カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

小さな冒険・単独鷹取山ハイキング

2009-12-07 | ヤマのこと

12/6(日)天気予報は快晴なのに、ダンナは出勤。
もったいないので久しぶりの単独山歩きをしてきました。

藤野駅に行かねばならない用事があったのだけど、陣馬山は混んでいるだろうな~、
いつも同じようなコースばかりではつまらないし・・・夕方までには帰らなきゃならないし。
と、以前から気になっていた下山を藤野駅にできるショートコースを調査。

ここは1/50000の地図には載っていないルートなので、道迷いの得意な私が一人で行けるのか?
でも藤野観光協会のパンフには載っているので、大丈夫かな?と、
鷹取山~小渕山~岩戸山(神奈川県)の尾根歩きにトライしてみました。

 
8:28JR上野原駅を出る「井戸行き」バスに乗り(1日2本だけ)「沢井入口」下車。
(ちなみに松姫峠行きのバスは満席みたいでした)
バスの中には10人ほどいたのに、予想通り降りたのは私だけ!びくびく。
バス停の先のコンビニ系SHOPに、近所のおじさんが3人ほどいらしたので道を聞いてみる。
すると、イノシシがでるから気をつけろ!と。
今日は犬を放してあるから気をつけろ!と。アドバイス頂きました。

 
取り付きはしっかり道案内があったので大丈夫。
そこから案外急な斜面を登っていくと、祠がありました。そこからまた案外急な有刺鉄線の脇を登ると・・・



登山口から約30分で「鷹取山」到着。のろし台・・・その昔何かが合った場所らしい(省略)
標高472mだけど、結構眺めが良いのだ。富士山も頭だけ見えていた。

 
(左:山頂から二本のトレースが。 右:間違えたらしい目の前の急坂)
ここで地図確認。が、次へと続く道が読めない。
同じような道が左右に対象にあるではないですか。一つは道標有、ひとつはナシ。

ちょっと考え、勘で道標ナシの方に進んでみたものの、ものの1分ほどで
シリセードしたら止まらない?と思えるほどの直滑降ルートが目の前に。
これは違うだろ!と思い、すぐ山頂へと戻る。今日は一人なので超慎重
私の勘は相当鈍いらしい。


結局この道標の方へ降りてみることに。
上の画像で○が正解、×のほうはどこへ続いているのだろう?


この先、小さなアップダウンの繰り返しとなりますが、歩くのが気持ちの良い平坦な尾根もありました。
右手にずっと富士山を眺めながら(アタマだけだけど)歩けるのは嬉しい。


 
(左:青テープも出てきた  右:ふじの山岳会お手製の道標)
「鷹取山」から次の道標が出てくるまでが、一番不安だったかもしれない。
自分の進んでいる道が合っているのかどうか?イマイチつかめない。
でも超低山なのでふもとの町も見えているし、もし行き詰ったら戻ろう、と常に思いながら歩いていた。
「ふじの山岳会」さんの作った青い道標が見えたときは嬉しかったー!!


ちょっと景色を見る余裕も出来たりして。
左手には陣馬方面でしょうか?気持ちの良い眺めの中、歩けました。


 
でも、登山口から嫌な予感はしていたけれど、低山だから、と舐めてストックも持たず、
ローカットシューズで来た私に、バチが当たり始める。
前日の雨で湿った土の上に乗った、たっぷりの枯葉達。
あまり(誰も)人も歩いていないので踏み後もなく、滑るのなんのって!
登りでも一歩進んで2歩下がる場所もあったのに、下りなんてツルツル(~_~;)
しかも結構な下り坂が次々出てくるんですよね・・・

悲しいかな、4回もすってんころりん。
恥ずかしながら今年は足腰が弱ってきたのか、転んでばかりで悲しくなります!
なんとかせねばといつも思っているんだけれど・・・一向に良くならず。
バランス感覚が鈍ってきたのかなぁ・・・


 
(左:ちょっとわかりずらかった尾根 右:こっちは巻き道?それとも?)
そうなれば原点に戻り、ストックになりそうな枯れ木を拾い、両手に持って歩き始める。
そうそう、ストックをまだ持っていなかった頃はこうしたんだったよね。

小さな分岐が次々現れるが、全ての分岐に道標を設置してくれているので、
よく見れば間違うこともない(と思う)が、巻き道も結構あったりするので緊張しながら歩いています。

出来るだけ迷わぬ様直進を選んできたが、ここでたまたま巻き道に入ってしまった?
なんだか薄暗いほうへ進んでいる気がする・・・
戻ろうか?と思った瞬間、右上の木々が、
「がさがさっ」
でた~~!

・・・と思って構えたものの、何も突進してくる気配はない。
人?今まで誰にもあってないけど?でも人もある意味怖いよね・・・

と一瞬怖い思いをしたが、おかげで右上の土手っぽいところにピンクテープが張ってあるのに気づいた!
そうか!あっちが尾根だったのか!こんな簡単なことに気づかなきゃダメじゃん、私。

でも分岐に戻るのをおっくうがって、木々の根を掴みながら土手を這い上がり・・・


めでたく尾根に戻りましたわ~緊張した
ついでに先ほどの音の怖さを紛らすため、歌を歌いながら歩くことにします。
このエリアだけやけにしっかりピンクテープが張り巡らされていました。
(でも作業用のかもしれない・・・)


ここの三又は光の差すほうへ直進!!

