カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

黄金色のカラマツ・雁坂峠~笠取山②

2010-10-28 | ヤマのこと

その1

続きです。

 
「燕山」から少し下ると樹林帯を抜け視界がパーッと開け、眼下に「雁峠・がんとうげ」が見えてきました。
左手にはまさしく「笠」の形の「笠取山」が。


 
峠まで降り、振り返ると今歩いてきた燕山方面。
うっすら紅葉が晩秋の雰囲気です。とても広々とした峠でした。


 
「雁峠」には廃墟となった小屋が建っていました(中は覗かず)
ゆるく上り返して「笠取小屋」へ向かいます。このあたりは草原のように広かったです。


 
整備された公園のような道を降りていくと、前方に見えてきました。
右手がトイレ(水洗ではないですがキレイです)左手が小屋。
15:45、やっと小屋に到着です、日没までに間に合ってヨカッタ。


 
テント泊の人は私たちだけ。宿泊客は10人くらいいたようです。
とても感じがよく親切な小屋のオーナー?さんが、
ベンチの横に張るといいよ、と案内してくれたので素直に。
歩いて3分ほどの水場では、水がジャバジャバ。
テント場、というよりはキャンプ場、といった感じの設備の整ったテント場でした。一人¥500
ビール・ジュースは販売していたようですが、背負ってきたので買いませんでした
予想よりも寒くなく、鹿の声を聞きながらあっという間に朝を迎えました。

-------------------------------


翌朝。
このテント場、正面に大菩薩嶺が見えるのです♪
大菩薩の左手から昇る朝日・・・朝の気温は10度、手袋もいらないほどでした。


 
6:00、テントを撤収して笠取山に向かいます。
「小さな分水嶺」多摩川と荒川と富士川の分水嶺。
ここにザックをデポして・・・

 
まっすぐに山頂を目指す道。山頂近くは急登ですが、小雲取への登りみたいな感じ?
手ぶらなので登りは下から12、3分でした。



幻想的な朝の風景・・・



登り切ると素晴らしい眺めが広がっていました。


天気予報は晴れじゃなかったっけ
でもまた今日も会えて嬉しい富士山、いろんな表情を魅せてくれます。



眼下にコガネイロのカラマツ。昨日歩いた縦走路や、遠く南アルプスまでよく見えます。

景色を眺めていると去年、初めてのテント泊縦走で奥秩父を歩いた、あの日のことが蘇ります。
経験したことのない距離、残雪に足をとられ長く苦しい道のりだった・・・
だけど歩きとおせた時の、あの感じたことのなかった達成感が私の力となり、
今日の私に繋がっている、と、どこへ行ってもいつも思う。
山の楽しさ・辛さ・ペース配分・食料など、大事なことを学ばせてもらったこの奥秩父は、
私にとって生涯忘れることのない、ありがた~い場所なのです。

一年ぶりにこのエリアを歩き、初心に帰ったような思いがした今回の山歩き。
先週スズメ蜂に刺されたのも、山は謙虚に、初心に帰れ、というお告げだったのでしょう タブン・・・


 
い~なぁ、この眺め、この山の香り。
静かで地味な感じがじわじわココロに響くのです。

いつまでも眺めていたいけど・・・実は山頂は風が強く寒い
来た道をそそくさと戻りました(笑) もうそんな季節なんですね。



下りもまた、美しいのです。
カラマツにダイブしたくなるような



ザックをデポした場所へ戻ります。



7:40、雁峠から「新地平」へ向かって下山です。
昨日ここで会った自転車の3人組は、この峠でテントなし・タープのみで一晩過ごされた様。
すごいですね

 
「新地平」までは緩やかな下り。
でも広川を何度も行ったりきたり渡渉します。

  
行きの雁坂峠への渡渉よりこっちのほうが辛いかも。
岩が滑るとの、川幅が広いので、気をつけないとボッチャンしそうでした。
そうそう、今回はクマ鈴もいつもの倍、じゃらんじゃらん鳴らして歩きました



緊張する沢沿いを抜けると、林道へ。
と言っても林道と登山道の区別があまりない感じで、どこからが林道だったのか・・・?



長い林道歩きで飽きてきた頃、ダンナがまたしても発見
登山道から離れただいぶ上のほうでしたが、デッカイスズメバチの巣
やっぱりどこにでもあるんですね・・・


 
「亀田林業林道」のゲートまで来ると、懐かしいボンネット型のトラック。

 
10:05、ゲートを越えると木々の中に「広瀬湖」が見えてきて、今回の旅は終わり。
10:30のバス時刻に間に合ってよかった~。
蜂にも熊にもあわなくてよかった~~~~

----------------------------

10:30のバスと思ったら、10:08に山梨市営バスがあったので、そちらに乗り込み「窪平(花かげ)」下車。
今日の目的は「花かげの湯


 
前回「笛吹の湯」で何も食べるものがなかった(ビールが売ってナイ)地獄で辛かったので、
今回はこちらでゆっくり。
でも食べ物の種類は少ないし・・・味はコメントなし(汗)
地元の方たちだけの静かな温泉でした、朝だったからかな?

久しぶりに2時間もゆっくりして、13:35発のバスに揺られて塩山駅へと戻りました。



奥秩父縦走路の中ではアップダウンが少なく、比較的楽に歩ける区間だと思います。
車の方なら日帰りも可能なコースです。
又来年、続きを歩きたいなー。


【行程】1日目:雁坂料金所9:00→雁坂峠12:30→雁峠15:20→笠取小屋15:45(行動時間約7時間)
2日目:笠取小屋6:00→笠取山ピストン→雁峠7:40→新地平10:05(行動時間・約4時間)
(昼食・休憩含む)



今回は無事何事もなく・・・めでたしめでたし、でした