通&経費記録】往路:JR新宿ー韮崎¥2520 バス韮崎ーみずがき山荘¥2000
復路:西沢渓谷バスーJR塩山駅¥1200くらい? JR塩山ー新宿¥1890+かいじ¥1300(回数券使用不可期間)
宿泊代:テント3泊¥3200 ビール代¥2600 トイレ代¥100×?
過去に例のない位安くあがったGWでした