 
なんだかんだすべる登山道と、未知の道を歩く怖さと戦いながらも、
「鷹取山」から約1時間、次のピーク「小渕山」に着きました!
ここまでくればなんとかラストまで行けそう!と少し気持ちが落ち着き、
今日初めての休憩。嬉しさのあまりセルフ撮りなんかもしてみたり・・・
失敗して後ろ向きだけど^_^;
「小渕山」のピークは展望はなかったけど、空へとすーっと伸びている、気持ちの良い木がありました。


 
気をよくして進むが、小さく登ったその先が・・・崖?あれ?行き止まり?
祠の屋根の部分だけ(に見える)が石の上においてある場所に着いた。
冷静に辺りを見回してみても、やはりここしか道はない。
祠の先を覗いて見ると、眼下に登山道らしきしっかりした道が見えた。

な~~~んだ、あってたと岩を降りた(写真右:降りて振り返ったところ)
さっき落ち着いたばかりなのにもうビクビクもんです!やっぱりビビリーです!

  
送電線の鉄塔が現れたので、ここもあってるっぽいぞ!と進むと、笹に囲まれた。
すると向こうから今日初めての人が・・・
あまりに嬉しくて、つい、笑顔になって「こんにちはっ」と挨拶した。
単独の男性で、どこから来ましたか?と聞いてくれたが、私があまりに不安そうな顔をしていたのか?
手に持った木の杖が痛々しかったのか?転んでばかりいたのがバレたのか?
すれ違いざまに「どうぞお気をつけて・・・・」と言われてしまった(笑)

その後はまた薄暗い樹林帯に入る。
最後のピークであろう前方から、6人の団体さんが降りてきた。
短い急登だが、日が当たらずどろどろに湿っているので滑る滑る!
団体さんたちもみな即席木の杖を持っている。
「一人でこんな(どんな?)ところ歩くなんてすごいね!さすが地元の人だね!」
・・・違うんですけど・・まいっか。

 
この短い登りを終え、左に進むとパーっと明るくなった。
ここが3つ目のピーク「岩戸山」小渕山から30分程度でした。
正面にほんのわずか富士山の頭が見えて、広くて明るい山頂。
もうここからは30分も下れば駅に着くはずなので一人昼食タイムとする。
あー、道に迷わずここまで来れたんだな~と一人しみじみ。

 
さ、あとは駅を目指してGOだ!と自分の影に気合を入れる。


それなのにもう終わり、で気が緩んだのか?薄暗い坂に差し掛かったところで、
予想していなかった最後の転倒右のオシリを強打
いったい何回転べば気が済むんだよぉ~~!!自分に腹が立つが仕方ない。

痛いオシリをさすりながら進むと、とても眺めの良い場所に出た。
右手に道志の山々がよく見え、眼下には中央高速。

 
前方には見なれた藤野の町、相模川が見えた。そしてあのシンボルも・・・
そう、「緑のラブレター」高いところから見ても目立つんですね!なるほど。

 
ベンチが見えてきたら終わりは近い。
藤野神社で単独ハイキングの無事を感謝して終了。(・・・オシリは痛いけど)

 
コースの最後にはこんな「小渕ふれあいの森」の案内板と、
その下に今回のハイキングコースの略図があった。
天気が良い日で良かったなー。比較的明るい尾根歩きのコースだったので、
心細さもお日様に助けられた感じでした。

1/25000の地図も持ってはいたのですが、やはり道標がなければ地図読みだけでこのコース、
私には歩けなかったと思いました。
人が多いのは嫌だから、と静かな尾根歩きをしてみたけれど、
全く人に会わないのも不安・・・という私の我がままハイキングは、
距離や時間は短いけれど、精神的には陣場山よりハードだったかな?
運動量は少ないけど緊張で痩せれそうでした(笑)

でもこの程度の冒険なら、五感を働かせて歩くから、
いつもの甘えた気持ちがピリリ、として時々は必要なのかもしれない。
終わってみればワクワクドキドキ感も悪くなかったなぁ・・・なんて。

・・・駅を見たら安心したのか、急に睡魔が襲ってきたのでした(笑)


駅前のいつもの踏み切りを渡り駅へ。
直進は陣場登山口、駅から来る場合は踏み切りを渡ったら即右折です。

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駅には観光案内所兼SHOPができていて(3月に出来たらしい)ここで目的のポン酢を購入し


そしていつもの店で取れたて新鮮野菜や大根GET。
ほぼ空だったザックをパンパンにし、電車に揺られ小さな冒険&買い物単独ツアーは無事終わったのでした。


今回歩いたコースはこちら。(青い矢印から矢印まで)
所要時間約3時間。
ちょっと歩きたい時や、冬の陽だまりハイキングには良い場所だと思いました。
ストックは忘れずに

おしまい。