その1はこちら
2014.9.14(日)
夜中に降っていた雨もやみ みんなが待ち焦がれる山の朝がやってきた
雲海に浮かぶ八ヶ岳と富士山
赤く染まる五竜岳
昨日登ってきた遠見尾根の向こうから 今日の朝日が昇った
今年初めて体験出来た すがすがしい山の朝
この瞬間は 何度経験しても飽きることはないね
6:00 小屋に荷物を置いたまま 五竜山頂へむかって出発
今日は良い天気だよ!
振り返ると白馬三山への稜線がくっきり見えている
まだ身体が起きてないせいか?荷物もないのにしんどい
それに加えて なかなか高度感のある岩を越えたりと やはり五竜様はそう簡単には登らせてくれないらしい
一旦平らな場所に出ると 目の前に大きく構える五竜岳の山頂が間近に迫ってきた
自分の立っている場所も 宇宙の一部なんだな と思えるようなゴツゴツぶり
左に目をやると・・・よく見るG2からの写真はここなのかな
去年歩いた鹿島槍ヶ岳がすごぶるかっこよく見えた
最後の鎖は全然怖いところはなかったけど すれ違いで渋滞していた
鎖場を越えると道はさらに険しくなる
五竜岳の名前は竜から来ているわけではないけれど(後立山・御菱説)
まるで竜の背びれのようなギザギザと鋭い岩が険しさを惹きたてる
高所恐怖症のくせに また なんでこんなところにまた来ちゃったんだろう
何が怖いって ふらっとしそうで 転がり落ちそうで
多分 自分が信じられないんだろうな
いつもそんなことばかり言ってる気がするけど 高度感にはやっぱり慣れないらしい
八峰キレットとの分岐に到着
ここから見る鹿島槍ヶ岳は 扇沢側から見た優しい表情とは全然違っていた
険しくて かっこよくて 男前だった
山頂はもう少し先 ヤセ尾根を慎重に歩いて・・・
唐松尾根から見上げて いつか行きたいと思っていたゴツゴツの五竜岳2814m到着!
ヤッタネ♪ (たまにはダンナ様写真)
山頂からは・・・
今歩いてきた白馬三山へと繋がる尾根と
鹿島槍ヶ岳の向こうに槍さま
目の前にドカンと剱岳
さすがの360度大展望でした(*^_^*)
山頂は狭く 次々人が登ってくるので降りましょうか
雲の上に突き出てしまった感じの カッコイイ五竜さまを後にします
登っているときは「下りはさぞかし怖いんだろう」と思っていたのに
何の怖さもなく するすると降りて小屋まで戻りました。
不思議だねぇ
△唐松岳へ△
さて 昨日の予定では怖いという噂の「牛首」を通過したくなかったから
遠見尾根ピストンのつもりでしたが
昨日のアップダウン歩いてみて 遠見尾根を下るのも結構辛そうだし
天気が良いのにこのまま降りてしまうのもなんだかなぁ、だし
五竜岳から見えた唐松までの稜線は 大したことがないように見えたので
やっぱり唐松岳まで行くことにした
小屋で一休みして再出発
昨夜は早くから横になっていたので睡眠不足も解消 天気が良いので気分も良い
最初は緩く下っていきます
すると登山道脇にライチョウさんの親子3羽 カワイイ~
久しぶりのアルプス稜線歩きはいいね やっぱり山は稜線歩きよね~♪なんてね
昨日のヘタレっぷりはどこへやら
振り返る五竜岳は離れても離れても大きさがちっとも変わらない気がして
どこから見ても大きな山に思える
最低鞍部で休憩し いよいよ登りにかかります
鎖が出てくるはずなので ストックもカメラもザックにしまいます
五竜側から来ると登りがきついので 唐松側から来る人が多いようですが
怖がり大魔王の私は怖い場所は出来るだけ登りにとりたいので
歩くなら絶対五竜側からと決めていたのです そのこだわり、自分には正解だったように思います
何度か四肢を使って登ったり下りたりする場所がありました
身体が重いのがきついだけで そんなに怖いところはなく
トラバースするところも 雨じゃなければ鎖がついているのでなんという事もなかったのですが・・・
いよいよ「牛首」のナイフブリッジ というところですれ違い渋滞発生
上から下りてきたソロのオジサマが
「お~、怖かった!ヘルメット被ってくれば良かったよ!ハーネス付けてくれば良かったよ!!
いや~まいった、ここはすごいよ!怖いよ!」
誰かが聞いたわけじゃないのにひとりしゃべりまくり
あの・・・私も相当なネガティブ発想する人だけど、黙って耐えてるよ
私達これから登るんですから そういうネガティブ情報はいりませんって( ̄ε ̄;|||
・・・なーんて言いたかったけど言えない
しゃべらずにいられないほど怖かったんでしょう・笑
岩場に立ったまま20分くらい待たされたでしょうか?身体が冷えてきた
やっと通過OKのタイミングが来て どんなに怖いのか?ドキドキで向うも・・・
あれあれ?
ガスっていたせいか うっすら餓鬼谷の底は見えていたようだけど怖さは全く感じず 一瞬で通過完了
行く前にあんなにビビッていたのはなんだったのーー
ガス子もこういう時威力を発揮するのは歓迎だよね
無事に唐松岳山荘に到着したころには 辺り一面ガスに包まれてしまった
唐松岳の山頂は以前行ったので ガスっているなら行く必要もなく
混雑した小屋の前で昼食にして下山します
やっぱりこちらを下山ルートにして良かった
ゆるくてらくちんだもん 何も気を使わなくて良いし
残念ながらガスは切れなかったけど ところどころ草紅葉が始まっていて白い世界に彩りを添えていた
さすが花の唐松尾根
この時期でも秋の花がまだ残っていた
残念ながら八方池まで来ても やっぱりガスは晴れなかった
前回も何も見えなかったからなぁ 池に映る白馬の山々を見れるのはいつになるのやら
それを口実にまた来るのも悪くないけどね
ケルンを過ぎて振り返ると もう秋が
夏山 経験しないうちに秋になっちゃったね
木道手前まで降りてくると さっきまで隠れていた白馬槍ヶ岳が一瞬顔を見せてくれた
観光客に交じって「わー!おっきいい!」と叫んでみる
大混雑の三連休だったけど 歩いている間はさほどの混雑もなく
八方のリフトもすいすい
登り始めの朝はよれよれだったけど 結局は楽しくて大満足だった二日間
下界に降り 徒歩10分ほどの八方温泉 第二郷の湯 で汗を流して帰りました
■行程■
五竜山荘6:00→五竜山頂7:28→五竜山荘8:35~9:00→最低鞍部10:17→唐松頂上山荘11:40~12:20→八方池山荘15:00
八方バスターミナル17:50→長野駅19:25(渋滞) 新幹線で東京へ